モラハラ加害者が就労拒否をするケースとしないケース
アメリカでの離婚では、離婚後、収入の多い方が少ない方へ一定期間(婚姻期間の50-80%、または、退職するまでずっと)お金を支払うAlimonyという制度があります。
アメリカで離婚する場合、このAlimonyをより多く獲得しようとモラハラ加害者は就労拒否をすることが多くあります。
我が家のモラハラ妻も最初は就労拒否をしていました。
しかし、彼女はついに働き始めました。
就労拒否を貫くモラハラ加害者とそうではなく働き始めるモラハラ加害者を分けるものは何かを考察しました。
就労拒否を貫くのは、1)誇大な自己像を示す必要がなく、2)就労拒否が自己否定に繋がらず、3)自分を監視、批判する人間がいない場合です。
また、働き始めるのはこの逆で1)誇大な自己像を示したい人間がいて、2)就労拒否が自己否定に繋がり、3)自分を監視、批判する人間がいる場合です。
自分の悪事がバレない、不利にならない限りは、どのまでも酷い人間になれるモラハラ加害者の特徴が表れています。
また、どうにか働いて貰うためには、誇大な自己像を就労に繋げることが大事です。
意図的に働かないモラハラ加害者
僕のまわりで3組のモラハラ離婚をした夫婦がいます。
この3人のモラハラ加害者は、すべて、就労拒否を離婚裁判中に貫きました。
彼らの目的は被害者の人生を潰すと同時に自分がより多くのお金を被害者から得ることです。
我が家のモラハラ妻も同じ目的を持っていました。
アメリカには、離婚後、収入の多い方が少ない方へお金を支払うAlimonyという制度があります。
アメリカでのモラハラ離婚では、加害者はこのAlimonyを被害者から獲ろうとすることが多いです。
Alimonyの金額は、収入の差額の一定割合(New Jerseyでは25%)として算出されるため、働くことなく無収入である方がより多くのAlimonyを得ることが出来ます。
同時に被害者へより大きな経済的打撃を与えることが出来ます。
これがモラハラ加害者が就労拒否をする理由です。
就労拒否をした3人のモラハラ加害者は典型的な自己愛性人格障害者です。
そして、我が家のモラハラ妻も超がつくほどの典型的な自己愛性人格障害者です。
それでも妻は働き始めました。
就労拒否をした3人と我が家のモラハラ妻は何が違ったのかを考察しました。
就労拒否をした3人と我が家のモラハラ妻の行動を分けたものは、ほんの少しの違いとその組み合わせです。
我が家のモラハラ妻が働き始めた理由
子供を味方につけた
モラハラ人間(自己愛性人格障害者)は、自己肯定力が低いので、他の誰かを自分の味方に付けようとします。
そして自分の非を認めることが出来ず他人に責任転換をします。
我が家のモラハラ妻の場合は、子供達を味方に付けて、離婚の責任はすべて僕になすりつけました。
今回の離婚は、「ママのように優秀で素晴らしい人間が、パパのような最低最悪の夫を持ってしまったことが原因だ」と子供達に説明しています。
これを証明しようとアメリカでは非常に珍しく獲得の難しい100%親権を主張しています。
また、モラハラ人間は、誇大な自己像を持ち、自慢話が大好きです。
「ママのように優秀で素晴らしい人間」の部分を誇張して子供達に自慢しています。
「自分は優秀な人間で、パパよりもずっとたくさん稼げるようになる。すぐにでも心エコー技師として働いてパパとほぼ同じだけ稼げるようになる。その後は、USMLEを受験してアメリカで医師として働きさらに沢山稼ぐようになる。」と自慢しています。
このように誇大な自己像を子供達に自慢し続けた結果、いつまでも、最低最悪の夫からのサポートだけで生きていく無収入の人間でいることが出来なくなった。
これが、妻が働かざるを得なくなった理由の一つです。
いつまでも働きに出なければ「ママは言うだけで、全く稼げるようにならないじゃん」と子供達から思われてしまいます。
自分で親権を主張したので離婚後も子供達と一緒に過ごすことになります。
子供達が、ママはちゃんと働くかどうかの監視役になります。
自ら誇大な自己像を示してホラを吹き続けた結果、自分でも引き下がれなくなったのです。
USMLEとはアメリカ国外の医学部卒業者がアメリカで医師になるための試験です。
妻は10年以上、受験勉強を続けるものの未だに受験していません。
子供達へのポーズとして今でもこのテキストブックを開いて勉強しています。
おそらく、受験することは今後も無いでしょう。ただのホラです。
浪費家だった
我が家のモラハラ妻は重度の買い物依存症・浪費家です。
僕の稼ぎの2倍を使い切ります。
僕はこれまで何度も注意して来ましたが、モラハラ人間は自分の非を認めることが出来ません。
妻は自分の出費は正当なもので、収入の範囲内でやりくりして欲しいと主張している僕の方が頭がおかしいと主張し続けています。
この過程にも妻は子供達を巻き込みます。
子供達は妻の言うことを信じて、妻の浪費は正当な消費だと思っています。
「健康は一番大事だから、借金してでも良い食材を買うべき」と妻と同じことを子供達も言うほどです。
離婚後、僕からのAlimonyだけで生活する場合、妻は同じ主張をして、自分名義で借金をして浪費を続けるかというと、それは無いと思います。
