Skydio J2が技適取得でき点検業務拡大へ
AI搭載ドローンのSkydio J2
Skydio J2はカリフォルニア州にあるAIドローン開発会社であるSkydioが開発したものを日本向けに開発したドローンです。
他のドローンにも障害物回避機能はありますが、それらはセンサーを使った技術です。
それに比べSkydio J2はAI技術を用いて障害物を回避するというから驚きです。
Skydioが日本への参入を決め、ジャパン・インフラ・ウェイマーク社(JIW社)と共同でSkydio J2を開発してきたようです。
今回、Skydio J2の技適も取得し、かつJIW社でレンタルもできるようになるようです。
因みにJIW社はNTT西日本100%出資の子会社です。
今後、このSkydio J2を使って橋梁点検に活用が期待されるとのことです。
それでは、そのSkydio J2の詳細について見ていきましょう。
Skydio J2の仕様
まずSkydio J2の仕様を列挙しておきます。
- 飛行時間⇒23分
- 最大速度⇒58km
- カメラ⇒4K
- サイズ(LWH)⇒223×273×74mm
- 重量⇒775g
- 最大通信距離⇒200m
- 障害物検知⇒全方位
- 動作温度範囲⇒-5~40度
Skydio J2の強み
- 6つのセンサーカメラとAI技術によりGPSの届きにくい橋梁下や電磁波が発生する場所でも障害物を回避して点検することが可能
- 4Kカメラが上部を向くことにより今まで撮影が難しかった橋の天井部の撮影も可能
- ドローンが着陸できる場所がなくても、手のひらを差し出すとSkydio J2のAI機能が手のひらを検知し、手の上に着陸
Skydio J2レンタルサービス
JIW社はSkydio J2のレンタルをスタートさせるとのことです。
ホームページを見るとレンタル価格はご相談となっているので、不明です。
初めてレンタルする場合は、JIW社にて講習会を受ける必要があるようです。
2回目以降はネットでレンタル申し込みをすると機体が送られてくるとのことです。
Skydio J2の価格は?
Skydio J2の価格は不明ですが、日本仕様ではないSkydio2が999ドルということを考えると、同様の価格帯であることが予想されます。
まとめ
JIW社曰く、橋梁などの点検作業は作業者の高齢化などにより今後人手不足が予想されていたようです。
そんな中、ドローンを使うことで人手不足解消を目指していたとのこと。
ただ従来だと橋梁点検の専門知識を持たないドローンパイロットが撮影し、あとで点検のプロが映像をチェックするという流れだったようです。
しかし、その場合上手く撮影できていないなど撮影のやり直しになることも多く、今回のAI駆動のドローンであるSkydio J2によって点検のプロがドローンを使って点検できるのがメリットで、点検作業の効率化につながるとのこと。
これは、動車がマニュアルミッションからオートマチックに転換したほどのインパクトがあると、点検作業の大幅な効率化をもくろんでいるようです。
今後は、JIW社はこの点検サービスを日本だけでなく東南アジアに広げていくとのことで、ものを売るのではなく、サービスを売るというビジネス展開を考えているようです。
なおJIW社の親会社であるNTT西日本は2021年度中にドローン技術者を増員しAI技術によるドローン点検を加速させるようです。
そしてドローンによりインフラ点検を自動化させ、電気やガス会社からの点検業務売上を25年までに300億円目指すとのこと。