2024年4月20日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年20号感想 2/2



MM-ミリメートル-(読み切り)


オリンピックに出場する卓球選手、聡と、同じく有名な選手だった父(平)の関係がしっかり描かれており、面白かったです。幼少期の聡が「卓球に華やかさがない」と呟く描写などもリアルでした。それを笑い飛ばす平の豪快さも好きです。

ふたりのやりとりの後で実際の試合のピリピリした空気感を描く、という構成も上手いですね。特に平の姿が侍に見えるシーンが良かったです。

終盤、聡が過去の平と同じく海外の強敵と対峙する場面にも惹き込まれました。ちなみに平のその後が気になっていたので、しっかり描写されていた点も好印象でした。


ただ、回想がメインで正直ストーリーに起伏が足りないかなとも感じました。また「偉大な選手だった父の血を受け継いだ息子」という設定はスポーツ漫画ではかなり定番なので、この部分もオリジナリティがなかった気がします。ページ数が短いので難しいのでしょうが、何かひとつ斬新な描写を追加出来ればもっと印象に残ったのではと思います。

片岡先生は何度か読み切りを載せていらっしゃいますが、はっきり言ってオリジナリティという部分では以前の読み切りのほうが高かった気がします。個人的には「No one knows(主人公がクラスメートの少し不思議な女子と交流するストーリー。SF要素も強い)」はもちろん「見エナイ娘(様々な壁にぶつかった主人公の少年が田舎で出会った未知の存在と交流し、少しだけ救われるストーリー)」が好きでした。

全体的には、本作も物語としてもまとまっていましたし面白かったです。過去を掘り下げれば連載にも繋がりそうな作品なので、是非また本誌で片岡先生の作品を読んでみたいです。



Dear Anemone


物語の本筋に関わる情報が色々と判明するシリアスな回でしたが、冒頭の灰狼と愛墨のやりとりには笑ってしまいましたwポジティブすぎる愛墨はもちろん、勘違いを冷静に利用する灰狼も面白かったです。「扱いやすい」という台詞には頷いてしまいましたw

その後、ロベリアが博士へと問いかけるモノローグも印象的でした。以前このブログにも書いたように正直ロベリアのほうが優秀なのではと思っていたのですが、この辺りは今後明らかになりそうですね。

アネモネを研究所から連れ出した男の描写にも惹き込まれました。やはり善生は本作の重要なキャラになりそうですね。

適合についての説明も印象的でした。ラストのアネモネの台詞も良かったです。


今回は様々な設定が描かれており面白かったのですが、掲載順が不安ですね。序盤に矛盾が多かったこと、画力は高いのに絵的に見づらいシーンが多かったことなどが原因な気がします。今週も萼がアネモネとロベリアの間に割って入るシーンがかなり分かりにくかったです。

また、特徴的なデザインのメンバーが少なくキャラに愛着が湧かないのも痛いのではと感じました。善生や竜一のような人間キャラがもっと欲しかったところです。

ただ、今回でストーリーが大きく動いたので期待もさせていただきます。まずはロベリアとの戦いを見守りたいです。



累々戦記


覚醒した蒼葉の詳細が印象的でしたし、救いのある描写なのが良かったです。全身からオーラを発した状態でいつもの笑顔を浮かべている様子にホッとしました。

ようやく禅と本気で戦えた、というシーンにも惹き込まれました。兄弟が語り合う演出も切ないですが上手いですね。

遂に決着、というコマはとてもかっこ良かったです。戦いは静かに終わりましたが、蒼葉のその後がとても気になりました。


エピソードとしては結構淡々と進んでいた印象ですが、キャラクターがしっかり掘り下げられており面白かったです。ただ、掲載順と展開的に終了が近い気はしますね。

個人的に蒼葉と禅の因縁などには惹き込まれたので、もっと早くに今の展開を描けていれば違う結果に繋がったのではと思います。序盤の学校での事件解決は本筋が大きく動くわけでもなく、振り返ってみれば正直ほとんど意味のないエピソードになってしまっているんですよね。以前このブログでも書きましたが、専門用語などが多すぎてとっつきにくいのも残念でした。

ただ、先述の通り今週は最終ページが特に印象的で、読んでいてハラハラドキドキしました。バトルも終わりましたし漫画としては綺麗に締めくくられそうなので、次週もしっかり見守らせていただきます。



ツーオンアイス(最終回)


