August 03, 2020

ダウンロード










■The Buzz

公開時見逃し、是非映画館で鑑賞したかった映画。

今回、シネマイーラで鑑賞できて 本当に良かった。

原作は井伏鱒二の同名小説。

未読。

モノクロビスタサイズ画面に展開する映像は 物静か、−−。

音楽(武満徹)は 時に叫ぶように甲高く、−−。

相乗効果で説得力がある。 

俳優も的確な演技、素晴らしい。
 
 ・田中好子 ・北村和夫 ・市原悦子 ・三木のり平 ・小沢昭一 他

特に (田中好子)が目が大きく、美しく印象に残る。

被爆の状況は モノクロ故、正視できたが、現実はカラー。

想像しただけで、我が身が凍る。

そして、いつ発症するか?常に「死」を意識せねばならない恐怖。

その後、被爆者に向けられる(差別)。

当時の現実に唖然とした。

鑑賞していて、1957年今井正監督「純愛物語」を思い出した。

1989年キネマ旬報において、本作品は 以下を受賞している。

 ・作品賞(第一位)

 ・監督賞(今村昌平)

 ・主演女優賞(田中好子) 他

拍手!

今村昌平監督「黒い雨(1989年)」


「黒い雨」とは 万年筆のような太さの黒い雨。

水爆の場合は 白い雪であった、と記憶する。

先日 「WAVES」を鑑賞した。

この作品では 360度回転するカメラが数回使われてていて、「?」と思ったりした。

本作品ではカメラ自体は動かない。ドンと固定で、被写体(俳優 衣装 美術)を撮る。

見易いし、印象が強く残る。

img899













■解説
・井伏鱒二の同名小説を「楢山節考」の今村昌平監督が映画化。
 原爆による“黒い雨”を浴びたたために人生を狂わされた一人の若い女性と
 それを温かく見守る叔父夫婦のふれあい、そして被爆後遺症に苦しむ人々の姿を
 静かに淡々と描いていく。
 1945年8月6日、広島に原爆が投下される。
 その時、郊外の疎開先にいた矢須子は直後に降ってきた真っ黒な雨を浴びてしまう。
 5年後、叔父夫婦に引き取られた矢須子のもとへは縁談の話が持ち込まれるが、
 “ピカに遭った女”という噂からいつも破談になってしまう……。

(映画評価表)

・ストーリー ★★★★★
・キャスト  ★★★★★
・映像    ★★★★★
・音楽    ★★★★★
・美術    ★★★★★
・衣装
・好/嫌度   ★★★★
・その他

☆  時間があり、映画が好きな方は観てください。
      (目安=450円)
☆☆☆   観てください。料金価値はあります。
      (目安=1800円)
☆☆☆☆☆ 是非観てください。最高です。感動します。
      (目安=5000円)お読みいただいて、ありがとうございます。

ブログランキングに参加しています。
下記をポチッとクリックしていただくと、今後の励みになり、感謝・感激です。
ブログランキング


パーキンスt104872 at 01:52│コメント(6)映画 |    ードラマ

この記事へのコメント

1. Posted by HT   August 04, 2020 18:53
こんにちは。便宜上、最新記事のこちらにRESさせていただきます。

7月の鑑賞レポートです。
月末に映画館へ駆け込み、15作品鑑賞となりました。以下は鑑賞順です。

千と千尋の神隠し ★5 コメ参照

アンチグラビティ ★4

観客は私含め3名。昏睡状態の人間の脳が作り上げた記憶の世界を舞台に、
最新のVFX満載で描くロシア製SFアクション。

ロシア版インセプションって感じ。あらゆる建物や地面が重力を無視して
浮遊する、異様な空間の雰囲気が気持ち良い。
ただ物語が進んでいくと、この世界の特徴が活かされないので残念。
個性ある味方達もあまりにあっけなく死んでしまうし、種明かしも既視感。
特にラストは敵が弱くて盛り上がりに欠けます。

