のーりーの茶の湯日記

茶道教室を開催する傍ら、関連する勉強を通して感じたことを記します。

開炉の稽古2020.11.07

2020-11-08 20:40:58 | 茶道

風炉から炉へ、道具の入れ替えがギリ間に合って稽古日を迎えました。


例年ですと、白玉椿の蕾が大きく膨らんで開炉の床を飾ってくれるのですが、
今年はどの椿も蕾は固く、花の付き具合も良くないようです。
ツワブキが咲いてくれましたので、無いものねだりはしない、あるものを感謝して使わせてもらいます。
花入れは唐銅の鶴首、薄板は真なので、矢筈板です。


初炭は、瓢(ふくべ)の炭斗・縞フクロウの羽箒・織部の香合です。(茶入が備前焼いんべなので、三べになります。)
三べを揃えるのは、口切の茶事では、ふくべの炭斗が約束というところからきているのでしょうか?
炭手前の写真を撮影出来ませんでしたが、あまりのご名炭なので途中の炉中を撮影しました。(灰が見苦しい)


軸は「関 南北東西活路に通ず」大徳寺興臨院 福代洋道師の書
「関」は碧巌録の中の有名な雲門の一字関。 関はぴしゃりと閉じてどこへも通さぬ。という語気。それに対して東西南北どこへでも道は通じている
という伸びやかな境涯。大燈国師がこの公案に辛苦し、一朝大悟し詠った偈に基ずく。(禅語大辞典)
「稽古とは一より習い十を知り 十よりかえる元のその一」開炉は新たな気持ちで、濃茶も薄茶も運びの平点前です。


手作りの粟善哉を用意しました。燻りガッコと胡瓜の佃煮と柿をそえて。


水指は青磁の狂言袴・茶入れは備前火襷の肩衝・茶杓は十一代玄々斎写「松風」・仕覆は苺裂緞子です。



このお店の亥の子餅は、きな粉がたっぷりです。
むかし亥の子の祝いと言って、陰暦十月の上の亥の日亥の刻にお餅を食べると。万病を除き、猪の多産にあやかって子孫繁栄
するということで、ひとつの行事になっていたそうです。この日はお茶の世界では炉開きなので、用意しました。

棗は唐物写独楽棗・茶杓はイチイの一刀彫です。銘は「飛騨路」

やっと咲いた野紺菊をトイレに。この紫色大好き。


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