終わってしまいましたね。内容と話数から見て打ち切りと判断して良いでしょう。

ですが、個人的には最初から最後まで楽しいと感じられる作品でした。最終回もそれぞれのペアの思いと、円陣のシーンが印象的で良かったです。

また、天雪と優雨子についてしっかり描かれていた点も印象的でした。彼女の隠れた才能にとても惹き込まれました。全体的な流れはシリアスですが、天雪の「貴方の自我消えてますね」という台詞にはちょっと笑ってしまいましたw

だからこそ、直後のやりとりが恐ろしかったです。「人と人になるまで」という天雪のモノローグが痛々しいですが、グッと来ました。

隼馬と綺更が氷上に向かうラストも良かったです。「あまねく光となって~」というモノローグが印象的でした。ちなみに亮成の現在も気になりますね。


敗因としては、やはり絵についてがまず挙げられるかと思います。画力は決して低くないと思いますが、正直フィギュアの動きが分かりにくいシーンは多かったんですよね。初の週刊連載でスケジュールが厳しかったことも理由のひとつでは、と考えております。

ペアスケートという題材もジャンプの読者層にそこまで馴染みがないので難しかった気がします。知名度の高くない競技を扱ったヒット作というとヒカルの碁やアイシールド21などが浮かびますが、どちらも男子同士のバディだったり高校の部活動が舞台だったりと、読者が入り込みやすいように工夫されているんですよね。ツーオンアイスは男女のバディものですし、とっつきやすい部分が少なかった印象です。

そして、天雪や優雨子と比較すると主人公ペアの隼馬、綺更のインパクトが足りなかったことも痛かったのではと感じます。トラウマが描かれた綺更はともかく、隼馬はひたすら真っ直ぐで悪く言えば面白みがないんですよね。ほんの少し暗い要素を追加したほうが面白かったのでは、と思います。

ですが特に天雪のキャラは立っていましたし、心情描写が丁寧な点なども個人的には好きでした。また、本作は物足りなさは感じるもののストーリーは綺麗にまとまっていると思います。そのため今回は個別記事の作成は予定しておりません。

読み切りのときから逸茂先生のことは応援しているので、今後もしっかり見守らせていただきます。逸茂先生、お疲れ様でした。ジャンプで難しいようなら移籍しても良いかと思います。またキャラクター同士の丁寧な交流を見せていただけると嬉しいです。




りは「スポーツもの以外に挑戦するのも良いかもしれませんねー。
逸茂先生、お疲れ様でした」





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週刊少年ジャンプ2024年20号感想 1/2



願いのアストロ(新連載)


人気漫画家の和久井先生がジャンプに来たことに良い意味で驚きました。特徴的な絵柄やデザインに惹き込まれました。

アウトローな団体が題材で、ストーリーにも和久井先生らしさが溢れていますね。主人公ヒバルの実父の組長(金剛)が亡くなった、という冒頭部分にも惹き込まれました。

入浴中のヒバルが弟分のテラスに本音を打ち明けるシーンも良かったです。葬儀で嘘を吐いてまでテラスを組長にする、という展開に説得力が生まれましたね。

その後、大量の流星群がきっかけで世界が一変したことにとても驚きました。正直今のジャンプでアウトローな団体をメインにするのは難しいかなとも思ったのですが、何でもアリな世界なら自然に受け入れられそうですね。不思議な能力に目覚めたヒバルが金剛の声を聞きテラスを救う流れも良かったです。

一般市民の中にも能力者がいる、という終盤の展開にも惹き込まれました。まだまだ分からないことばかりですが、今後のヒバルとテラスの歩みを見守りたくなりました。


ただ、今回は明確な敵などが登場しなかったこともあり、ヒバルの見せ場が少し弱いかなとも感じました。あくまでもビルを破壊しただけなので能力のすごさが伝わりにくいんですよね。今後のストーリー次第ではあると思うのですが、謎の怪獣などを描いても良かったのではと感じました。

全体的には、キャラクターも個性的でしたし先の気になるストーリーで、面白かったです。ヒバルだけではなくテラスの能力にも期待させていただきます。



超巡!超常先輩


新キャラの平助のインパクトが抜群でした。ある意味自分に正直すぎますねwマタタビという言葉に反応するシーンにも笑いましたw

平助がめげずに交番に通い詰める、という展開も面白かったです。特に「平成の余熱」という表現が好きですw

巡と平助のやりとりを聞いた直とリリの反応も良かったです。蔑むような目で見られた巡は可哀想ですがw直とリリがスカートを押さえる絵にはちょっとドキッとしました。

その後、巡の超能力巡査としての活躍が描かれていたのも良かったです。何だかんだ直やローボともしっかり連携がとれていましたね。そしてやっぱり変わらない平助に笑いましたw


