【永久保存版】海で気をつけるべき危険な海洋生物まとめ【魚類編】
ダイビング目線強めでお届けして行きますが、ここでは海で気をつけるべき危険な海洋生物をご紹介していきます。
応急処置の方法は毒の種類や外傷の程度によっても違います。
知っているとすぐに対処できるので、危険から身を守るためにも知識として知っておくことが大事です。
まずは魚類から!
オニダルマオコゼ
魚界で1、2を争う最強レベルの猛毒
オニオコゼの仲間は鰭に強力な毒の棘があり、特にオニダルマオコゼは魚界で1、2を争う最強レベルの猛毒を持っていて、浅瀬でうっかり踏んでしまい亡くなったと言うケースもあります。
和歌山県以南の太平洋岸の浅海域のサンゴ礁と岩礁の砂泥底に生息しています。オニダルマオコゼから襲ってくることはまずありませんが、砂中に潜みじっとしていて、見た目も岩にそっくりで気付きにくいので、要注意です。
実は食べたらとってもおいしい超高級魚です。
【対応策】
ダイビングの際は無闇に色々触らないことが一番の安全策です。
ビーチサンダルやダイビングシューズは貫通してしまいますが、素足で刺された場合より明らかに毒量は減ります。磯遊びなどをするときはフェルト底のブーツだと棘が貫通しません。
【応急処置】
①直ぐに海から上がる
②傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
③刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
④抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
⑤早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
ゴマモンガラ
繁殖期は超凶暴、サメより怖いやつ!
ダイバーにはサメより怖いことで有名な魚です。繁殖期ではないときは攻撃されることは特に無いのですが、繁殖期だとマジで危険!相手がどんなに大きくても敵とみなされたら、卵を守る雌がかなり執拗に襲ってきます。これはゴマモンガラさんはじめモンガラカワハギ科に共通する習性です。
特にゴマモンガラさんは歯がものすごく強く、ウエットスーツが貫通してしまうほど。
見かけたら近寄らずに逃げましょう!
やたらと逃げまどうのではなく、縄張りを出るように横方向に一直線に逃げましょう。
ちなみに雄は巣を守っているそうで、外敵を追っ払う役目は雌のようです。
【対応策】
普段は向こうから襲ってきませんが、繁殖期には砂地にすり鉢状の巣を作り、巣や卵を守るため攻撃的な性格が顕著になります。6~8月の繁殖期には見かけたら近づかないようにしましょう。
【応急処置】
①傷口を水道水で洗い消毒する
②止血をする
③止血しても落ち着かなく、傷がひどい場合には病院に行く
ダツ
光に反応して突進してくる!
英語ではNeedle fishと呼ばれ、口先が細く長く尖っているのが特徴です。両顎はわずかに湾曲し、顎にはギザギザした歯があります。
小魚の鱗に反射する光に敏感に反応する習性があり、時速60kmから70kmで突進してきます。
ダツが人体に突き刺さって死傷する事故も発生しています。刺さるとえぐるように体を回転させる習性があり、傷が広がってさらにケガを悪化させることも知られています。
【対応策】
太陽の光に反射するようなアクセサリーをつけて海に入らない。
水面近くを泳いでいるので、ライトで水面を照らさない。
[ナイトダビング中]
水面にいる時に、水面と並行方向ににライトを照らさない。
水中から水面方向にライトを照らさない。
【応急処置】
ダツが刺さった時はむやみに抜くと出血多量に陥り命に関わる場合があるので、その場で殺してしまって、抜かずに刺さったままの状態で病院に向かってください。
アカエイ
浅瀬の砂の中に隠れているので注意が必要
エイの仲間のほとんどはおとなしくダイバーを襲う事はないですが、尾の付け根近くにナイフのような棘があります。アカエイは特に強い神経毒を持ち、刺さると抜けにくい「返し」がある構造をしているので特に注意です。
ダイビング中、海底の砂地に潜んだエイを間違って踏んで刺されることがあるようです。
【対策】
エイに近づかない、誤って踏まない。
もし砂底を歩く際は、すり足で移動すると、エイも気付いて逃げていく。
【応急処置】
①毒針が残っている場合は慎重に取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
オニカサゴ
岩にそっくりすぎる
オニオコゼ同様で鰭に毒があります。向こうから襲ってくることはまずないですが、岩だと思って掴んだらオニカサゴだったというようなケースはあるようです。
たいていはダイバーが岩に手や足を着く前に、オニカサゴが先に岩の上から隠れるように逃げ出していきますが、必ず逃げてくれるとは限らないので気をつけましょう。保護色で岩の上や中で擬態していることが多いので、うかつに岩に手をつかないように注意です。
どうしても手をつかなくてはいけない場合は、まず岩を手で扇ぐとオニカサゴがいる場合は逃げてくれるようです。
【対応策】
周りをよく見る。
岩などにむやみに手を置かない。
【応急処置】
①傷口から慎重にトゲを取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
ウツボ
噛まれると危険
毒は持ってないのですが、歯が鋭くて顎が強いので噛まれると容易に外すことができません。無理に引くと傷口から大出血する恐れがあるので注意が必要です。ウツボの歯は鋭い切れ味が特徴で、且つ口の奥側に向かって生えているため、咬まれた場合に深い傷を負う可能性が高いです。雑菌を持つので、破傷風にかかる恐れもあります。
