出現 | もうすこし、生きてみようじゃないか・・・

 今年の2月ごろ、隣に住んでいた

 

家族が越していった。 それからは

 

入居してくる人もおらず空室で、夜

 

中にふと、隣は誰も住んでいない

 

のだなと思うと、少々寂しい気持ち

 

になったりしていた。 そんな日々を

 

送っていると、先日、隣に4人家族

 

が越してきた。

 

若い夫婦で子供は2人。 上の子が

 

小学校2年生くらいだろうか、下の子

 

は幼稚園児くらいに見える姉妹で、

 

引っ越しの当日に家族全員で挨拶

 

に来られ、とても丁寧な人たちだな

 

と、私も挨拶を返した。

 

 

 数日後、私はコンビニへ行くため

 

部屋を出た。 すると、燐家の妹が

 

何の遊びだか分からないが、ひとり

 

で階段の手すりに絡まるようにして

 

立っていた。 そして、私の顔を見

 

るなり、

 

 

 

 

と、訊いてきた。 私はその、道で友

 

達とばったり出会った時に発するよ

 

うな言葉に笑いそうになりつつ、コン

 

ビニやで、と答えた。 妹は、コンビ

 

ニ~、と歌うように言い、それから最

 

近参加したのだろう運動会での出来

 

事を私に語りだした。 私はしばらく、

 

うん、うんと聞いていたが、語りつくし

 

たのか、妹が突然、バイバーイ! 

 

と叫んだ。 飽きたのかもしれない。 

 

なので私も、バイバーイ、と返し階

 

段を下りた。 階段を下りつつ、物怖

 

じしない子だな、と、また笑いが込

 

み上げ、クスクスと笑いながらマンシ

 

ョンを出た。

 

 

マンションを出た私は思わず足を止

 

めた。 

 

 

 

 

マンションの目の前に歩道があるの

 

だが、その歩道のガードパイプに今

 

度はお姉ちゃんが絡まっており、ど

 

こ行くん? と訊いてきた。 

 

 

 

 

 

なぜ、この姉妹は、ほぼ初対面の隣

 

のオッサンの行き先が気になるのだ

 

ろう。 面白い格好で・・・、完全に笑

 

いのツボを直撃され爆笑しそうにな

 

りながら、お姉ちゃんとも少し会話を

 

し、私はコンビニへ向かった。 

 

 

 

 不思議の森に棲む蔓の精が次々

 

と話しかけてくる童話のような展開

 

に、物語の主人公になったような気

 

持ちで歩いていると、突然、背後か

 

ら、バイバァァァァイ!! という大

 

声が聞こえた。 驚き振り返ると、い

 

つの間にか階段を下りえ来ていた

 

蔓の精・・・いや、妹がマンションの

 

前で大きく手を振っていた。 私も

 

手を振り返した。

 

 面白姉妹の出現である。

 

 

 

 

 

亀九

 

 

 

 

 

↓参加しております! 1日1クリック

何とぞ、お願いいたします。

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

皆様、いつもコメント、ランキングへ

のクリック、ありがとうございます!

 

葵順さん。 ねこおばさんさん。 

左官屋女房さん。 くりさん。 

きむさん初めまして! 

akimiwa1122さん。 キラキラさん。 

香波玖さん。 皆様のコメントに感

謝!!

 

 

 

 

 

カレー食べましたよ。