エレカシの宮本浩次さんって「外リンパ瘻」だったんですね。診断までの精神的な苦痛や診断してからの治療には相当なストレスがあったのではないでしょうか?ここでは外リンパ瘻について説明したいと思います。
外リンパって何?
外リンパ液とは、耳の奥の内耳にある窓(正円窓と卵円窓)の中に存在するリンパ液です。通常は閉鎖された空間に存在しています。このリンパ液が揺れることで人はバランスをとることができ、音を感じることができます。
外リンパ瘻って何?
外リンパは外に漏れないように窓が閉鎖しています。しかしこの窓が何らかの原因によって開いてしまい、開いた穴から外リンパ液が漏れてしまいます。この状態を外リンパ瘻と言います。
外リンパ瘻の症状は?
外リンパ液の役割は既に述べました。外リンパ液が通常の役割を果たせなくなるので、バランスが取れなくなります。また難聴になります。バランスが取れなくなると、気持ちが悪くなり、悪心・嘔吐、めまいといった症状も出現します。
外リンパ瘻の原因は?
外リンパ瘻はマイナーな病名ですが、疾患自体は珍しくありません。内科でもめまいや悪心嘔吐で来院された患者さんが外リンパ瘻だったなんて良くあります。日常のちょっとした出来事でも生じえます。内耳の窓が破損することで生じますので、頭部外傷や打撲などは分かりやすいのですが、例えば鼻をかむ、大きなくしゃみが出る、といった鼻から耳に抱えて圧力がかかる状況でも出現します。また内耳と外耳の圧力差でも生じるため、飛行機やスキューバーダイビングなんてのも原因に含まれます。大きな音を耳のそばで聞く、なんてのも原因になりえます。宮本浩次さんの外リンパ瘻の原因って子の辺りじゃないでしょうか?
外リンパ瘻の診断は?
外リンパ瘻が発症した時に、耳のおくで「ポン」って音がしたって方がいました。この方はすぐに分かりました。こういった患者さんばかりではないので、疑ったらCT/MRIといった精密検査を行い確定診断に至ります。
外リンパ瘻の治療は?
まずは安静にして自然に回復するのを待ちます。3割~4割の方は安静で自然回復します。ただ悪心嘔吐やめまいなどが強い人には手術が必要になります。
まずは疑わなければ診断に至りません。メニエール病や突発性難聴といった他の診断となり、経過観察だけを受けている患者さんもいます。めまい・難聴といった症状が改善しない、良くなったり悪くなったりといった状態が続くときには耳鼻科専門医にかかられることをお勧めします。
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