みなさんはお花屋さんに行ったときお花の値段について気になることがありませんか?
同じお花なのに行くお花屋さんによって価格がばらばらだったり、同じお店にある同じお花でも価格が違ったりとかもあります。
花屋のふーさんがお花の価格の決まり方についてご説明します。お花の価格を左右する要因は主に2つ。仕入れ価格とお花屋さんの値決めになると思います。詳しく見ていきましょう。
仕入れ価格の決定
農家で生産されたお花にはじめて価値がつく場所が市場です。ここでお花に価格がつくのですが、この段階で様々な価格の違いが生まれます。すこし詳しくみていきます。
お花の質のよる違い
お花は農家や出荷団体などで選別されてから出荷されてきます。同じお花でも長さや品質などで等階級別に選別されます。これがお花の価値の違いといってよいでしょう。よく、ミカンなどの箱の横に秀とか2Lとか書いてありますね。あれが等階級です。大きなミカンから小さなミカンがあるようにお花も長さやお花の大きさの違いなど様々です。等階級の上のものは高くなりますし、低いものは安くなります。
相場の違い
市場の競争の原理として、市場で皆がお花が欲しいと思えば高くなりますし、お花屋さんが暇なら安くなります。需要と供給のバランスで仕入れ日が何日か違っただけで仕入れ価格が何割も違うこともあります。
仕入れ量の違い
同じお花でも市場で買うか、その市場から仕入れた仲卸から買うかによって価格も変わります。小さいお花屋さんやあまり本数必要でない場合などは仲卸を利用することが多くなります。当然、仲卸は小分けする際に市場での仕入れ単価に利益をのせて販売します。
このように
仕入れるお花の違いによりお花にさまざな仕入れ価格がつくことになります。
小売店での価格形成
お花屋さんで売られているお花の価格は仕入れ価格にさまざまな経費をのせたものがお花の販売価格になります。主な経費を見てみましょう。
人件費
お花屋さんは一人や夫婦単位でやってるところから、大勢のスタッフを雇っているところまで様々です。ですが、機械化ができない労働集約的業種のため売上が大きくなれば人件費も大きくなる傾向があると思います。
家賃
昔は花屋は立地と言われていました。最近はSNSの情報発信やWebなどの販売もでてきましたが、未だに路面の一階以外のお店は少ないように思えます。立地がよければ家賃が高くなり経費も増えます。
ロス率
本来は仕入れたお花がすべて売れてしまうのが理想です。ただ、途中でダメになったり売れ残ったりするお花もでてきます。この廃棄せざるを得ない分も見込んで価格設定されているのが普通です。
このように
同じお花を同じ価格で仕入れれきてもそれぞれのお店でのせる経費の額が変わればお花の値段も変わってきます。
価格には理由がある
可能性が無いわけではありませんが、「安く仕入れて高く売ろう」という姿勢のお花屋さんは少なくなってきていると思います。業界の先輩に聞くとたしかに昔はお花なら質が悪くてもなんでも売れた時代はあったそうです。今は仕入れ価格にはそうなる理由がちゃんとありますし、ドンブリ勘定が普通だった業界でも経営の手法がキチンと取り入れられてきています。
お花の場合は野菜や魚と違い仕入れてきたものをそのまま並べて売ることはできません。水揚げをしてはじめて売ることができますし、お客さんの希望で花束やアレンジにしたりと手間がかかる商品です。
簡単にいうと品質の良いお花は高く売られていますし、人通りの多い一等地の場所ではお花の価格は高くなりがちです。また、きちんと手をかけられて売られるということは価格にも反映されます。いろんな努力でいくぶん買いやすい値段で頑張っているお店もあると思いますが。
お花の売られている価格にはそれなりに意味や理由があるわけです。大量に仕入れて大量に販売すれば価格は抑えられます。ですが、日本ではまだまだ家庭にお花が入り込んでいき生活必需品に近いものとなってはいないと思います。個人向けの普段使いの花屋さんが近くにあるのであれば手頃な価格でお花を手に入れられる可能性は高いと思います。
まずは、いろいろ見たり買ったりして買う側も知識を吸収していくころも必要なのかもしれませんね。
どうも
花屋のふーさんでした!
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