【気功鍼灸理論⑲】他人の言葉で自分のことに気付く

■前回の記事の続きです。前回の記事はこちら。

●自分のことは他人の言葉を通して気付く

(問)…インタビュアー　(答)…嶋立院長

(答)人によっていろんな段階があるのだと思うのですが、話を聞いただけ、または本を読んだだけでその真意が伝わり実践する人もいます。
しかしそれだけでは分からなかったからということで、実際に話を聞きに来たり見たりすることで分かる人がいます。
それでも分からない場合、体験することで分かる人もいます。
まだまだ分からない場合は、自分が窮地に立たされてやっと理解することができる人もいるのです。

それは段階の問題であって、各段階に必要な人と出会うようになってると思います。

おかげさまで私のとこに来ていただける方は、各自で勉強されている方が多いのか気が通りやすい方が多いというのは実体験としてあります。
ただ単に症状を緩和したい、症状を抑えたいという方だけではなくて、この「症状や今の状態について知りたい。これからどうしていきたいか」という悩みを持っている方は多いのです。
自分の思いを内側だけに留めて置くだけではなく、外にその思いを伝えていく、実現していくというものは後押しするという面も持ち合わせています。

(問) ということはただ単に気を通すということだけではなくて、そういう話もクライアントさんと話しながら同時に進めていくという形なんですか？

(答)カウンセリングとまた違うのかもしれませんが、人によって思い描いてるものは違っているものです。
そういう、自分と違う他人がいることで、自分という存在を知ることもできます。
他人がいないと自分のことがわからないですよね、ということを言えると思うのです。

鏡に映ってる自分の顔を見て、顔に汚れがついていたら、鏡に映ってる自分の顔を拭いたりしませんよね。

鏡に映る自分の顔を見て、汚れがついている自分の顔を拭くのが当たり前ですが、実際自分のこととなってみると鏡に映ってる顔を拭いている人が多く見受けられます。
ずーっと鏡に映ってる自分の顔を拭いて、「変わらないなー」といつもぼやいている方がいるのですが、鏡に映る顔を拭いているのですからそれは変わるわけないですよね。

しかし他人から「顔が汚れていますよ」と指摘されると、恥ずかしさもありすぐ顔を拭くと思うのです。そこで初めて気づくわけです。
鏡に映ってる顔を拭くのではなくて自分の顔を拭けばいいのだと。

このように、他人からただ一言言われるだけで、一気に変わることもあります。

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（つづく）

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