浪費を続けていたのは、それが他人が稼いできたお金であり、自分は何の責任も取らなくて良いからです。
離婚後は、度を越えた浪費の責任を取るのは自分自身です。
自分で責任を取らなければならないとなった瞬間、浪費はやめるはずです。
他人のお金で浪費できるならばするけども、自分の名義で借金をしなけらばならないとなると浪費は止めます。
とにかく自分が可愛いく、他人を利用とするのが自己愛性人格障害者です。
離婚後は妻は働かず、僕からのAlimonyだけで質素に生活する場合、「自分の浪費は正当で必要な消費だ」という自分の子供達への主張をひっくり返して、自分が間違っていたことを認めるしかありません。
借金してでも一ヵ月$8,000使うべきだと主張していたのに、離婚後、自分が借金の責任を取らなければならなくなった途端に一ヵ月$1,000で生活する姿を子供達に見せなければなりません。
子供達は、母親の言っていることがおかしいと気付きます。
自分の非を認めることができない妻は、働きに出て、少なくとも、これまでと同じレベルの浪費を続けることで「自分の浪費は正当で必要な消費である。借金をしてでも同じ消費を続けるべき」と子供達に示し続ける必要があります。
これが妻が働き始めた理由のもう一つの理由です。
働きに出ないで少ない収入(僕からのAlimony)だけで節約生活を始めることが、自己否定に繋がるので、それを避けるために働かざるを得ない状況になりした。
ここでも自ら子供達を自分を見張る監視役に引き入れたことは大きく影響しています。
監視役がいなければ、離婚前の自分の主張をひっくり返して節約生活を始めるでしょう。自己肯定力が低いので他人(子供達)からの評価は妻には重要です。
でも、監視役がおらず、自分を批判する人がいなければどんな悪行でも行います。
家を失いたくなかった
これも妻が働き始めた大きな理由の一つです。
モラハラ人間は、自己肯定力が低いので、その反動でまわりの人に自分を認めて欲しいという自己承認欲求を持っています。
そんなモラハラ妻にとって、離婚後、一戸建てではなくアパート暮らしに戻ることは耐えられないことです。
「一戸建てに住むことの出来る人」とまわりから思って貰えるか「アパートに引っ越さざるを得なかった人」となるかは、モラハラ人間にとっては大問題なのです。
僕らの家にはローンがまだ残っています。
債権者の銀行は、債務者が収入のある方から無い方の配偶者に変更になることを絶対に許しません。
家を失わないためには、妻は働きに出る必要がありました。
他のモラハラ加害者との比較ー我が家のモラ妻と彼らは何が違ったのかー
最初に紹介した就労拒否を貫いた3人のモラハラ加害者と我が家のモラハラ妻は何が違ったかを考察します。
全員、典型的な自己愛性人格障害者ですが、少しづつ特徴が異なります。
男性加害者ー子供に興味なしー
彼は、妻の首を絞めて殺そうとしたので、接近禁止命令となりました。
彼は親権を全く主張しませんでした。
「パパがママの首を絞めた」と子供が供述したことで接近禁止命令が出たからだと思います。
自分の非を認められないので「自分の悪行をすでに知っている子供」とは一緒にいたくなかったのでしょう。
離婚後は自分一人で暮らすことになるので「自分は優秀な人間で自分の力で立派に生きて行ける」と誇大な自己像を示したい人間が全くいない状態でした。
自分の妻を殺しかけた上にさらにその妻からお金を獲ろうとするなんて恥ずべき行為ですが、これを批判する人もいません。
自己肯定力が低い自己愛性人格障害者ですから、他人からの評価は彼にとっては重要なはずですが、自分を批判する人がいないとなるとこの程度の悪行はやります。
そして、Alimonyは法律で認められた権利です。
彼は、だたひたすらお金だけに執着し、Alimonyを多く取るために就労拒否を貫きました。
自己愛性人格障害者は、バレない限りは、もしくは、自分に不利にならない限りは悪行の限りを尽くすという悪魔的な一面があります。
我が家のモラハラ妻も離婚裁判が始まった途端に僕と子供達へのDVをやめました。
DVを続けていると離婚裁判で自分が不利になるからです。
モラハラ加害者は、DVもモラハラも被害者が悪いからだといつも自分を正当化します。
でも、それで自分が不利になると分かるとDVもモラハラも辞める自制心を持っています。
いつも自分の暴力を正当化しますが、やってはならないことだと実は認識しています。
女性加害者ー浪費癖なしー
彼女は、夫を殺そうと暴行し大けがを負わせたので、刑務所に収監されました。
出所後に離婚裁判となりました。
親権を主張したことから、子供達を味方につけようとしたところまでは、我が家のモラハラ妻と同じです。
でも、彼女には浪費癖がありませんでした。浪費とは違う所で自己承認欲求を満たしていたのだと思います。
我が家のモラハラ妻とは異なり、浪費癖が無く倹約家だったので、離婚後に夫からのAlimonyのみでの質素な生活を子供達に見せても自己否定になりませんでした。
だから、離婚後の夫の人生を潰すことだけに集中し、就労拒否を貫いて多額のAlimonyを獲得しました。
話は少しそれますが、Alimonyの恐ろしさを想像して欲しいです。
自分を殺そうとした人間の生活費をその後、何年にもわたってサポートしなければならないって恐ろしい制度だと思いませんか?
