投資初心者は知っておくべき、FXと暗号資産の違いをチェック!

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初心者だけどFXか仮想通貨、始めてみたい・・・

それぞれのメリットをまずおさえてから選べばいいよ

投資を始めたいけど、FXと仮想通貨、どちらから始めようか考えている人、ぜひ読んでください。 FXと仮想通貨の違いをチェックしたうえで、初心者ならどちらがオススメかを考えていきます。

このページのFXは「外国為替証拠金取引」のことで、仮想通貨FX(暗号資産FX)や仮想通貨CFD(暗号資産CFD)は含みませんので、注意してください。

FXと暗号資産(仮想通貨)の違いをおさえるべし

FXと暗号資産の違い、予習ポイント

  • FXは、日本円で海外の法定通貨を売買し、その差額で利益を出す
  • 暗号資産は暗号資産自体を購入して、決済手段として使うこともできる

投資ポイントとして、FXと暗号資産(仮想通貨)の違いを勘違いしてしまうと、利益がうまくだせません。

FXとは何ぞや?

FXとは、外国為替証拠金取引のことで、日本円で海外の法定通貨を取引して、その売買差額で利益をねらう投資手法です。

FXの楽しみどころ

FXの楽しみどころは、メリットでもあります。同時にデメリットに一瞬にして変わることもあり得ます。

【楽しみⅠ】レバレッジで大きな利益を狙う楽しみ

FXの特徴であるレバレッジを利用して、大きな利益を狙うことができます。元手より、大きな金額(数倍~数十倍)の売買トレードができるので、少しでも値上がりすればそのまま大きな利益となります。

具体例でいえば、現物取引の場合、元手が10万円を投資して、それが11万円になったら一万円の利益です。 一方、FXの場合に同様の投資を考えると、元手が10万円でレバレッジ10倍を全部投資していたら、10万円の利益になります。 つまり元手分がすぐに儲けられてしまうという、楽しみがあります。

(注意)逆の面も知っておきましょう。 現物取引の場合、元手が10万円を投資して、それが9万円になったら一万円の損失です。 FXで同額レバレッジ10倍で同様の取引をした場合、10万円の損失になります。 つまり、儲けるときもレバレッジ、損するときもレバレッジがかかるということは、忘れてはなりません。

【楽しみⅡ】売りから利益を狙う楽しみ

FXでは差金決済を利用することで、ショート(売り)から入って利益を狙えます。差金決済は、取引過程での通貨のやり取りがなく、結果として生じた差額のみを決済します。

本来なら、持ってもいない通貨を売却できないわけですが、FXの場合はこれが利用できます。 もちろん、売りから入ったら必ず買い戻す必要があり、そかも買い戻し期間は時限爆弾のような期限があります。

後から安い価格で買い戻すことに成功すれば、それで利益が出るわけです。

いうまでもありませんが、読みが外れて期限内に買い戻せなかったりすれば、強制決済や追証などがありますので、博打的な要素があることは否めません。

【楽しみⅢ】法定通貨の価格はリスクを避けやすい

FXで取引対象になる法定通貨は、安定した国が発行しているもの(先進国発行のもの)が普通です。 先進国では経済の安定(もしくは発展)が国家的プロジェクトの前提ですので、法定通貨の価格は安定させるように市場が動きます。このことは、博打的要素を大きく削いで、投資リスクを下げてくれるシステムが組み込まれているといえます。

【楽しみⅣ】金利収益が期待できる

FXの場合は、金利収益(インカムゲイン)が期待できます。金利収益とは、資産を保有することから得られる利益のことです。高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売った時に付与されるスワップポイントがそれに該当します。

法定通貨にはそれぞれ各国が定めた金利が設定されていて、日本円よりも金利が高い通貨を購入すれば、その差額分が金利収益になります。

暗号資産(仮想通貨)とは何ぞや?

暗号資産(仮想通貨)とは、ビットコインにみるように、インターネット上で流通するデジタル通貨です。

法定通貨と違い、紙幣や硬貨というような物質的な姿を持ちません。送金や売買のやり取りは、すべてインターネット上で行う必要があることが特徴です。

暗号資産投資の楽しみ?

暗号資産(仮想通貨)投資の楽しみ方をチェックします

【楽しみⅠ】現物取引とレバレッジ取引の両方ができる

暗号資産(仮想通貨)投資の大きな特徴の1つとして、現物取引レバレッジ取引両方の取引ができる点です。FXは、差金決済の方式を採用しているため、現実には円やドルなどの法定通貨のやり取りは行われません。

一方、暗号資産では現物取引をすることができます。 暗号資産(仮想通貨)そのものを購入して、使用することができるということになります。 購入した暗号資産は送金に利用したりできるため、インターネットを通して何かの支払いに充てたり、報酬として渡すことがでます。

それだけでなく、レバレッジ取引も利用することが可能です。これによって、レバレッジを効かせて大きな利益を狙うことができたり、ショートの手法で下落相場でも利益を狙っていくことが可能となります。

【楽しみⅡ】成長市場に期待できる

暗号資産市場は、現時点ではマーケットそのものは法定通貨より遥かに小さものです。このことを、まだ市場には伸び代があると読む投資家が多く、その成長幅をみこんで資金が流れ込んでいると考えられます。

それに対して、法定通貨は国が発行しているので、価格の安定は国家的使命です。つまり、可能な限り価格変動を抑えようとするので、仮想通貨(暗号資産)のように変動幅か大きくはなりません。暗号資産と比べて、法定通貨の場合はリスクが低くなり、投資で利益を出す(大きく儲ける)ことが、一般的に難しいわけです。

暗号資産(仮想通貨)は上昇幅がまだまだ期待されているため、多くの投資家が参入し続けています。 リスクもあるわけですが、それを楽しめる投資家にとっては、暗号資産(仮想通貨)投資は値動きするのでワクワクドキドキするものです。

FXと暗号資産、できる・できない一覧

 FX暗号資産
レバレッジ取引
現物取引×
必要資金小額から○小額から○
送金×
ボラティリティ低い高い
難易度・投資リスク低い高い
ハッキングの可能性なしあり

表から読み取れることは、FXと比べて暗号資産(仮想通貨)のリスクは高めということです。 儲ける可能性があるとはいえ、損する可能性も大きいのが暗号資産ということになります。

初心者はどちらから手を出すべき?

