シャングリラ・フロンティア ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ / 原作:硬梨菜、漫画:不二涼介 1巻 感想

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テレビ画面を使うゲームが廃れ、全身を使ったVRゲームが主流となった現代。有名な大作には目もくれずクソゲーのみを探し求め楽しむ高校生、陽務楽郎(ひづとめらくろう)。

行きつけのゲーム屋に顔を出し、知り合いの店員に新しいクソゲーがないか聞いてみるが、たまにはクソゲー以外にもやってみてはどうかと提案される。

大衆に受け大人気の神ゲー、シャングリラ・フロンティア。楽郎は試しにやってみることに。

アバターを設定し、いざスタート。プレイヤーネームはサンラク。武器に金を振ったせいで半裸の鳥頭姿となり怪しい見た目になったが、クソゲーで鍛えられたゲームテクニックでモンスターを次々と撃破。

現れたエリアボスの大蛇。毒を受け苦戦するも初心者とは思えない身のこなしで接戦の末ギリギリで勝利する。

街で装備を整え、改めてモンスターとの戦闘へ。夜には危険なモンスターが現れるとの情報を得てレベル上げに勤しむが、そこに現れたのは、ユニークモンスターと言う圧倒的な存在感を放つ敵が。

ユニークモンスターはシャンフロがリリースされて一年、誰一人として攻略することの出来ていない最強モンスターで、ゲーム上に七体いると言われている。

果敢に挑むも、全く歯が立たないサンラク。いつかリベンジすることを宣言し、成すすべなく敗戦を喫してしまった。

【感想】

ゲーム上を舞台にしたアクションストーリー。小説投稿サイト「小説家になろう」で人気の作品のコミカライズ。

ゲームの世界に自分自身が飛ばされた、というものではなく、現実世界でゲームをやっているだけなので、何かあってもあくまでゲーム。緊迫感としては弱いですが、プレイヤー感覚で読者も楽しめるような作りです。

主人公の楽郎はクソゲーで鍛えたゲームテクニックがさえ渡り、シャンフロでも初心者とは思えないスピードで上達します。

楽郎に片思いの女の子がいて、その子は楽郎行きつけのゲーム屋にも出入りしていました。店員がシャンフロを楽郎に勧めたのも、この子のため。というのも、この女の子がシャンフロの超ヘビーユーザーだったから。

この女の子についてはあまり言及されていませんが、戦闘にしろ恋愛にしろ今後は物語に大きく関係してくるはずです。

こういったゲーム世界での話は、早々にトラブルがあったりして通常のゲーム進行にならないことが多い気がしますが、この作品は1巻ではゲーム進行は破綻していません。
ただそもそもゲームの作り自体が破綻しているような難易度、という設定。少しだけ制作者が映るシーンがありますが、この制作側の立ち位置が大きなポイントになりそう。

物語としては特に良くも悪くもないのですが、とにかく主人公が楽しそうにゲームをしているという、これに尽きます。
また、作画が素晴らしい。大半が戦闘シーンでありながら、その戦闘シーンの迫力が凄く、キャラの動きもとても良い。モンスターメイクも、ザコからボスまでしっかり。マスコットのようなキャラも途中から入り、かわいさも追加。原作は知りませんが、コミカライズとして絵的には成功しているのでは。

マスコットのようなキャラは主人公のサポートとして周り、後半では重要な役割も見せ、ある種のタッグ的要素も見えました。

正直1巻は行き当たりばったりで大きなストーリーの動きはなく、本筋がなんなのかいまいちわからないところだけがマイナスですが、原作も人気と言うことで期待感はあります。
主人公と一緒にRPGをやっている感覚で読めるというのが面白いところです。このままゲーム世界の物語だけで進行していくのか、現実世界にも影響があるのか、その辺りも気になりますね。