色んな意味で中学生らしい平助のキャラが面白く、一気に読めました。レギュラーキャラだけではなく、新たな笑えるキャラの登場にも期待させていただきます。



鵺の陰陽師


冒頭のクラスでのやりとりにちょっと笑いましたw膳野がすっかり学郎の良い友人になっている様子も微笑ましかったです。

もちろん学郎の修行シーンが印象的でした。どことなくゲームっぽいのは鵺が企画したからなのでしょうかw

同じ部屋に七咲が暮らしている、という設定にはやはりときめいてしまいますね。遠慮しまくる学郎と、明るくコミュニケーションをとる七咲の対比が良かったです。特に彼女の表情は全体的にとても可愛かったです。

鵺が陰陽寮と連絡をとる終盤の展開にも惹き込まれました。事務員の正体も意外すぎてゾクッとしました。


修行や同居の場面が印象的で、一気に読めました。ストーリーもまた大きく動きそうなので、次週以降の展開を見守らせていただきます。



キルアオ


エリの掘り下げがとても印象的でした。彼女はまさに「良い女」という表現が似合うキャラですね。大人に戻る薬の詳細も意外で笑いましたw

車内での十三と陽一郎のやりとりにも惹き込まれました。人当たりの良い陽一郎の素顔が恐ろしいですね。「ガワは立派だが~」という十三の台詞も印象的でした。

銃撃戦の後、車から降りて改めて対峙するシーンも目が離せませんでした。ラストの陽一郎の「広いトコで~」という台詞も印象的でした。


スピード感のあるバトルと陽一郎のキャラがしっかり描かれており、面白かったです。また、無事に一周年を迎えたということで、今回で感想記事でのピックアップは一旦休止させていただきます。

とにかく陽一郎との戦いが気になるので、今後もしっかり読んで応援させていただきます。十三の勝利と、家庭科部メンバーの無事を祈りたいです。



カグラバチ


チヒロと緋雪、多福コンビのやりとりが印象的でした。多福は登場する度に地味な有能さが目立ちますね。

それぞれが腹を探り合うという展開にも惹き込まれました。特にチヒロの「だがアンタは~」というモノローグが印象的でした。

立場や役目をわきまえつつ、それでも周囲を切り捨てられないという緋雪の葛藤もリアルで良かったです。「全部」という台詞が何とも緋雪らしいですね。

楽座市が終わった後チヒロがどうなるかは分かりませんが、多福と会釈を交わし合うシーンにも惹き込まれました。ラストの暴れまくるチヒロと緋雪も良かったです。


交渉のやりとりがとても印象的で、面白かったです。お互いの考えも分かち合ったわけですし、チヒロが緋雪や多福達と共にどう戦うのか楽しみにしています。



グリーングリーングリーンズ


コンペ翌日の珀の様子が印象的でした。無意識の内に練習を始めてしまっていたという描写が好きです。

撫子が出場する大会に「行きたい」と呟く様子も印象的でした。それに対する撫子の提案にも良い意味で驚きました。

彼女の助けになれるよう地味な努力を続ける描写も良かったです。「あいた隙間に~」という台詞にもグッと来ました。

ふたりがいよいよ大会に臨む、という終盤の展開も良かったです。若干ですが撫子の表情が柔らかい気がしました。珀の「勝つぞ」という台詞も良かったです。


練習場の勤務風景から緊張感のある大会の様子に移り変わる構成が上手く、一気に読めました。掲載順は少し不安ですが、珀と撫子がどう戦って行くのかしっかり見守らせていただきます。




りは「珀にとってはこの大会も良い経験になりそうですねー。
大会の後の撫子の動向にも注目させていただきます」





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2024年4月13日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年19号感想 2/2



Dear Anemone


竜一についてしっかり触れられており惹き込まれました。何が起きたのかは気になりますし全体的にシリアスなストーリーでしたが、彼が萼を「良い子」と言っていることにはちょっと和みましたw

また、灰狼の生い立ちも印象的でした。彼女の実の両親についても気になりますね。

狼の能力を活かしてカマキリと戦う、という展開にも惹き込まれました。ラストの「死体に~」という台詞には良い意味でゾクッとしました。


少し残念だったのは、肝心の灰狼のバトルが分かりにくかったことです。画面も暗いですしアクションも見づらく、流れが把握出来なかったんですよね。また、狼としての姿ももっとはっきり描いたほうが良かった気がします。

全体的には、戦いまでの決着が分かりやすくスピーディーに描かれており、惹き込まれました。掲載順はちょっと不安ですが、萼やアネモネが竜一達とどう関わって行くのかにも期待させていただきます。



