通常級の支援が必要な子どもの割合
今日から、調査書・論文・書籍のレポートを書いていきます。
まずはこの資料から。
「 通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を 必要とする児童生徒に関する調査結果について」文部科学省( 2012)
はじめに
目的
通常の学級に在籍する知的発達に遅れはないものの発達障害の可能 性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒の実態を明らかにし、 今後の施策の在り方や教育の在り方の検討の基礎資料とする。
質問
1.児童生徒の困難の状況
①学習面「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「 推論する」
②行動面「不注意」「多動性-衝動性」
③行動面「対人関係やこだわり等」
2.児童生徒の受けている支援の状況
時期
平成24年2月~3月
対象
全国の公立の小・中学校の通常の学級に在籍する児童生徒。
標本児童生徒数 53,882人(小学校:35,892人、中学校:17, 990人)
結果
⑴ 学習面・行動面で困難を示す 児童生徒の割合
学習面又は行動面で著しい困難を示す 6.5%
学習面で著しい困難を示す 4.5%
行動面で著しい困難を示す 3.6%
学習面と行動面ともに著しい困難を示す 1.6%
⑵ 学習面、 各行動面で困難を示す児童生徒の割合
A:学習面で著しい困難を示す 4.5%
B:「不注意」又は「多動性-衝動性」の問題を著しく示す3. 1%
C:「対人関係やこだわり等」の問題を著しく示す 1.1%
⑶A・B・Cの関連
A かつ B 1.5%
B かつ C 0.7%
C かつ A 0.5%
A かつ B かつ C 0.4%
⑷学習面、 行動面の各領域で困難を示す児童生徒の割合
「聞く」又は「話す」に著しい困難を示す 1.7%
「読む」又は「書く」に著しい困難を示す 2.4%
「計算する」又は「推論する」に著しい困難を示す 2.3%
「不注意」の問題を著しく示す 2.7%
「多動性-衝動性」の問題を著しく示す 1.4%
「対人関係やこだわり等」の問題を著しく示す 1.1%
⑸学習面、 各行動面で困難を示す児童生徒の男女別集計
男子 9.3%
女子 3.6%
----長すぎるので今日はここまで---- -
感想
学習面又は行動面で著しい困難を示す児童生徒は6.5%で、 30人学級だとすると2人程度。自分の感覚よりも少ない。
「読む」「書く」 「計算する」「推論する」「不注意」 に困難を示す児童の割合が高いのに対し、「聞く」「話す」「多動性-衝動性」「対人関係やこだわり等」 に困難を示す児童の割合が低い。
これは、後者がこどもたちにとって困難なことだともとれるが、一方で教師にとって見とることが困難なことだともとれると感じた 。
各行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒の男女別の割合は、男子の方が大変なのは経験として感じていたが、 調査結果としてみると改めて驚いた。