ナチュラルシェルター 湿原編【野営】
みなさんは深い眠りに落ちる前、夢とうつつの狭間を彷徨っているときにビクンッ!!となって目を覚ましてしまうことはありませんか?
あれってなに?
人間の機能として必要なの?
どうも、そのビクンッ!のせいで足がつって激痛と闘うこととなるサバイバル愛好家のワンパクですぅ
完全なカリウム不足ですね
足がつっても、バナナを一口食べた瞬間、思い込みで治ってしまう単純なかわいいボクです
それじゃぁ、早速いってみよー☆
湿原の短期野営
プールサイドで唇を青くして震えながらクラスメイトの泳ぎを見学している子供のようですが、違います
いつものようにウンコを漏らさないために、トイレを作って排便しているかのようですが、これも違います
湿原のヨシ原をかき分けながら延々と進むのは、かなり体力を消耗するんです
【谷地眼(やちまなこ)】に注意を払ったり、獣に注意をしたり、進む方向を確認したり…
こんな視界の中、まったく先の見えないゴールを目指すなんて正気の沙汰ではないですね
そんなとき、ほんの少しの休憩が、先の長い湿原横断の支えになるんです
そして、休憩や野営の際には外界から隔離する屋根や壁があるだけで、その休憩の質は格段に高いものになってきます
そこで、手軽に雨風を防ぐことができる簡易的なシェルターをご紹介…というかワンパクはこんな風にしてますよ~ってご紹介
ナチュラルシェルター 森林編【野営】 - East End Wilder
ナチュラルシェルター 冬の森中編【野営】 - East End Wilder
休憩用ナチュラルシェルター
湿原などではシェルターを作るための材料の入手は困難です
もちろん焚き火の材料も
また、基本的に地面はグチュグチュのビチャビチャ濡れ濡れなので、テントなどの使用もできません
ハンモック 湿原編【野営】 - East End Wilder
あるものといえばイネ科ヨシ属多年草【ヨシ】のみ
これを使っていきましょう☆
ちなみに元々この植物は『アシ(葦)』と呼ばれてた(いまでも使う)ようですが、『悪し』と読みが同じで縁起が悪いので『良し』にしたらしい
『するめ』を『あたりめ』、『梨』を『有りの実』というのと一緒ですね
まずはヨシを1本刈って、しごいて柔らかくします
しごくのはみなさん上手ですよね
ごっし…ごっし…
…
下ネタじゃないっスよ
イネ科はガラス質の成分を含むので、茎がとても硬く、縦に高く伸びることができます
このガラス質(珪酸)を【プラント・オパール】といいます
ヨシを燃やした灰からガラス質を取り出すこともできるのであれば、そのガラスから刃物の替わりを作ってみたいと思ったことがあります
ただおそらく不純物が多いものとなり、非常にモロいものになるでしょうし、驚くほどの大量のヨシが必要になるでしょうから、いまこの疲れた体では検証なんてことはしません
さて、話がズレましたが…
あとは周りに生えているヨシを束ねて、しごいたヨシ紐で結ぶだけ
ヨシの背丈が3メートルくらいあればかなり良い物ができるんですが、もう疲れ切っていたのでこの場の2メートルほどのヨシで設営しました
ヨシを束ねるために靴紐などを使ってもいいんですが、この先何があるかわからないので、これはいざというときまでとっておきましょう
画像ではわかりづらいんですが、地面はビチャビチャ
腰を下ろすことができないので、しゃがんだ状態で仮眠します
同行のカメラマンがボクを隠し撮りしていました
このカメラマン、ワンパクのアウトドアライフに同行したいとのことだったので『別にいいけど辛いものになるよ』と念を押したんですが、カメラを忘れるという痛恨の失態を犯し、結局ワンパクのスマホで撮影することとなり、しかも『キツい』『もう帰りたい』『なんの刑罰だよ』と愚痴をこぼし続けるというネガティブなティンカー・ベル状態での謎の同行となりました
まぁ、ワンパクもこのカメラマンのためのハンモック忘れたんだけどね☆
あれ?
ワンパク…死んでんじゃね?
あぁ、生きてた
この後、足をつるワンパク
美味しんぼ第6巻
みなさんはお気付きでしょうか?
延々と湿原を歩いてきたのにもかかわらず、ワンパクの靴が汚れていないことに…
これは…
美味しんぼの名シーンのひとつ、お茶漬けの回にて海原雄山が山岡に対し『作法』とはなにかをアブねぇ目をしながら叱責する場面
これと同じではないか…
山岡がお茶漬けを食べた箸の先は4㎝ほど濡れていたのに対し、登田さんの箸の先は1㎝しか濡れていない
まさに極み
ワンパクも昔はウェダーや長靴をはいて湿原に挑戦していましたが、長距離を歩くには不都合があり、しかしながらブーツなどでは簡単に濡れてしまう
濡れた足で長距離の歩行をすると【点状角質融解症】などの細菌性のトラブルを引き起こしかねないので、濡れず・汚れずに歩く技術が必要だったことから、湿原横断の経験を重ねながら左右の足の歩幅を同じにし、指標がなくても真っ直ぐ歩けるよう練習などもしました
ワンパクもついに登田さんレベルまできたか…(笑)
もちろんいまでもサバイバルの環境に合わせて、スパイク地下足袋やマリンシューズ、マウンテンブーツ、長靴など様々な靴を選択しています
長距離の移動がないようなサバイバルの場合はもちろん裸足で過ごしています
裸足でいると、一歩一歩の足の運びに神経を通わせることができる気がしますし、より一段と自然に近づいた気がします
みなさんもキャンプの際に裸足で過ごしてみたら、きっと素敵なスパイスになるかと思いますよ~
え~、ちなみにこのカメラマンは途中棄権を申し出たものの、一人で逃げ帰る術もなく大自然にそれを阻まれ、結局『湿原横断の刑』をまっとうしましたとさ☆