ツーオンアイス


プロトコルを見て話し合う隼馬と綺更の描写が印象的でした。減点は残念でしょうが、ふたりが前向きな様子で読者としても嬉しくなりました。

隼馬と天雪、綺更と操のやりとりにも惹き込まれました。完全には天雪のことを否定しない隼馬のスタンスが良かったです。自分の行動は決して許されない、と理解している天雪も印象的でした。

「いつかぶっ倒す」という操の台詞も良かったです。彼女の掘り下げにも期待させていただきたいと思います。

そして、今回も優雨子について描写されており惹き込まれました。詳細を聞いた後の天雪の反応が気になります。

世間ではそこまで騒がれなかったものの、隼馬と綺更の小さな偉業がペア界を動かして行く、というシーンもとても良かったです。初登場したリカのキャラも好きです。ラストのテレビ局の様子も印象的でした。


演技終了後の反省やそれぞれのキャラの掘り下げがしっかり描かれており、面白かったです。掲載順と展開的に終わりが近い気もするのですが、隼馬達も含めたペア界の盛り上がりに期待させていただきます。



累々戦記


剥離師達と累のバトルが印象的でした。ボス的な存在のデザインも恐ろしいですが惹き込まれました。折り鶴のような乗り物やバイクを操って戦う、という描写も良かったです。

凪斗や戸神の戦いも印象的でした。妹に対する凪斗のコメントがリアルで笑ってしまいましたwちなみに戸神の服の下は結局どうだったんでしょうかw

アイカのピンチに蒼葉や弥生が駆け付ける、という展開も良かったです。弥生の能力についてはもちろん蒼葉が覚醒した様子なのも印象的で、惹き込まれるラストでした。


ストーリーがしっかり進み、最後に主役ふたりが登場するという流れも熱く、面白かったです。決着が描かれたバトルも多いですし掲載順的に終わりが近いのかなとも思うのですが、蒼葉と禅の行方を最後まで見守らせていただきます。



魔々勇々(最終回)


終わってしまいましたね。内容と話数から見て打ち切りと判断して良いでしょう。

ただ、最終回は印象的なシーンも多かったなと感じます。特にコルレオとエンドのやりとりには全体的にグッと来ました。

彼女の苦しみに寄り添い、目隠しを取る場面に惹き込まれました。「俺を生かしてくれた」というコルレオの台詞も良かったです。誰も話し合ってくれなかった、という言葉も切なかったです。

その後の展開にも良い意味で驚きました。ラストの勇者と魔王達の絵も壮観ですね。



敗因としては、主人公のコルレオを応援出来なかったことがまず挙げられるかと思います。強くてかっこ良い、というキャラでもないですし順調に成長して行くわけでもなく、はっきり言って主人公としての魅力が足りなかった気がします。この状態なのに周囲のキャラからはやたらと褒められており、引っかかってしまったんですよね。

また、物語の本筋がなかなか進まなかったこともマイナスだった気がします。特に終盤の「ミネルヴァが囚われた直後に遊園地に行く」という展開は正直非常識だったと思います。

そして、設定自体は面白かったのですが描写が不足していたことも残念でした。紋章術の詳細や異世界の環境についてなど、話に入り込むために必要な情報がよく分からなかったんですよね。設定が理解しづらいためストーリーまでよく分からなくなる、という悪循環が起きてしまっていた気がします。

ちなみに最終回は好きでしたが、はっきり言ってエンドについては引っかかる部分が多かったです。死こそが愛、と考えているならすぐにエヴァンを追うほうが自然だった気がしますし、真っ当な倫理観があるなら逆にエヴァンを生き返らせるべきだったのではと思うんですよね。結局コルレオがエンドの命を奪うことを選んでいるのも勇者らしくなくてマイナスでした。

はっきり言ってかなり打ち切りという印象の強いラストでしたが、単行本に続くと明言されていること、エンドとの対話は描かれていたこと、黒幕の復活に惹き込まれたことなどを考慮すると、問題点はそこまで多くないのかなとも思います。そのため今回は個別記事の作成は予定しておりません。

林先生、お疲れ様でした。光る部分は感じましたし、反省を活かした次回作に期待させていただきます。




りは「成長の可能性はある先生だと思います。
キャラクターのデザインなどは全体的に好きだったので、
キャラがたくさん出て来るコメディ寄りの漫画に挑戦するのも手かもしれませんねー」




