言葉はあっても心はいずこ… | チビのハルくん、自閉っ子。

チビのハルくん、自閉っ子。

知的障害を伴う自閉症児ハルくん。問題行動山積みだけど可愛い笑顔はママの宝物!

2歳9ヶ月の発達検査の時点で、
発語といえば「赤」「車」ぐらいしかお披露目出来なかったチビハルは、
言語・社会性が1歳1ヶ月という、誠に個性溢れる清々しい結果を獲得したのだが、
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新版K式発達検査2001



3歳間近となる頃には…
“チビハル語録” は爆発的にページを増やし始めていた

いやはや驚くのはまだ早い!

今宵じくじたる思いで公表させて頂くが、
その語録の題名は【エコラリア】といい、
及ばずながらそこには【オウム返し】という名の栞が挟まれている…

チビハルは『即時エコラリア』に始まり、
数々の『遅延エコラリア』さえもお目汚しとばかりに、
クルクル回りつつ、ハイジャンプしつつと己が得意項目に交えながら、
「バイキンマン!ドッキーーーンちゃんっ!」
「オ・ク・サ・マっ」(レディースアートネイチャーであろう…)
等々……そのアウトラインをまざまざと見せ付けてくるのだ

時にはボンヤリと明日の風に吹かれながらブツブツと一種陰性の雰囲気を醸し出し、
並み居る大人をおののかせるという演出も忘れない。

また食事でもないのに「いただきます」など、場にそぐわない言葉を投げ掛けるのも朝飯前である。


エコラリア(オウム返し)は定型発達児でも言葉を獲得するためには通る道なのだろうが、
チビハルはいつまで経ってもそこからの発展がなく、“意味を持たない不適切な反復” に見えるものが殆どであった。

しかし…

不適切でありながらも…
“そこには意味がありそうなものもある!”
…という事に、なんとな〜く気付いた昨今。

コハナに遊びを邪魔されたりと嫌な事があった時、
「バイキンマン!バイキンマン!バイキンマン!!」
と、大声で繰り返し叫ぶチビハル。

添い寝してくれてると思ってたママが、
いつの間にか居なくなってる…
「抱っこ出来ない!抱っこ出来ない!抱っこ出来ない!」
と、泣きながら抗議してくるチビハル。

一見意味のなさそうな言葉の裏に、
チビハルだけの秘められた意味が浮かび上がる…

「バイキンマン!」を訳せば
「邪魔しないで!」であり、

「抱っこ出来ない!」を訳せば
「ママ!何処へいったの!?」となる


まさに
「♪外国語と日本語で会話してるって感じ!?♪」

そのこじつけたインターナショナルに、納得できる言い訳を模索するお気楽な私。


だが…

いつの日か、
【新明解チビハル辞典/第1版】を紐解く事なく、
共通語で話せる時は来るのだろうか…

ご多分に漏れず、
更なる疑問と不安が手を振ってやって来た



またチビハルは、物の名前は山ほど知っている。歌も上手に歌う。

だがコミュニケーションとして用いられる言葉は……無い。

私を指差し「ママ」と言う。
だが「ママ!」と言って私を求めて来る事は無いのだ。

チビハルの発する「ママ」は
犬、時計、リンゴ、テレビ…
そういった物の名前の延長線上にあり、
「ママ、見て!」「ママ、あれ欲しい!」は皆無なのだ…

「ママ」と呼ばれる事を今か今かと心待ちにしていた私は、
初の「ママ」には小躍りさせられたものだが…

やはりチビハルは “何かが違う…”

いつでも疑問を抱かせる天才であり、
決して喜びを安売りしなかった。



思っている事を言葉に出来ないチビハルが
混沌とした世界で助けを得られず
困惑と不安の涙を流しながら、
自分の膝や手を、
紫の跡が付くほどの強い力で
必死に噛み締めている…

そうして自分を痛めつける事で心の安定をはかろうとするチビハルを見ると…
例えそれが発達障害特有の自傷行為であったとしても…

母としての無力さを突き付けられているようで胸が張り裂けそうになり…

「やめて!」と叫んで抱きしめてみても、
抱きしめてやめさせる事さえ正しい対処なのか…
求められている事なのか…

チビハルは
しっかとこの腕の中に居るのに…

そんな事さえも…

分からない…




自分の思いを
言葉を綴って表出する事が出来、

苦悩…
怖れ…
憂い…
哀しみ…
不安を…


自己や虚空に向ける事から
笑顔をもって解放される時が…



いつの日かチビハルの身に…


訪れますように…











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