知っておきたい日本の年中行事【4月~8月】
こんにちは、ゆうです。
今回も、前回に引き続き年中行事について書いていきたいと思います。
4月の年中行事
お花見
桜の花(梅や桃なども)を鑑賞し、春の訪れを言祝ぐ日本古来の風習です。
奈良時代の貴族の行事が起源だと言われ、花見団子や花見弁当などを食べます。
エイプリールフール(1日)
エイプリルフールは、罪のない嘘をついても許されるという欧米発祥の風習です。
日本には大正時代頃に、四月馬鹿として広まったそうです。
由来は様々あり、「嘘をついていいのは午前中だけ」というのはイギリスでの話で、それが日本にも伝わってきたのだろうとされております。
花祭り(8日)
花祭りは、灌仏会(かんぶつえ)、降誕会(ごうたんえ)などとも呼び、仏教を開いたお釈迦様の誕生を祝う日です。これは言わば仏教でのクリスマスのようなものです。
この日は、様々な草花で飾った花御堂の中で、甘茶を誕生仏像にかけ祝います。またこの甘茶も振る舞われ、これを飲むと無病息災で過ごせるなどと言われています。
昭和の日(29日)
この日は、2006年までみどりの日でしたが、2007年より激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす日として新設されました。
十三詣り(旧暦3月13日前後)
多福・開運を祈り、知恵を授けていただくために子供の数え年13歳で行うお祝いです。この日は、虚空蔵菩薩を本尊とする寺社へお参りし、参拝者の好きな漢字一字を書いた書を奉納したり、女の子ですと大人の着物を仕立てて肩上げをして着るそうです。
あまり全国的ではない行事ですが、関西地方などでは有名だそうです。
5月の年中行事
憲法記念日(3日)
日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期することを趣旨とした日です。この日は特別行う習わしなどはありません。
ちなみに、日本国憲法の三大原理は、「国民主権(民主主義)」、「基本的人権の尊重」、「平和主義」です。
みどりの日(4日)
この日は、自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむことを趣旨としています。
またみどりの日には、国公立公園の無料開放を行うほか、国民が自然と親しむための行事を各地で実施しています。
こどもの日、端午の節句(5日)
こどもの日は、こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝することが趣旨の行事です。
また端午の節句は五節句の一つで、男子の健やかな成長を祈願して行われる行事です。この日は、庭前にこいのぼりを立てたり、兜・鎧・刀・五月人形などを飾ります。また新芽が出るまで古い葉が落ちないことから、柏餅を家系が絶えない縁起物として頂くことになっています。
八十八夜(立春の87日後)
八十八夜は、初夏の到来を知らせる雑節です。
この頃は茶摘みを行う時期であり、この日に摘んだ茶は上等なものとされ、この日にお茶を飲むと長生きするとも言われます。
母の日(第2日曜日)
日頃の母の苦労をねぎらい、母への感謝を表す日です。
母の日にはカーネーションを贈るのが一般的でありますが、これは発祥のきっかけとなったアメリカのアンナ・ジャービスさんが母親の好きだったカーネーションを用いたことが由来となっているそうです。
母が健在であれば赤いカーネーションを、鬼籍に入っている場合は白いカーネーションを贈るのだそうです。
6月の年中行事
衣替え(1日)
季節に応じて制服などを変更することを指します。
一般的に本州では、夏服は6月1日からですが、冬服の衣替えは10月1日からとされています。
父の日(第3日曜日)
父の日は、アメリカが発祥となる父に感謝を表す日です。
母の日にカーネーションを贈るのに対して、父の日はバラを贈るのだそうです。
夏越の祓(30日)
夏越の祓(なごしのはらえ)とは、梅雨が明け、これから迎える夏本番を乗り切るために行う儀式だそうです。