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週刊少年ジャンプ2024年19号感想 1/2



キルアオ


JARDINの二代目、陽一郎のキャラに良い意味で驚きました。髪のキラキラトーンが妙にわざとらしくて好きですw

陽一郎はもちろんですが、着ぐるみに入っていた女性メンバーも興味深いですね。異常な馬鹿力や額の縫い目がエイジを彷彿とさせるので、何か関係があるのかなと考えております。

ラストの展開には陽一郎と同じく驚いてしまいました。ますます子ども化の秘密が気になりますね。


ただ展開自体は面白かったのですが、突然ストーリーが進んでおり少し戸惑いました。バトルの結果が早めに描かれればそのまま完結出来てしまいそうなんですよね。もっと読んでいたいので、他のユニコーンなどもしっかり描写して欲しいです。

全体的には、それぞれのキャラが立っており、良い意味で謎も増えて来て興味深いエピソードでした。まずは家庭科部のメンバー達の無事を祈りたいと思います。



サダオがいる家(読み切り)


過去のショート作品が長編読み切りになって帰って来る、というのはちょっと珍しいですねー。ショート時代から面白いと思っていた漫画だったので再会出来て嬉しいです。画力が高いのでホラーシーンも迫力がありますね。

三姉妹のキャラもそれぞれ印象的でした。終盤で明かされた正体も良かったですし、サダオに歩み寄ってくれた「おじさん」との関係が描かれていたことも好印象でした。

迷惑な配信者をサダオと三姉妹が撃退する、という展開も良かったです。彼らを驚かせる場面は結構本格的で怖いですねwラストのサダオ達のやりとりも微笑ましかったです。


少し気になったのは「幽霊を成仏させるために事故物件に住む」という流れがゆらぎ荘の幽奈さんと被ってしまっていた点です。そこまで珍しい設定ではないと思いますが、同じ雑誌の有名作品が頭に浮かぶと既視感が強くなってしまうんですよね。もう少しオリジナリティを加えても良かったのではと思います。

全体的には、サダオも含めてキャラクター達に愛嬌があり面白かったです。連載にもしやすそうな題材なので、個性を出した上でまた本誌で読めると嬉しいです。



カグラバチ


蔵を偵察して行く様子に惹き込まれました。チヒロが辛そうな表情になっているのも新鮮ですね。本筋とはあまり関係ないですが、メモ帳に描かれた絵が上手いことも印象的でした。

鍵を握る伯理がヒナオやシャルと仲良くなっている描写も微笑ましかったです。唯一の突破口を見抜かれた際の京羅の様子も良かったです。

前回に引き続き、鳴のシーンもかっこ良かったです。ラストの緋雪も興味深いですね。


静から動への移り変わりが印象的で、面白かったです。緋雪の真意や作戦の本格的な始動に期待させていただきます。



超巡!超常先輩


コンビニで奮闘する一行の様子が面白かったです。ちなみに鋭利華も色んな意味で興味深いキャラですねw

テンションが上がりまくる巡の姿も面白かったです。「知らない内に世の中が便利になったと思っていたけど全部コンビニのおかげだった」という描写には深く頷いてしまいましたw実際最近のコンビニは生活に欠かせない存在ですよね。

接客スキルを磨いたことで万引き犯を突き止めることが出来た、という展開も自然ですし面白かったです。決めのシーンで名札を突き出す巡にも笑いましたw


オチはちょっと弱い気がしましたが、ギャグも冴えていましたし世相が反映されている点も面白く、一気に読めました。交番の外でのエピソードも楽しいということが分かったので、また三人の新たな挑戦を見てみたいです。



鵺の陰陽師


冒頭の夜行達の会話に惹き込まれました。道具にこだわっていた理由にも納得出来て良かったです。学郎達がピンチなのかなと思った直後に鵺が「大丈夫」と言い切っており安心しました。

また、彼女の話す修行の条件が意外すぎて惹き込まれました。すぐに飛び出す代葉や四衲とは対称的に七咲は立ち止まってしまう、という描写が印象的でした。葛藤の後で彼女が学郎を追いかける、という展開も良かったです。

そして、終盤の学郎と七咲のやりとりにはキュンとしました。「いいよ」と言う彼女の笑顔が眩しいですね。ラストに書かれた真実には驚いてしまいましたw


修行までの流れが分かりやすく描かれており、一気に読めました。オカルト部のメンバー達がどんな風に強くなって行くのか、しっかり見守らせていただきます。



グリーングリーングリーンズ


コンペの参加メンバー勢ぞろいの打ち上げが微笑ましかったです。反省点について考えつつ「めちゃくちゃ楽しかった」と話す珀の笑顔が爽やかですね。みんなのおかげで目標が決まった、というシーンも印象的でした。

