【進学実績の把握】合格実績や偏差値のみでは受験校を検討しにくい点を補う

2020年7月3日金曜日

受験校

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【中学受験のブログ】偏差値や合格実績だけの比較で失敗しないように

はじめに

前回、受験校を検討する際に、偏差値が切り口になりやすい点を記しました。また偏差値と関連して、その学校の進学実績も気になると思います。
ここでは進学実績の把握方法について記します。

大学の合格実績と進学実績

各校の大学進学実績をウェブサイトで調べようとすると、多くの学校では進学実績ではなく、合格実績を掲載しています。これですと、例えば一部の優秀な生徒が多くの大学に合格している場合、その学校を評価するには分かりにくい数字になってしまいます。
ここでは、受験校の検討をする際に、各校の進学実績を把握または推測する方法について記します。

進学実績の把握

各校のウェブサイト

一部の学校ではウェブサイトに進学実績が載っていますので、まずは各校のウェブサイトを調べましょう。

週刊誌等

サンデー毎日週刊朝日は大学合格実績の速報で有名ですが、速報とは別に進学実績を載せることもあります。また受験関連の冊子やWEBに転載されることもあります。


各校のウェブサイトでは、基本的に全ての進学先について掲載されます。一方で週刊誌等の場合は、一部の大学を除き、国立の合計、国立➕早慶など、ある程度括られた数字が掲載される傾向があります。
しかし合格実績よりは進学実績の方が、受験校の検討をしやすいと思います。

計算による推定

調べたい学校の進学実績がウェブサイトに載ってなく、さらに週刊誌等から有効な情報を入手できていない場合について、代わりに計算で推定する方法を記します。
これはあくまで仮定に基づく概算ですが、合格実績のみを見ているよりは、検討しやすくなると思います。
具体的には、次の①②③のように計算で推定します。

①一部の学校は進学実績および合格実績をウェブサイトに掲載している。それらの中から、検討したいA校となるべく偏差値が近いB校を選ぶ。
もしウェブサイトで見つからない場合は、代わりに週刊誌などの進学実績を代用してもよい。

②次に例えば早慶の進学実績を推定したい場合は、以下のように計算する。
まずB校の進学実績と合格実績の割合B1を計算する。

・B校の早慶進学実績:20名
・B校の早慶合格実績:100名
・B校の進学実績と合格実績の割合:B1=20➗100=0.2

次に検討したいA校の早慶合格実績から、A校の早慶進学実績A1を次のように計算して推定する。

・A校の早慶合格実績:50名
A校の早慶進学実績(推定):A1=50✖0.2=10名

③同様に国公立について計算すると次のようになる。

・B校の国公立進学実績:90名
・B校の国公立合格実績:100名
・B校の進学実績と合格実績の割合:B1=90➗100=0.9

・A校の国公立合格実績:50名
・A校の国公立進学実績(推定):A1=50✖0.9=45名

ちなみに上記のB1=0.2(早慶)や0.9(国公立)は、中堅校以上(トップ校は除く)で使用可能な数字の一例です。

さらに進学実績の計算値を生徒数(例えば200名)で割ることにより、次のように国公立および早慶への進学率C1(%)も推定できます。(あくまで仮定に基づく推定です)

C1=(10名➕45名)÷200名=27.5%

入口と出口の偏差値に要注意

以上のような検討をする際に、1つ気をつけておきたい点があります。
各校の偏差値は毎年変動します。特に偏差値が下がる傾向にある学校は注意が必要で、その年の進学実績は6年前に入学した生徒の実績であり、6年後の実績は大きく下がる可能性があります。
従いまして、進学実績を調べる際には、6年前の偏差値もセットで調べた方が、受験校を検討しやすいと思います。


まとめ

進学実績の把握方法の例について、改めて整理します。このような点も考慮しつつ、受験校の検討を進めて見ては如何でしょうか。

進学実績の

調査方法

特徴

各校の

ウェブサイト

掲載している

学校が少ない

週刊誌等

学校毎ではなく

括られた数字が

多い

計算による

推定

精度は劣る


【補足】6年前の偏差値もセットで把握しておきたい。 

よろしければ、参考にしてみてください。


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自己紹介

中学受験に関する選択肢を提供して、少しでも検討のお役に立てればと思い 、ブログを開設することにしました。 子供の受験に関しては、父親の自分に中学受験の経験が無かったこともあり、色々と模索しました。

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