『明るく変異した英国の諺<転がる石に苔(こけ)むさず>☆』

 

 

『昔の人は元日に降る雨や雪を、

 わざわざ

 「御降り(おさがり)」

 「富正月(とみしょうがつ)」

 と言い換えたという。

 

 涙を連想させる雨雪はめでたい正月にふさわしくない。

 良い年になってほしいと願う験担ぎであったらしい。

 日本列島は数年に1度という強烈な寒波に新年早々から見舞われ、

 多くの地域で雪景色になった。

 

 新しい年のスタートが重い気持ちにならないよう、

 正月を寿(ことほ)ぐための昔人の習俗を紹介させていただいた。

 折からの感染症の問題もかさなって、

 楽しい気分で過ごすのがなかなか難しい三が日だろう。

 

 最近、

 イギリス由来のウイルスの変異種に背筋を寒くしながらも、

 この国のことわざに明るく変異したものがあるのを思い出した。

 <転がる石に苔(こけ)むさず>

 には二つの意が併存する。

 「職や住居を転々とすると金がたまらない」

 の意が人の口を経るうち、

 「常に活動的な人は新鮮である」

 と良い意に解釈されて伝わったともいわれる。

 

 去年は社会全体が石のように転がり続けた。

 それでも生活や仕事に新鮮な何かを得ている

 ということはないだろうか。

 転がったかいのある1年になってほしい。』

 

 

 

これは、

2021年(令和3年)1月1日(金曜日)の

讀賣新聞『編集手帳』欄の記事です。

 

 

 

本当に!

 

転がったかいのある1年になって欲しいものですね!

 

 

 

 

 

にほんブログ村、ブログランキングに参加しています。

https://illustration.blogmura.com/analogillust/ranking.html?p_cid=10118742

 

人気ブログランキングにも参加しています。

https://blog.with2.net/link/?id=2057804

 

※ 過去に掲載した『HOPPYの部屋』の挿絵を順次アニメーション版に編集してYouTubeにアップロードしています。

ご覧頂ければ幸いです。

https://www.youtube.com/channel/UCPWEs5yMmize10tomabmRIw/videos?view_as=subscriber