すぐに眠れそうなくらい疲れているのに試したいことがあって眼が冴えてしまう、という珀の描写も良かったです。それだけゴルフに夢中になれたんですね。

練習場での珀と撫子の静かなやりとりも印象的でした。ラストの「また一歩」というナレーションも良かったです。


熱いコンペの後の締めくくりとして相応しい、静かだけれど印象的なエピソードでした。珀と撫子、それぞれが課題や目標を見付けられたようなので新たな展開にも期待させていただきます。




りは「撫子の表情もとても印象的でした。
彼女と珀の距離感がどう変わって行くのかにも注目したいです!」





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2024年4月6日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年18号感想 2/2



魔々勇々


エンドのあまりにも壮絶な過去に惹き込まれました。エヴァンは彼女の心の支えだったんですね。

拷問に来ていた配下の顔は気になっていたので、中盤でその点に触れられていたことも印象的でした。彼が絶命するシーンは衝撃的でした。接吻についての描写からも目が離せませんでした。

コルレオとエンドに繋がりがあったというのは驚きの事実ですね。ふたりがどうなるかは分かりませんが、コルレオがエンドに手を伸ばすラストシーンはとても印象的でした。


少し気になったのは、エンドの紋章術やエヴァンのコピーについての詳細が描かれていないため、読者からするとコルレオが本当にピンチなのかどうか判断出来ないという点です。現状だとコルレオが勝手に語っているだけとも解釈出来てしまい、正直危機感が薄いんですよね。死屍累々やコルレオの能力についてもっと早くに掘り下げるべきだったと思います。

全体的には、エンドについて様々な情報が明かされたこともあり、ストーリーに惹き込まれました。掲載順と展開的に終わりが近い気もしますが、勇者と魔王の歩みを最後まで見守らせていただきます。



グリーングリーングリーンズ


撫子の過去に惹き込まれました。オリバーとの出会い、母を応援しているからこそついて行かなかったという描写が特に印象的でした。祖母と暮らしている理由が明かされたことも切ないですが良かったです。

母と打つことを夢見ながら素晴らしいショットを放つ、というシーンもとても印象的でした。それを見た珀の表情も良いですね。

彼との勝負で撫子の決意が固まった、という展開にも惹き込まれました。「ゴルフにまぐれはない」という彼女の台詞も良かったです。ラストの「本日快晴」というナレーションも印象的でした。


ずっと気になっていた撫子のこれまでが明かされ、面白かったです。彼女はしばらく珀達と離れることになるのかもしれませんが、今後の活躍を見守りたいです。もちろん珀の成長も応援したいと思います。



となりのホーム(読み切り)


炎上してしまった芸人(ニューウェーブ)と受験票を落としてしまった受験生(ももか)という組み合わせが面白かったです。炎上内容がリアルだったことも印象的でした。受験票の在処が1ページ目に描かれているのも上手いですね。

ニューウェーブとの交流を通してももかが彼の本質に触れる、というストーリーも良かったです。「スマホには映らん~」という終盤の台詞が特に印象的でした。

ラストシーンも爽やかですね。少し大人っぽくなったももかの「恩人」という台詞がとても良かったです。


ヤマノ先生は何度か読み切りを載せている実力派ですよね。本作もしっかりまとまっており、読後感が良く面白かったです。新たな読み切りはもちろん、連載作品も本誌で読んでみたいなと思います。



累々戦記


蒼葉の修行風景が印象的でした。自分から生じた影が攻撃して来る、という描写に惹き込まれました。実体が囚われたままなのも痛々しかったです。

禅と八咫のやりとりも印象的でした。「私以外は~」という八咫の台詞が特に良かったです。

終盤、アイネが禅達と対峙するシーンにも惹き込まれました。守部市のピンチに蒼葉は間に合うのか、弥宵と同じようにハラハラするラストでした。


禅達の恐ろしさやキャラの掘り下げがしっかり描かれており、面白かったです。展開と掲載順的に終わりが近いのではと思ってしまうのですが、バトルが盛り上がりそうなのでそちらは楽しみです。まずは蒼葉の無事を祈りたいです。



ツーオンアイス


ふたりの選曲がとても良かったです。お互いを支える隼馬と綺更にぴったりの曲ですね。

失敗もありつつ氷上で演技を魅せて行くふたりの描写がとても印象的でした。「異性という~」というナレーションも説得力があり良かったです。

小さなシーンですが、優雨子が描かれていたことも印象的でした。ある意味で彼女は天雪の意図を汲み取っていたとも言えますね。彼の反応が気になります。

隼馬と綺更を見守る冴の「二人の人生の~」という台詞も良かったです。ラストシーンの隼馬と綺更も最高でした。


主人公ペアの試合デビューが感動的に描かれており、一気に読めました。正直今週だけでも綺麗にまとまっており終わりが近いのではとも思ってしまうのですが、まだまだ応援したいペアが多いです。今後の展開を見守らせていただきます。




