「はみ出す力展」へ込めた願い (寄稿)飯田 成子さん

「はみ出す力展」についての振り返りを飯田成子先生がレポートしてくれました。図工美術の作品展というといわゆる完成度の高い作品が展示されているイメージですが「はみ出す力展」をはじめ「新しい形の作品展」では、こどもの学びや育ちを伝えようとしています。では、飯田先生のレポートをお読みください。

「はみ出す力展」(9月13日〜9月20日 うらわ美術館 会は終了しました)では入り口に平成29年・平成30年改定された小学校・中学校・幼稚園の新指導要領・教育要領が提示され、出口の方には現在、学校現場で使われている小学校・中学校・高等学校の教科書を展示する構成になっていました。
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 今回、この展覧会を開催し、指導要領や教科書を展示した訳は「学校で学んだことが,子供たちの『生きる力』となって,明日に,そしてその先の人生につながってほしい、これからの社会が,どんなに変化して予測困難な時代になっても,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,判断して行動し,それぞれに思い描く幸せを実現してほしい、そして,明るい未来を,共に創っていきたい。」という新指導要領の改訂への願いを実践している授業を紹介することに意味がありました。
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 今回、共催である武蔵野沿線美術教育実践学習会「び会」でしたが、出品の多くは「び会」で講演をしていただいた先生や各地で実践発表をされてきた先生です。指導要領の編成に関わったり、三社の教科書の編集に協力している先生が多くいますので、「図工・美術の時間を通して、育てたい力」も示しています。
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「はみ出す力」というタイトルから、教科書題材ではなく、教師のオリジナルの題材や中学校、高等学校の作品で技能が優れた作品を期待されていた先生にはどのように感じられたかわからないのですが、私たちはこれからも、児童・生徒、一人一人の豊かな発想や表現力を育てる実践をしている授業を目指し、実践されている先生から学びたいと思っています。

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by yumemasa | 2020-09-22 14:48 | Comments(0)

「美術教育」や「自然」に関するブログ。人々がより幸せになるための美術教育について考え、行動します。北海道北広島市在住。中学校教諭32年、大学で幼児教育・初等教育担当8年。現在、時間講師。


by 山崎正明