インドネシア新手の規制逃れ
輸送用トラックに積載された新車に隠れて帰省。
本日のインドネシアのニュース映像で、輸送トラックに積載された新車に潜んで帰省中の家族7人が警察に逮捕されるところが映されていた。
インドネシアは、レバランにあわせての、ジャカルタ首都圏から地方へのレバラン帰省が禁止されている。
今回のケースは、東ジャワ州に入る検問所で、警察が、輸送トラックの荷台に積載されてた新車に隠れていた帰省中の家族を捕まえたものだ。
警察が、トラックの運転手にドアを開くよう命令すると、中からゾロゾロと7人が出てきた。それにしても、運転手もよく考えたもので、新車の輸送に合わせて、副収入が稼げるわけだ。
その家族の証言によると、ジャカルタから、東ジャワ州のマドゥラまで、1人700,000ルピア(5千円程度)で契約、家族7名で4,900,000ルピア(35,000円)支払ったそうだ。
帰省理由は、今回のコロナ問題でジャカルタでの職を失ってしまい、ジャカルタに残ると生活にめどがたたないため、このレバランにあわせて帰省したとのこと。
首都圏の失業者が増大している。
現実的問題として、ジャカルタでの生活費を考えると、帰省する費用を払ってでも田舎に帰る方が、今後の生活は成り立つので、よく理解できる。
インドネシアの田舎では、大家族が支えあうシステムが伝統時に強いので、食べるだけだと何とかなる。
この家族がこの後、どう扱われたが、ニュースでは触れられていなかったが、ジャカルタ首都圏では、現在数百万人の失業者がいるといわれている。
さらに、大規模社会制限令は、6月4日まで延長されており、多くの人が、収入を絶たれ行き場を失った。
政府としても、こういった人々への対応をしっかりと行なわないと、今後社会不安がますます増大し、1998年のような暴動につながるリスクも高いのではないか。