りは「観客の反応も良かったです。今回の目的は十分達成出来たということですよね。
隼馬と綺更のペアとしての未来に期待させていただきます。





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週刊少年ジャンプ2024年18号感想 1/2



超巡!超常先輩


チヒロの正体は何となく予想出来ていたのですが、判明までの流れと結果が面白かったです。部屋の様子がカオスすぎますねw

冒頭の直とリリのやりとりも良かったです。「外飼い」という直の答えが辛辣すぎて笑ってしまいましたw

由基はほぼレギュラー化と考えて良いんでしょうか。安定の激重で笑ってしまいましたw


キャラの掘り下げにも繋がる描写が多く、それぞれの個性も活かされており、面白かったです。新キャラだけではなく既存のキャラもインパクトがあるというのは強みですね。今後もキャラ同士の笑えるやりとりに期待させていただきます。



キルアオ


冒頭の獅堂とシノの回想シーンが印象的でした。やはり獅堂の過去が気になりますね。

獅堂とジョニーのぶつかり合いにも惹き込まれました。敵の動きから突破口を見付ける、という展開は定番ですが熱いですよね。

決着の後で新たな戦いが始まる、というラストシーンも印象的でした。まる子達も今後のストーリーに絡んで来そうですよね。


バトルや展開がスピーディーで、一気に読めました。少しハラハラしますが、新たな戦いもしっかり見守って行きたいと思います。



カグラバチ


楽座市に潜入する柴が印象的でした。しっかりと情報を聞き出し去って行く姿がかっこ良かったです。

姉のために楽座市にやって来た少年、Mr.イナズマも印象的でした。彼の勇気に敬意を表すチヒロの描写も良かったです。

終盤の鳴のシーンもとても良かったです。チヒロの作戦についても気になりますね。


大きな動きはなかったものの、チヒロや柴の活躍がしっかり描かれており面白かったです。今後の京羅とのバトルにも期待させていただきます。



Dear Anemone


アネモネのことをロベリアに問いかける萼の姿が印象的でした。「圧は強いけど~」という台詞が彼らしいですね。

萼の能力については何となく予想していたのですが、それでも描写されたシーンには惹き込まれました。これからどんな変化が訪れるのか興味深いですね。

また、妙に冷静だった灰狼について描かれたシーンも印象的でした。訳アリというのはそういうことだったんですね。

そして、ラストシーンには良い意味で驚きました! 竜一は個性的でインパクトのあるキャラだったので、とても惹き込まれました。


物語の核心に関わる秘密が明かされ、萼やアネモネ以外のキャラも動き出し、面白かったです。戦いの後、萼達がまたチームになるのかも含めて今後を見守って行きたいと思います。



鵺の陰陽師


冒頭の夜行の描写に良い意味で驚きました。レベル4の面々と繋がりがあるというのは恐ろしいですが、個性的なキャラが多いので正直登場が楽しみになりました。

平和な学校生活を送る学郎達が描かれているのも良かったです。四衲はもちろん、クラスメート達の描写が良いですね。「数学の問題を全員で考える」という流れが微笑ましくて好きです。

自宅での学郎と四衲のやりとりも印象的でした。彼を気遣う四衲と「そんな隊長になる」と誓う学郎にグッと来ました。平穏な場面から一転して、学郎に試練が課されそうと判明するラストも印象的でした。


少し気になったのは、四衲の掘り下げに違和感があったことです。そこまで社交的な性格にも見えませんでしたし、前回のクラスメート達のモノローグからしてアイドルのようなタイプでもないようなので「一日で学校の人気者になる」というのは正直やりすぎではと思ってしまったんですよね。意外な一面、という演出だったのでしょうが、はっきり言って不自然に感じてしまいました。

全体的には、夜行の意外な一面や興味深いラストがしっかり描写されており、面白かったです。様々な困難が待っていそうですが、学郎の成長に期待させていただきます。




りは「様々な情報が明かされ読みごたえがありました。
厳しい修行の後はまたクラスメート達に会いたいです!」





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2024年3月30日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年17号感想 2/2