風の谷のナウシカ ★5 コメ参照

透明人間 ★5 コメ参照

WAVES ウェイブス ★3  コメ参照

MOTHER マザー ★3 コメ参照

WAR ウォー!! ★4

インドで大ヒットを記録したスパイアクション。インド対外諜報機関
RAWの腕利きスパイが味方の高官を射殺して逃亡、優秀な若手スナイパー
が行方を追うが・・・

観客は私を含め3名。
インド版ミッションインポッシブルな感じだけど、アクション優先のストーリー
と、インド映画恒例の踊りシーンもしっかり有って、リッチ感満載です。

乱闘格闘はワンカット撮影が多く、手間暇かけたアクションに圧倒される。
ストーリー的にはネタバレ後に「じゃあ、あそこのアレはどうなの」な矛盾
部分は多いけど、テンポが良いので気になりませんでした。

2. Posted by HT   August 04, 2020 18:54


悪人伝 ★5

ヤクザ組長が、ある夜何者かによって刺されたが一命をとりとめ、警察と
協力し犯人捜しに動き出す、バイオレンスアクション韓国映画。

観客は私を含め15名ぐらい。
人気絶頂マ・ドンソクがヤクザのボスを演じる。絵的に圧倒的な強さ怖さを
持ちながら、カタギには絶対に手を出さないとか、バス停のJKに傘を渡す
優しいキャラは彼しか演じれません。

先が見えないストーリーも良いし、カーチェイスや格闘シーンも丁寧。
場面個々には既視感があり、真犯人は最近良くある設定のキャラだけど
刑事とヤクザのバディ物は新鮮で、とにかくマ・ドンソクの魅力爆発で最高でした。

のぼる小寺さん ★5

ボルダリングに夢中な女子高生と周囲の人々を描いた青春漫画を実写映画化。
観客は私を含め10名ぐらい。

気に入ったので後から原作コミックも読みました。小寺さんの生き方に
影響を受けていく周囲の人々。その流れを本当に自然に描く吉田玲子さんの
脚本が、とにかく上手い。
例えば、冒頭に出会った主人公2人が初めて会話するのは開始1時間後で
そこに至るまでの心境変化を、セリフでなく丁寧に描いています。
全ての出演キャラ同士の距離感も絶妙です。

小寺さんを演じる工藤遥さんは、ルックスは原作と結構違いますが、映画の
作品世界にバッチリ合っていたと思います。ボルダリング凄く練習したん
だろうな。耳を澄ませて周囲の音を聴くシーンの表情が、とてもキュートでした。


3. Posted by HT   August 04, 2020 18:54

レイニーデイ・イン・ニューヨーク ★3

巨匠ウッディ・アレン監督のロマンティックコメディ。
観客は私を含め2名

ウディ・アレン監督作品はあまり観た記憶がないが、堅実な演出に安心して
観れました。
題名通り、劇中のほとんどが雨だけど、色んな場面で効果的に使われている。
大きな事件もなく全体に地味めだけど、小さいエピソードが次々と起き、
先が気になる展開で飽きずに観る事が出来ました。
ラストの展開がちょっと?な感じだったのでマイナス点です。

コンフィデンスマンJP プリンセス編 ★3 コメ参照

劇場版 ひみつ×戦士ファントミラージュ! ★5

夜の上映回だった事もあり、客は私ひとり。
★5は、テレビシリーズ視聴者限定の点数です。

子供向けテレビドラマの劇場版。ドラマはだいたい観ていました。
今回が初の映画化で、テレビシリーズ総監督の三池崇史が監督を務める。
インタビューで「映画といって特別な事をする悪習は止めにしたい。
テレビシリーズが好きで観にきてくれるのだから「いつもと違う」と
なってはいけない」という、良く分かってるコメント。

本作は音響設計がしっかりされていて、普段観ているテレビより
遥かに大きい大画面・大音響に感動しました。
ただダンスシーンの一部はテレビシリーズの流用映像で少し残念。

