自閉症を持ちながら育つこととはどんなことか その3 インタビューを見て目から鱗が落ちました! | アメリカ発 発達障害のお子様を持つご家族へ伝えたいこと

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こんにちは!

 

今日は

https://ameblo.jp/wakakohashimotowheelock/entry-12633280452.html

 

 

https://ameblo.jp/wakakohashimotowheelock/entry-12633942644.html

 

 

の続きです。

 

ポールさんは自分が他の大多数の人と異なる感覚を持っているために、知らないうちに人を不快な気分にさせていたのだと気づくのにとても時間がかかったそうです。 また、周りの人も遠慮してそれを指摘してくれないので、自分はなぜか分からないが人に嫌われる、人から友達になりたくないと思われる人なんだと思い込んでいました。 周りの大人に相談しても、返ってくるのはその人の立場やモノの見方、感じ方を元にしたアドバイスばかりだったので、彼にはまるっきり役に立たなかったそうです。

 

ポールさんはEI (Emotional Intelligence)を学んで随分楽になったと言います。日本ではEQと呼ばれることが一般的のようです。心の知能指数と言われ、自分の感情を把握し、コントロールする能力のことです。

 

自閉症に特化したものではないですが、ダニエル・カーネマン著 ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか (Danial Kahneman  Thinking, Fast and Slow) という本をオススメするそうです。

 

 

 

 

 

周りの人たちと認知的や感覚的な違いがあると、友達を作ったり社会に馴染むのが難しくなります。相手の言動に不快感を覚えたときに、「この人なんか私が気に入らないことをするから、もう話すのやめよう。」と思うのではなくて、「この人私が気にいらないことするなあ。私はこの人の言動の何が、どうして気に入らなかったんだろう?この人がこういう言動をするには理由があるはずだから、それを考えてみよう。」と好奇心を持つことによって、理由がわかれば「なーんだ、そういうことだったのか!」と同じ言動が不快に感じなくなるものです。

 

人間は本能的に「違う」ということを嫌います。それは人類が今まで生きてくるために必要な本能だったため、そこからもう一歩踏み込んで、その人はどういう感情を元にその「違う」言動をしているのか、ということを探ろうとできるようになるには時間がかかります。でもそれをすべての人が行うことができるようになれば、世界はもっともっと住みやすくなるはずです。

 

相手の目をみて話す というのもとてもハードルが高いです。 相手の目を見なくちゃ、と思っているとそっちに集中してしまって相手が何を言っているのか聞くことが疎かになるので、相手の言っていることに集中するために相手の目を見ることができない人もいます。 

 

自閉症スペクトラムの人にとって相手の目をみて話すというのは不安感を感じる行為です。相手の目を見ていると、相手の心の奥まで見えてしまうような感じで、相手が何を自分に期待しているのかというのを感じてしまうからです。相手が自分にこういう風に振る舞って欲しい、とかこうあってほしいとかいう期待を感じて、自分が批判的な目で見られているような気がして、ものすごくプレッシャーを感じるし、攻撃されているような気分になります。 そんな気分になるくらいなら、一人でいた方がいいと思ってしまうそうです。

 

自閉症スペクトラムの人は他人の気持ちが分からない、とよく言われますが、実は反対で、自閉症スペクトラムの人の方が他人の感情を読み取る能力が高いです。 誰かが表面的には笑っていても、ポールさんにはその人が実は悲しい気持ちでいるということがわかります。悲しいと思っているのがわかるから、悲しんでいる人に対する言葉をかけるのですが、そうするとその人は自分が隠している感情を暴かれたために怒ってしまいます。

 

これは小さな子供にとってはとても大きな問題になります。 子供は周りの大人たちの感情を感じ取りますが、その大人が自分の本当の感情にマスクをして偽った感情を表に出していると、それが自分の感情なのか他の人の感情なのかの判断ができません。子供は自分に何かが起きて自分が悲しいのか、自分が何かをしたから大人が悲しんだり怒ったりしているのか、自分とは何も関係なく大人が悲しんだり怒ったりしているのかがよく分からないのです。

 

周りの大人たちが、自分の感情は必ずしもその子が原因を作っているんではないんだよ、とあらかじめ教えてあげることも大切です。例えば親が「今日はママいろいろと嫌なことがあってイライラしてしまっているんだ。だからもしも〇〇ちゃんにキツイこと言ってしまったとしてもそれは〇〇ちゃんのせいじゃないからね。」のように、言ってあげれば子供はかなり小さなときからちゃんとわかり、混乱が少なくなります。

 

すみません、長いですね〜。 あともう1回で終われると思います! 

お付き合いいただきありがとうございます。

 

 

読んでいただいてありがとうございます。


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