低迷した気分だった
財布を拾ってしまった。一瞬、「どうしようか」と周囲をうかがいながら、気分が揺らいでしまった。そんな邪悪な心が「誰も見ていないな」・・・嫣然一笑した。
しかしながらもう一人の自分はやはり交番へ届けた方が良いと必死に叫び憤怒する。
きっと落とし主も困っているのだろう。が・・・もし届けなかったとしたら、「後味が悪いな」と財布の中の免許証の写真を見ながら猛省。
警察官立ち合いで、財布の中身を伺うと数十万はあろう大金と免許証、健康保険証、キャッシュカード、クレジットカードなどがあった。
交番からでるとき、警察官から小声で「失礼ですが、こんな大金を見て中身だけ抜いてどこかに捨ててしまうとした気持ちはありませんでしたか?」と神妙な面持ちで私に問いかけた。・・・・愚論である。
今日のビールはとても美味しい。