この時期になると神社などで見た事がある方もいるとは思いますが、茅の輪くぐりを行い、罪や穢れを祓ったり、形代(かたしろ)という紙製の人形に自分の罪や穢れ、災いなどを移し祓い清めて川に流したり、お焚き上げをしたりします。
7月の年中行事
半夏生(2日頃)
半夏生(はんげしょう)とは、雑節の一つで、農家にとって大事な節目となる日です。この日までに畑仕事や田植えを終える目安であると言われています。
風習としては、各地で異なりますが、この日は天から毒気が降ると言われ、井戸に蓋をして毒気を防いだり、この日に採った野菜は食べてはいけないと言われています。
七夕(7日)
中国の七夕伝説が由来となります。七夕伝説とは、天の川を隔てて住んでいた織姫と彦星が、結婚したことを機に怠け者になってしまったことから、織姫の父が怒って二人を離れ離れにしてしまったという話です。それから二人は仕事に励むことを条件に、年に一度、七夕の夜にカササギの翼に乗って再会するのを許されるようになりました。
ちなみに夏の大三角で有名な琴座のベガ、鷲座のアルタイル、白鳥座のデネブは、それぞれ織姫、彦星、カササギを表しています。
また七夕では短冊に願い事を書く風習がありますが、これは乞巧奠(きっこうでん)と言い、貴族が手芸や詩歌などの上達を願ったことに由来しているそうです。そのため、願い事は物事の上達を願うのが本質とされています。
海の日(第3月曜日)
この日は、海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願うことを趣旨とした日です。
ボートレースやマリンスポーツなど海に関連するイベントが多く、大規模イベントである海フェスタや灯台の一般公開など海にまつわる催し事が多く開かれます。
また今年の海の日は、東京五輪により7月23日に移動となります。
土用(7月20日頃~立秋の前日)
土用とは、立春、立夏、立秋、立冬の前のおよそ18日間を指す雑節のことで、実は年に4回あります。しかし、現在では夏の土用を指すことが多くなりました。
この日は、厳しい夏を乗り切るために食い養生と言い、身体によい物を食べる風習があります。うなぎが有名ですが、実はその他にも梅干しやうどんなど、「う」のつく食べ物は無病息災に良いとされています。
お中元(7月から8月上旬)
お中元は、中国の三元という神様を祀る風習がルーツと言われています。
それが、時代を越えて現代では、親類やお世話になった人へ感謝の気持ちを込めて贈り物をする習慣へと変化しました。
暑中見舞い(7月7日~立秋の前日)
1年で最も暑い時期に、知人などへ安否を尋ねるために訪問したり、手紙や贈り物を送ることです。
また時期が立秋以降~8月頃であると、残暑見舞いと呼ばれます。
8月の年中行事
山の日(11日)
山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日であるとされています。
また今年は、東京五輪閉会式を予定していたため8月10日に移動されます。
お盆(13日~16日)
お盆は、仏教用語の盂蘭盆会(うらぼんえ)の省略形のことで、祖先の霊を祀る行事です。
盆の入りに迎え火を焚き、きゅうりで精霊馬を作り、また盆の明けでは送り火を焚き、なすで牛馬を作ってお供えします。
また地域によっては、精霊流しを行う場合もあります。寺社の境内などでは、盆踊りも行われています。
終戦記念日(15日)
各国では、ポツダム宣言受諾による降伏文書に調印した9月2日を対日戦勝記念日としてます。しかし、日本のみがこの日を終戦記念日としています。1982年、かの鈴木善幸改造内閣にて、戦没者を追悼し、平和を祈念する日とすることが閣議決定されました。
当時の8月15日には、玉音放送(天皇の肉声を放送)により日本の降伏が国民に公表された日として、国民にとっても敗戦の象徴ともいうべき出来事となったことが大きいと言われています。
いかがだったでしょうか。
家族行事だったり、グルメなどとも結びつきが強い年中行事。
こんな時期だからこそ、一つひとつの行事を大切な人としっかり楽しむことで、心のゆとりも持っていきたいものですね。