海のギャングと呼ばれたりもしますが、実は臆病な性格で、岩穴に潜んで生活しています。
ウツボに噛まれたという場合のほとんどが、何気なく岩に手や足をついた際、ちょうど近くにウツボの巣があった、というのが原因のようです。
【対策】
周りをよく見る。
岩などにむやみに手を置かない。
【応急処置】
①傷口をよく真水で洗浄し、清潔なガーゼやタオルで圧迫止血する
②止血できない場合は傷口より心臓に近い所を紐などで縛る
③消毒用アルコールなどで消毒する
④早急に医療施設へ
ミノカサゴ
気をつけてたら大丈夫
ミノカサゴさんはフサカサゴ科のお魚ですが、フサカサゴ科はみんな背鰭、腹鰭、尾鰭に毒腺のある棘があります。
ミノカサゴにダイビング中に刺されてしまうことは考えづらいですが、写真を撮ったりするのに夢中になり、執拗に追いかけたりすると人が相手でも向かってくることがあるようです。
夜行性なので、ナイトダイビングでは多く出現します。
【対策】
周りをよく見る。
執拗に追い回さない。
【応急処置】
①傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
ゴンズイ
ゴンズイの毒は死んでいても消えない
ダイビング中にゴンズイに襲われることはまずないです。
浅い岩礁や砂地の浅い海に生息しています。集団で行動する習性があり、「ゴンズイ玉」と呼ばれる塊のような群れをつくります。
体は鱗がなく、ヌルヌルした体表粘液に覆われていますがこの粘液と、胸鰭と背鰭に毒があります。背鰭と胸鰭の第一棘条には毒棘(どくきょく)という高分子たんぱく毒を持つ棘があり、刺されると焼けつくような激痛に襲われます。
夜行性で夜釣りなどで釣れるため、よく確認せずに触って刺されたり、死んだゴンズイを知らずに踏んでしまうことが多いようです。
【対策】
ダイビングで襲われることはまずないが、近づかないのが一番。
夜釣りの際はゴンズイの他にも毒がある棘を持っている魚がいるので、よく確認する。
【応急処置】
①傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
ハオコゼ
釣りでは外道として扱われる小さい魚
成魚でも体長10〜12cm程度の小さなお魚です。
防波堤や磯釣りなどでも他の魚に混じって釣れることも多く、海水浴場など潮が引いた潮溜まりにの岩に潜んでいることがあります。
背鰭に13~14本、臀鰭に3本、腹鰭に2本の毒棘があり、刺されると激しく痛みます。小型のオコゼ・カサゴ類は海藻の中に紛れていることがあり、気付かずに触わって刺されることがあります。イソカサゴは岩の裏に隠れていることが多いので、不用意に岩陰に手を入れると危険です。
【対応策】
絶対に素手で触らない
磯遊びをする場合はフェルト底のマリンブーツなどを着用する
釣りなどで釣れた場合は素手で触らず、必ず魚バサミで毒棘、鰭を切る
魚つかみ器やペンチ等器具を用い、触れないように針から外す
【応急処置】
①傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
アイゴ
西日本では釣り人に人気のお魚
アイゴの仲間には背鰭に13本、臀鰭に7本の毒棘があり、釣り上げたものを針から外すときなどに刺されると危険です。
ダイビングなどで刺されることはないと思われますが、追いかけると岩陰・サンゴの裏などに隠れる性質があるので、サンゴや岩の裏に手を入れた時に絶対に刺されないとは言い切れません。
【対応策】
絶対に素手で触らない
釣りなどで釣れた場合は素手で触らず、必ず魚バサミで毒棘、鰭を切る
魚つかみ器やペンチ等器具を用い、触れないように針から外す
【応急処置】
①傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
傷口をきれいな真水で洗ったら40~50度のお湯につける。60~90分。この時、お湯が熱すぎて火傷を起こすことがあるので、漬ける前に刺されていない方の指で温度を確かめること。これで痛み、血管収縮は防ぐことができるが痛みがとれたら必ず病院へ行くこと。病院でレントゲンを撮ってもらい、内部に刺が残っていないか確認する。激痛がとれないようなら局所麻酔などを打ってもらう。
ホホジロザメ
映画ジョーズのモデル
日本ではダイビング中のサメによる事故報告はほとんどありません。しかしサーフィンの最中や、貝などの漁で潜水しているとき、海水浴場での遊泳中に襲われる場合や南太平洋では事故が起きているようです。
空腹でない限りは何も襲わず、こちらから危害を加えなければ何もしてこないと考えられています。ホホジロザメが人を襲う理由は、ホホジロザメの獲物がアザラシやオットセイなどの海生哺乳類が多く、サーフィン板等の上で腹ばいになってパドリングする人間の動きや、ウェットスーツを着て足ヒレを動かす姿が、サメからはアザラシのシルエットと同じに見えるためだと考えられています。
同じサメでも、ネムリブカやシロワニなどは穏和な性格なので、必要以上に警戒することもないサメもいます。
【対応策】
- 目撃情報や生息情報のある危険海域に近づかない。
- 光を反射するアクセサリーや飾りの付いた水着の着用は避ける。
これは釣りに使われるルアーと同じく、鮫を誘き寄せてしまう効果がある。 - 色の明暗がある水着やサーフボードを利用する。
黒と白の縞模様など、なるべく明るい色の入ったものが望ましい。
鮫は明暗が分かるので、アザラシなどと勘違いされることを避けることができるとされている。 - 海中での排尿・排便を避け、怪我や月経による出血がある場合は泳がない。
鮫は嗅覚がとても優れているので、臭いに寄って来る可能性がある。
【応急処置】
①止血処理を行いショック状態を防ぐ
②早急に医療施設へ
次の記事では魚類以外の危険な海洋生物を紹介していきます!