死にたいなどと思ったら
ひとつだけお願いがある
死ぬのをやめろなんて
野暮なことは言わない
最期の10分を僕にくれ
朝でも夜でもどんな時でも
北でも南でもどんな場所でも
最優先で飛んで行くから
缶チューハイで乾杯しよう
ただひたすら共に飲もう
最期の時を心に刻もう
何も話さないでいいから
何も詮索しないから
君の顔を見せてくれ
話したければ話せばいい
話してくれるなら聞きたい
話したくないなら聞かない
僕も死のうと思ったことや
絶望の淵に沈んだことや
人に言えない悩みはある
気持ちはわかるなんて
安っぽい言葉は吐かない
死ぬななんて言わない
深く考えないでいいから
最期に顔と顔を合わせて
別れの挨拶をさせてくれ
僕から友へたったひとつの
つまらぬささやかな願いを
どうか覚えておいてくれ