魔々勇々


コルレオとハロハロの対話が印象的でした。ハロハロの目がずっと隠されている演出も面白いですね。

エンドへの対処を聞かれた際のコルレオの返事も良かったです。「理由のない涙なんてない」というのは名言ですね。その後の「それを聞かずに~」という台詞も良かったです。

終盤、コルレオが紋章術を使うと決めるシーンにも惹き込まれました。彼の言葉がエンドに届くのか、気になるラストでした。


少し引っかかったのは、紋章術の名前に違和感があったことです。正直ちょっと発音しづらいなと思ってしまったんですよね。また、コルレオの名前の由来があまりにも立派で、はっきり言って彼が名前負けしているように見えてしまう点も少し残念でした。

全体的には、ふたりの勇者の描写が印象的で、コルレオの台詞も熱く、面白かったです。掲載順と展開的に終わりが近いのかなとも感じましたが、エンドとの決着が描かれれば中途半端な印象にはならないのかなとも考えております。とにかく、勇者と魔王の結末を見守らせていただきます。



鵺の陰陽師


冒頭の学郎の辛そうな表情が印象的でした。「皆、ごめん」という台詞からも無念さが伝わって来ますね。

その後、一般男子達のリアクションに非常に癒されましたw特に「皆と違って~」というモノローグがシンクロしているシーンが面白かったですw膳野の家族構成が明かされたことも嬉しかったです。

拓郎の墓参りに行く、という展開も自然ですし良いですね。ちなみに本編とは関係ないですが、兵一が予想以上に小柄で良い意味で驚きました。

学郎に対して厳しい態度で接していた彼女が、自分の過去を打ち明ける流れも印象的でした。「十分だ」という台詞も印象的でした。ラストの四衲の笑顔も良かったです。


メインキャラだけではなく、クラスの男子達の描写も多く大満足でした。掲載順は不安ですがまた学郎の成長も見られそうなので、新たな展開に期待させていただきます。



グリーングリーングリーンズ


静かに戦略を練る珀の表情が印象的でした。「無謀の一歩手前」という表現も良かったです。

ホールのすぐ近くまでボールを寄せた際の集中の描写にも惹き込まれました。その後の「人生初の~」というナレーションも良かったです。

珀のショットを見た撫子の表情にもグッと来ました。彼女の言う通りホールアウトまで勝負の行方は分からないので、とても惹き込まれるラストでした。


集中する珀や美しいショットを決める撫子の姿が印象的で、一気に読めました。掲載順は少し不安ですがコンペは盛り上がっていると思うので、最後までしっかり見守らせていただきます。



ツーオンアイス


天雪の過去があまりにもおぞましく、ページを開いたまましばらく見入ってしまいました。具体的な描写はないのに想像出来てしまうところが恐ろしいですね。直前に小さく挟まれたコマで加害者が推測出来るのも、読むのは苦しいですが演出としては見事でした。

今回のエピソードがロランとの関係の掘り下げに繋がっているのも上手いと感じました。過去に描かれていた「天雪は秘密主義」「ロランのことは兄のように思っている」という台詞の背景が今回で理解出来ました。

それでも天雪のペアへの憧れは本物なんですね。隼馬と綺更を見て「きっと良い演技をする」と考えるシーンに惹き込まれました。ラストの「こんなの全部間違ってる」というモノローグも辛いですが印象的でした。


少年誌としてはかなり挑戦的なエピソードで、恐ろしいのに目が離せませんでした。掲載順と展開的に終わりが近い気もするのですが、天雪のおぞましい過去をボカしつつもしっかり描写したというのはすごいことだと思います。次回以降は隼馬と綺更の出番になりそうなので、こちらも見守らせていただきます。



累々戦記


禅が起こした事件の顛末が非常に悲惨で、目が離せませんでした。「お前が弱いから」という台詞が特に辛かったです。

全てを聞いた弥宵の反応も印象的でした。「クラスメイトなんだから関わらないのは難しい」という台詞が彼らしくて良かったです。

ラストに現れた蒼葉の師匠も興味深いキャラですね。不思議な空間で蒼葉がどんな修行をするのか、良い意味で気になるラストでした。


蒼葉の過去に惹き込まれましたし面白かったのですが、やはり掲載順と展開的に終わりが近いのではと感じました。ストーリーの流れがかなり急ぎ足になっている気がします。

ただ、以前もこのブログに書きましたが、禅との決着が描かれれば中途半端な印象にはならないのかなとも思います。まずは戦いの前の修行を見守らせていただきます。




りは「弥宵の言葉が蒼葉が前を向くきっかけになっているところが良かったです。
禅達との戦いに向けてしっかり準備して欲しいです!」




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