先ほどの表から見て、どこまでリスクを許容できるかによって、個人、個人な答えは違うはずです。 また、FX自体も株式投資などに比べて、リスクが高いということは前提知識として持っておくべきです。 そのFXと比べて、暗号資産はさらにリスクが高いわけですから、ハイリスク商品であることには違いありません。

レベルFX暗号資産
投資ドシロウト××
投資初心者×
投資経験あり
経験豊富投資家

投資家レベルがどの程度かによって、オススメできるかどうかの一般的な表です。 オススメというより、口座を作ってよいかどうかの一覧と言ってもいいかと思います。

心意気FX暗号資産
博打はやらない××
博打に興味がある×
博打は好きな方
博打的要素が大切

ギャンブル(博打)をやったことがある人には、上の表の方がわかりやすいと思います。 経験豊富な投資家でも、「博打的な投資は投資にあらず」とする人もいますので、ギャンブル的要素をどれほど求めるかで、オススメできるかできないかを判断するのが妥当とも言えます。

現在、ドシロウトの投資初心者だけれども、暗号資産に興味があるという場合は、とりあえずそれぞれに口座だけ開いて情報収集するのも良いと思います。 実際に、商品を購入するのは次のチャプターを読んでから、検討してみてください。

初心者なら、FXと暗号資産をどう始めるべきか

ギャンブル的な要素があることを理解したうえで、FXと暗号資産を始める場合は、以下の点をしっかりキモに銘じておくべきです。

【初心者注意Ⅰ】高レバレッジは避ける

ギャンブル的な要素を求めて、高レバレッジで取引することは避けるようにしましょう。 高レバレッジさえ避ければ、最悪でも元手資金を失うだけで、株式投資とほぼ同じ投資です。 初心者がはまってしまう罠は、一度でも高レバレッジで大きく儲けてしまうと脳がマヒして、それから逃れられなくなりますので、初心者はこの点を肝に銘じてください。罠に落ちると相場の世界から退場することになります。

取引に慣れていないドシロウト状態で、高レバレッジのトレードを行うことはリスクだけが高くなります。現在、FXの場合は国内で最大25倍のレバレッジがかけられますが、同時に損失25倍払いのリスクも同時にかけていることになります。儲けることばかりしか頭にないようなギャンブラー思考の方は、この点は注意です。

暗号資産(仮想通貨)の場合はレバレッジは2倍(移行期間により、最大で4倍のところもあり)になっていますが、これはボラリティが大きさを考慮しているということです。 実際、2倍でもボラリティの大きさを考えると、十分に儲けることもでき、大損をすることもできる倍率です。 初心者の場合、特に取引経験が少ない人の場合は、1倍で取引を始めて慣れるのがおすすめです。

【初心者注意Ⅱ】資金管理をおろそかにすべからず

資金管理がいい加減な人は、FXには手を出さない方が無難です。

資金管理をできていないと、証拠金維持率が低くなって、取引業者の定めるロスカットの水準に達していることに気づくのに遅れてしまいます。その結果、トレードで意図しない決済が行われ(そこで気づく)、大きな損失を受けてしまうこともありえます。

資金管理に関しては、FXでも暗号資産でも大切です。すべての国内事業者はロスカット水準を定めているので、資金量の多い取引を行うときは、資金管理ができない人は手を出さない方が無難です。 それでも、試してみたい人は、少額・低レバレッジで、取引に慣れていくことから始めるようにします。

【初心者注意Ⅲ】取引の時はその根拠をみつけるべし

FXでも暗号資産(仮想通貨)でも、取引をただの丁半博打にしないためには、根拠をもって取引することです。 根拠が見つからないときは、見送る、休む、様子を見るなどの選択肢もあります。 ギャンブル性が高いといっても、丁半博打のようなものにしてしまうのは愚かです。 たまたま勝ったとしても、長期で区切れば負けているケースが大半です。

なぜ、相場が上がっているのか、下がっているのか様々な情報にふれ、自分なりの根拠をつかみましょう。 勝負の結果はやがて出るので、自分の根拠が本当に意味のあるものであったか、こじつけに過ぎなかったのかなど、振り返ることも大切です。 取引に慣れるというのは、この手の勝てる根拠を見つけることに慣れるということでもあります。

まとめ

FXと暗号資産は、似ているようで取引の対象が別次元のものになります。 FXではサーバーにハッキングやクラッキングが行われたところで、一時的な取引停止トラブル程度ですが、暗号資産の場合はその通貨の信頼に至るまで壊滅的なダメージを受けることがあります。場合によっては、暗号資産がそのまま消えてしまう(盗まれる)こともあるわけです。

総じて、暗号資産は高リスクではありますが、リスクを許容できるなら、これほど面白い投資対象もないともいえます。

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