お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

「線をひくとは?」(似顔絵教室)

2018-08-15 08:51:28 | 似顔絵教室談
似顔絵教室で教えたいこと、伝えたいことは何なのかを、頭以外に手で自分が実際に描くことを通じて、ずっと考えてきました。

「線をひくとは、空間とモノ(人物)との間をくぎること」
結論として、これが私の伝えたいことです。

それを次回の似顔絵教室で私の描いた絵入りのテキストで、分かりやすく伝えたいと思います。


※以下は、詳しい説明です。

似顔絵に限らず、絵を描くということは、その「モノ」をよく見て描くということなのですが、「モノ」を見ているだけでは十分ではありません。
「モノ」をおおっている、あるいは「モノ」と「モノ」とにはさまれている「虚構空間」を見る必要があります。
「虚構空間」は「モノ」を通じて見ることができます。
「モノ」があることによって「空間」は発生すると考える人もいると思いますが、私の個人的な考えとしては、「空間」が存在することによって、「モノ」が見えるのだと思っています。

(私を含めて)多くの似顔絵を描く人たちが「モノ」=顔を描くことに必死になって、立体物や像を追うがゆえに、この「虚構空間」も見ることを忘れてしまっているように感じます。

「虚構空間とモノ」を言語化すると、もの凄く難しく感じるかと思いますが、それをもの凄く簡単に分かるように、私の描いたクロッキーの参考作品で表現したいと考えています。

「何で似顔絵なのにクロッキーなんだ?」と思われるかもしれませんが、似顔絵は、似顔絵である以前に、絵でなければならないと考えているからです。

受講生にはクロッキーは描かせませんが、「線をひくとは?」「空間とモノ」それを初心者でも理解できるようにまとめて、次回の似顔絵教室では、通常の課題のほかに、どうしても伝えなければならないと考えています。
仮に今は伝わらなくても、必要ないと思われても、絵を描くことに行き詰まったときに、活かせるようなテキストになるようにします。

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