場合によっては、自分の手取りの半分を支払うことになります。
女性加害者ー子供が味方につかなかったー
彼女は、我が家のモラハラ妻と同じように医学部出身者です。
しかし、対人関係では、我が家のモラハラ妻よりもたさらに攻撃的な自己愛性人格障害者です。
買い物、病院など、どこに出かけるにも、周りの人と喧嘩しないで過ごすことは出来ない人です。
離婚裁判中に、自分の弁護士とも喧嘩をして、何度も弁護士を変えました。
また、弁護士から弁護料の支払いを求める裁判を起こされました。自分勝手なことを言って弁護料を払わなかったのでしょう。
ここまでの激しい性格ですから、彼女の子供は、母親の人格に問題があることを理解しており、母親ではなくむしろ父親の味方につきました。
さらに上の女性加害者と同様に、彼女も浪費家ではありませんでした。
離婚後、質素な生活をしても自己否定になりませんし、子供とも一緒に住まないので、誇大な自己像を示したい人間もいません。
自分の悪行を批判する人もいません。
だから、離婚後の夫の人生を潰すことだけに集中し、就労拒否を貫いて多額のAlimonyを獲得しました。
我が家のモラハラ妻が就労拒否を貫けなかった理由
他の就労拒否を貫いたモラハラ加害者と我が家のモラハラ妻の比較をすると僕の妻が就労拒否を貫けなかった理由が見えてきます。
1)子供達を味方につけようと画策しそれに成功した。
2)浪費家だった。
この二つです。
これに「自分の非を認められない」という自己愛性人格障害の特徴が組み合わさって働かざるを得ない状態になりました。
自分の浪費が正当であったと離婚後も子供達に示し続けるために、収入を得て同等の浪費を続ける必要がありました。
我が家のモラ妻も、浪費家ではなかった場合、浪費を正当化する必要するがないので就労拒否を貫いたはずです。
また、監視役の子供達がいない場合も、浪費を正当化したり、誇大な自己像を示す必要のある人間も自分を批判する人間もないので、就労拒否を貫いたはずです。
妻は自己愛性人格障害者であったがために、夫の人生を潰そうと就労拒否をしましたが、自己愛性人格障害者であったがために就労拒否を貫けなくなりました。
子供達などまわりの人を巻き込んではいますが、結局は一人相撲です。
モラハラ人間には因果応報があります。
まとめ
モラハラ加害者が離婚に際して就労拒否を貫くケースをまとめます。
1)誇大な自己像を示す必要がない場合
2)就労拒否をしても自己否定に繋がらない場合
3)自分の悪行を批判する人がいない場合
モラハラ加害者は自分にとって都合の良い論拠だけを拾い上げて論理を構築します。
自分の悪行には一切触れることはなく、Alimonyは法律で認められた正当な権利であることを拠り所にして就労拒否を貫いてきます。
一方、仕事を始めるのは、この逆です。
1)誇大な自己像を示したい場合
2)就労拒否が自己否定に繋がる場合
3)自分の悪行を監視、批判する人がいる場合
アメリカでモラハラ離婚をする場合、モラハラ加害者の就労拒否は何としても避けたいことです。
就労拒否を避けるためには、1)モラハラ加害者が「自分は稼げる人間だ!」と誇大な自己像を示したい状況を作ること、2)モラハラ加害者の悪行を批判する人間を作ることが大事です。
モラハラ人間がそもそも持っている誇大な自己像を就労に結び付けることが大事です。
誰からも批判されない状況になると就労拒否を貫きます。