基本はコメディでテレビシリーズを上回る、外しや天丼ギャグがてんこ盛り。
志村けんさんの「だいじょうぶだぁ」を観ているようです。貸し切りだった
事もあり、大声で笑わせてもらいました。

4. Posted by HT   August 04, 2020 18:57

はちどり ★5

1990年代の韓国を舞台に、思春期の少女の揺れ動く思いや家族との関わりを
繊細に描いた人間ドラマ。
本作が初長編となるキム・ボラ監督が、自身の少女時代の体験をもとに描く。

イーラ上映を待ちきれずに他県へ遠征し鑑賞。観客は10人弱。
未鑑賞の人も多いと思うのでネタバレ無しで感想を。

スゴイものを観た。今年の上位確定作品です。

カメラは主人公から殆ど離れず、裏で起きている周囲の人物の出来事は
画面の情報から想像しないといけないため、すごい頭を使う。
セリフは最小限で、あらゆる描写が「全て説明しなくても分かるでしょ」な
演出意図なので、観客により印象感想が違ってくる作品だと思う。

中2病なんて言葉もある、中学2年生が主人公の日常を淡々と描くが
閉塞感がとにかく半端ない。「普通と不良と真ん中あたり」のキャラ設定も
絶妙。目線だけの演技がとても多く、主演の女の子は見事に演じていた。

家族での食事シーンが多いけど、照明やカット割りを変えてその空間時間の
意味するものを全然変えている。チヂミがそんなに美味そうじゃないんだけど
最後は・・。

監督の少女時代の体験をベースにした初長編作品ということで色んな思いが
詰め込まれている感じ。2作目がどうなるか今から楽しみで仕方ありません。

5. Posted by HT   August 04, 2020 18:58

ライブリポート ★3

誘拐事件の1時間を「24」の様にリアルタイムで描くクライムサスペンス。
捜査に奮闘する警官はSNS生配信で公開され、世界が注目する中の追跡劇
という、今っぽい作品。

観客は5人。
どこかで見た警官だと思ったら、ダークナイトのデント市長の印象が強い
アーロン・エッカート。久しぶり。

B級映画とハードルを低くして観たからか、テンポが良くカーチェイスや
格闘も多く、警官とレポーター女性のバディ感と以外な展開に楽しく
観れました。

まあ、職務停止中の警官の誘拐事件捜査・犯人追跡を生中継するとは
リアルにはさすがに無いと思うけど、将来的には有りそうな話。
それよりも警察本体がボンクラすぎて、そっちの方が気になる(笑)。

6. Posted by HT   August 04, 2020 18:59

アルプススタンドのはしの方 ★5

全国高校演劇大会の最優秀賞で、全国の高校で上演され続けている
名作戯曲の映画化。高校野球一回戦をアルプススタンドの隅っこで
応援する高校生男女の人間模様。
私も野球の応援に行く事になったら最上段の端っこが良いな。

観客は5人。
75分の小品だけど、舞台脚本を上手く映画化しています。

舞台と違いグラウンドを映すことも可能だけど、一切映さない。
グラウンド上の描写は、テーマのノイズにしかならないから正解。

高校生だけに留まらない、どこにでも誰にでもある人と人の距離感や
コミュニケーションが上手く描かれている。
会話や表情だけで4人が抱えている過去と今を描き、試合を観ることを
通じて過去から開放され、明日を生きる力を持つ事が出来るストーリーは
王道だけど感動しました。

些細な事だけど、カット毎に天候による空気感が変わるのは少し気に
なった。数日に分けて撮影されたから仕方ないとは思うけど、カットが
同じだから違和感が。画面の明暗色調などの調整でもっと合わせる事は
出来たと思う。

あっ!「仕方ない」って言ってしまった。


以上です。
1/5ぐらいに削ったのですが、まだまだ長文ですね。
次から改善します、失礼しました。

コメントする

名前
 
  絵文字