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ウィリアムズFW19 ジャック・ヴィルヌーヴのチャンピオンマシン【ミニカー#41】

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はウィリアムズが1997年のF1に参戦するために開発したウィリアムズFW19を取り上げていきたいと思います。

マシンデータと戦績

まずはウィリアムズFW19の主要諸元をチェックしてみます。

年式1997年
カテゴリーF1
チームウィリアムズ
マシン名FW19
デザイナーエイドリアン・ニューウェイ
エンジンルノー

鬼才エイドリアン・ニューウェイがウィリアムズで最後にデザインしたマシンですが、ニューウェイは前年の11月にチームを去りました。

つづいてウィリアムズFW19の戦績を見てみましょう。

コンストラクターヴィルヌーヴフレンツェン
シーズン順位1位1位2位
シーズンポイント123P81P42P
優勝8回7回1回
ポールポジション11回10回1回
ファステストラップ9回3回6回

ジャック・ヴィルヌーヴがドライバーズチャンピオンを獲得し、ウィリアムズにとっては現在最後のコンストラクターズチャンピオンを獲得したマシンです。

ウィリアムズ90年代黄金期最後のマシン

現代のF1はテールエンダーのウィリアムズですが、90年代はそのウィリアムズの黄金時代でした。

1990年末にエイドリアン・ニューウェイがチームに加入すると、ウィリアムズは躍進します。

1991年のFW14では、それまでトップとして君臨していたホンダエンジンを搭載するマクラーレンと互角に戦うと、翌1992年にFW14Bが、圧倒的な速さでナイジェル・マンセルとリカルド・パトレーゼのコンビでドライバーズとコンストラクターズのダブルチャンピオンを獲得。

1993年のFW15Cは、アラン・プロストとデーモン・ヒルが前年以上の速さと信頼性で両タイトルを連覇します。

1994年のFW16は、アイルトン・セナとデーモン・ヒルのコンビで挑むも、セナの悲しい出来事もあり、ドライバーズタイトルはミハエル・シューマッハに敗れるもコンストラクターでは3連覇を達成します。

1995年のFW17はマシン性能ではライバルに優っていたものの、ベネトンのシューマッハとロス・ブラウンの戦略に翻弄され、タイトルを逃すも、1996年のFW18でふたたびダブルタイトルを獲得します。

そして迎えた1997年は、ジャック・ヴィルヌーヴとハインツ=ハラルド・フェレンツェンの若手コンビがこのFW19を駆り、フェラーリのシューマッハとの激闘の末、ドライバーズとコンストラクターズの2連覇を成し遂げました。

しかし前述のとおり、その躍進の立役者であるエイドリアン・ニューウェイがドライバー起用をめぐりチームと確執が生まれ前年11月から出社拒否をし、その後マクラーレンへ移籍し、また当時最強と謳われたルノーエンジンもF1を撤退し、それと同時にウィリアムズの黄金期は終わりを告げ、その後名門ウィリアムズは現在に至るまでタイトルを獲得できないでいます。

ウィリアムズFW19のミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43のウィリアムズFW19を撮影していきます。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』です。

ウィリアムズFW19のカーナンバー3はジャック・ヴィルヌーヴのマシン。

F1はこの年まで全幅が2000mmでしたが、翌1998年から1800mmに200mmも狭くなります。

私はワイドトレッドのF1の方が好きです。

ウィリアムズのロスマンズカラーは私の好きなカラーリングですが、このFW19ではその他のスポンサーロゴも目立ち、少し残念な仕様になりました。

ロスマンズはこの年を最後にF1から撤退し、ウィリアムズは翌年からウィンフィールドの真っ赤なカラーに変更します。

そのロスマンズカラーですが、タバコ広告規制時の『R●?』ってヒドくない?

マシンをスターティンググリッドに移動。

奥に見えるのは同じく1997年を戦った最大のライバルであるフェラーリF310Bです。

前年までオイルメーカーはエルフが担当していましたが、この年からカストロールに変更。

バージボードにはスナップオンのロゴも伺えます。

エイドリアン・ニューウェイがウィリアムズで最後にデザインしたFW19は、高さがあり細く尖ったハイノーズが特徴。

ちなみにニューウェイは前年の11月にチームを離脱しており、チームの成績もその後低迷することになります。

以上、1/43のウィリアムズFW19を実車のように撮影してみました。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介します。

【IXO製】ウィリアムズFW19

デアゴスティーニF1マシンコレクション44号、IXO製です。

【ミニチャンプス製】フェラーリF310B

ミニチャンプスの通常モデルです。

最後に

前述のとおり90年代のウィリアムズはF1の中心的存在で、アイルトン・セナは無償でもいいから乗せて欲しいと言ったほどの存在でしたが、近年ではテールエンダーの常連となり、身売りの噂まで出る事態となっており、当時を知る私を含めたF1ブーム世代のファンはこの状況がとても悲しく思います。

F1の歴史を辿ると、大きなレギュレーション変更がなされるとチーム間のパワーバランスに変化が生まれることが多々ありました。

近年では2009年の空力の大幅変更で、新生ブラウンGPが他チームを大きく引き離すマシンを開発しダブルチャンピオンを獲得しました。

2014年のパワーユニット導入の際も、メルセデスが圧倒的に強いマシンを造り上げ、その年から毎年チャンピオンを獲得しています。

そんな過去を思うと、2021年にバジェットキャップ制が導入され、翌2022年からレギュレーションが大幅に変わった暁には、ウィリアムズにも望みがあるのか・・・と少々の期待をしながら待つことにいたしましょう!?

以上、今回は1/43のウィリアムズFW19を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。