白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

池袋ウエストゲートパーク 第8話「千川フォールアウト・マザー」

今回もちょっと「社会派」な内容

 今回はマコトがキョウイチからの依頼でシングルマザーの世話を焼くって話なんで、タカシは最後まで出番なし。それにしても「自分のファンには気を使う」ってキョウイチって芸能人の鏡のような奴だな。それと相変わらずひたすら「いい人」路線を突っ走っている。キョウイチもギャング団のトップなんだから、それなりにヤバいところがあるはずなんだが、今までそういうところを見せたことがほとんどない。

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 で、今回は転落寸前だったシングルマザーをオカンにハッパをかけられたタカシが救うという話。「風俗も仕事なんだから」云々ってタカシがオカンに言っていたが、それは今どきの「風俗業だからといって差別するな」という社会に対する配慮でしょうか? 都がコロナ対策を打ち出した時、小池都知事が露骨に風俗業従事者とかに対する差別意識をむき出しにしてしまって問題視されたこともありましたっけ。

 今回のシングルマザーは行政の支援等を一切利用していない(というか、全く知らないせいでそういう発想さえなかった)で、ついにはストレスから虐待にまで走っていてかなり危険なところに追い込まれていましたが、実際にこういう例は多いようです。行政支援があっても、大抵はこちらから依頼しないと向こうから配慮してくることはないので。だけど真に支援が必要な者に限ってそういうところに頭が回る余裕がない。

 池袋という町では「自己責任」を振りかざして切り捨てることはしない・・・って、いや、現実は都知事が率先して弱者切り捨てに邁進してますから。ちなみに自己責任論を振りかざす輩に限って、自身の個人的なものには際限なく税金を投入します。結局は政治家の掲げる自己責任論の正体は「僕チンのための税金を庶民になんて回したくない」ってだけの話です。竹中平蔵とかがしゃしゃり出てきて「税金はこっちに回せ」ってことでもある。つまりは強欲者が自身の強欲を正当化するための論理。

 それにしてもつくづくこの番組に登場する少年ギャング団って、単なる社会奉仕団体になってるんだよな。ヤクザについても治安維持団体的な扱いだし。これってあまりにそういう連中を美化しすぎなんでは。

 

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