「幽幻道士3」
「幽幻道士3」の作品情報
原題：幽幻道士
製作年：1988年
製作国：台湾
監督：シュ・イェンウェン
製作：ツァイ・ヤンミン
出演者：リュウ・ツーイー（シャドウ・リュウ）、リュウ・ツーハン、アンアン、チェン・トンツン、ホン・イーユェン、チャン・キント―、ホァン・ツンイ、パン・サン、ユー・メイファン、クー・クヮンツォン、ツー・シューシン、リー・ジャ
上映時間：97分
「幽幻道士3」のあらすじ
テンテンたちが住んでいた村は、親方キョンシーが大暴れした一件で人々が離れて廃虚と化していた。
孤児4人組のうち、チビトラとデッパは法術の修行のために旅に出され、金おじいさんは残ったテンテン、チビクロ、トンボと共にキョンシーとなったスイカ頭を含めたキョンシー隊を引き連れて旅に出た。
ある日の夜、森で馬車が襲われている現場に遭遇した金おじいさんたちは強盗を退け、助けられた兄のチンと妹のレイレイはその礼として金おじいさんたちを自宅に招き、一晩の宿まで提供してくれた。
一方、逃げた強盗達は復讐のためによからぬことをたくらんでいた・・・。
「幽幻道士3」の感想
「幽幻道士」シリーズの第３弾で、『来来！キョンシーズ』と同時平行で制作された作品です。
そのため『幽幻道士3』と『来来！キョンシーズ』はキャストもほぼ同じで作品の雰囲気もよく似ています。
映画の冒頭シーンで、『幽幻道士』と『幽幻道士2』のストーリーが、不気味な音楽・映像とともにナレーションで語られます。
暗くて怖い作品なのかと思わせておきながら、実は前作・前々作よりも明るい雰囲気の作品になっています。
もちろんキョンシー映画なので、ハラハラドキドキのシーンもありますよ。
テンテンたちがキョンシー隊を連れて山の中を歩いている所から物語が始まるのですが、いきなり訳の分からないことがあり、頭の中が「？」になってしまいます。
まず1つ目の「？」はトンボがいることです。
チビトラとデッパがいなくなったことについては説明があるのですが、トンボについては説明が一切ありません！
まるで以前からテンテンたちといたかのように普通に馴染んでいます。
これは一体どういうことなのか？（笑）
2つ目の「？」は『幽幻道士2』で親方キョンシーとともに大爆発したスイカ頭が完全なキョンシーとなって、キョンシー隊の先頭にいることです。
スイカ頭が粉々にならなかったのはいいことなんですが、少しくらい説明が欲しいですね。
始めの方にも書きましたが、今作と『来来！キョンシーズ』はキャストがよく似ています。
以下の7名は全く同じ役を演じています。
テンテン役のリュウ・ツーイー（シャドウ・リュウ）
スイカ頭役のリュウ・ツーハン
トンボ役のチェン・トンツン
金おじいさん役のチャン・キント―
ベビーキョンシー役のホン・イーユェン
デブ隊長役のパン・サン
その他に『幽幻道士3』と『来来！キョンシーズ』の両方に出ていますが、役どころが違う人たちもいます。
チビクロ役のアンアン → 来来！では、フィフィー
幽幻童子（白い特殊霊魂）役のチェン・ツーチャン → 来来！では、チビクロ
盛天文（せいてんもん）役のクー・クヮンツォン → 来来！では、浩雲
モミジ道士役のリー・ジャ → 来来！では、カエデ
そして、ムササビ道士役のホァン・ツンイは、前作・前々作で親方キョンシーを演じていた人です。
この『幽幻道士3』は、「幽幻道士」シリーズのオールスターキャストが揃った作品になっていますね。
キャストの豪華さに加えて、敵や法術にも新たなアイデアがたくさん盛り込まれています。
・ムササビ道士
・モミジ道士
・フルメタルキョンシー
・幽幻童子（闇の特殊霊魂）
・八卦将軍の術
敵の道士がいるというのは 来来！とよく似た設定ですね。
フルメタルキョンシーはとにかく顔が気持ち悪くて、衣装も不気味です。
しかも、とても強い！
逆に、チェン・ツーチャンが演じる幽幻童子は意外と弱い。
同じ闇の特殊霊魂でも、金おじいさんの方が圧倒的に手強い！
若者よりもお年寄りの方が強いという不思議（笑）。
そう言えば、金おじいさんがムササビ道士に捕まって、闇の特殊霊魂になってしまうというのは意外な展開でしたね。
子供の頃、初めて観た時は驚きました。
「まさか、あの金おじいさんがこんなことになるなんて！」と思いましたね。
金おじいさんと言えば、マーボおばあさんとの過去には驚きました。
金おじいさんは昔から酒癖が悪かったんですね（笑）。
キョンシーファンには言うまでもないことですが、マーボおばあさん役のユー・メイファンは、映画『新・桃太郎』に出てくるおばあさんを演じています。
ラストの戦いはちょっと残酷な気もしますが、とにかくハッピーエンドのめでたしめでたしなので、『来来！キョンシーズ』に並ぶ「明るいキョンシー映画」ですね。
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