2本立て
1本目
I氏なんかもそうでしたけど「全く」「全然」と言われるのを嫌う人がたまにいます。
どういうことかと申しますと、たとえば「これからは毎週練習します!!」ってI氏が言ったとします(あくまでもたとえ話ですが、I氏が言いそうな例ですw)
しかし実際には月に1回練習するかどうかで。
そこで私が「全然練習してないじゃん」とツッコミを入れますと「全然じゃないです!」「やってます!!」ってガチ切れしてくる。
そう。「月1はやっている」「0ではない」「『全然』ではない!!!」っていう主張なのです。
皆様、どうですか。100%が求められている時に大きく下回るパーセンテージでしかやってない人がいたら「全然やってない」「全く努力してない」って思いませんか??
確かに0じゃないですよ。多少は進んでいるのは分かっている。それは分かってるが、じゃぁ「ほとんどやってない」とでも言えば満足なんでしょうか?
それこそ仕事だったとしたら、締め切りを過ぎても50%しか終わらせてない人がいたら「全然仕事してないじゃないか!!」って思いますでしょ?
そこで「全然じゃねぇ!」「50%はやってるだろ!!」ってキレ出す人がいたらどうですか。即刻首切られますでしょ。
結局は毎度お馴染みの、努力の程度が低いっていう話なんでしょうねぇ。
言葉として「全く」とか「全然」って「100%」を表すものなんでしょうかね?
「今日は全然球入らん」「今のブレイク、全く当たってなかった」とか言いますでしょ。0%じゃないですよね。
辞書的な意味合いとしては100%なのかもしれませんが、口語的には全然そんなことは無いですよねw
いや、もう言葉の使い方とかはどうでも良いんだ。
もっと努力したまえよ。
2本目
ビリヤードの腕前を数値化するのが難しいのと同様、その日その日の調子ってもんも具体的にどの程度の調子の良し悪しなのかは分かりづらいものです。
私は週に2〜3回ほどスポーツジムに行きます。ジムにあるマシンは胸筋を鍛える物であったり僧帽筋を鍛える物であったり腹筋を鍛えるものであったりと各種あるわけですが、それぞれのマシンにおいての自分なりの基準値を覚えています。
「このマシンは〇〇kgくらい上げられる」「これは××kg」といった感じに。
日によっては基準値以上の負荷に耐えられることもあるし、下回ってしまうこともあります。
数値で出ます。「今日は5%減だ」とか「今日は普段の80%しか力が出ない!!!」とか。
原因は単純に疲れだとか筋肉痛だとか、はたまたご飯を抜いたせいだとか色々あります。
この間「腹が減っては戦は出来ぬ」が最近目立ってきたってネタにしましたけど、皆々様も空腹状態で球を撞いてしまうことなんて結構ありますでしょ?
その時に「お腹が空いてるせいで球が入らんー」とか言ってみるも、言っている本人もどの程度空腹の影響があるのか分からないし、周りからは言い訳だと思われてしまうだろうし。
けど、空腹でジムに行くと、最大で2割減するってのが数値で分かります。
身体的なパフォーマンスが1割減して、気持ちでさらに1割減して、計2割って感じでしょうかね。無理やり気持ちを振り絞ってみても1割減だし、普段の9割の力を出すのにえらく精神を消耗する羽目になるっていう。
数値で出る。分かりやすいです。
いくらビリヤードはフィジカルの影響が小さい競技だとはいえ、1割も2割も減じていたら、そりゃぁ球撞きにだって悪影響はあるでしょうし。
気持ちの減退なんかは即影響が出ますし。
そうだというのに、日頃は「なーんか調子が悪い」くらいにしか思ってないし、なんとなく推測してみても「お腹が空いているせい、、、、、な気がする」程度にしか思えませんよね。
マシントレーニングは数値で出ますし、かつ動き自体は非常に単純なので原因が分かりやすいです。
ビリヤードは数値に出ませんし、複合的要素で成り立っているもんだから、どこがどう悪くてどう調子を落としてしまっているのかが分かりづらい。
疲れのせいだ、空腹のせいだと思ってみても、事実なのか否かが分からん。
しかも口にしたら「そんなの言い訳」とかなんとか根性論者に怒られてしまう。
ビリヤードが難しいということでもあり、ビリヤードが前時代的環境から抜け出せていないとも言えるかなと。。。。
さて。ビリヤードで数値化出来るものといえばブレイクの速度が挙げられます。
かつてはスピードガンがなければ計測出来なかったので気軽には測れませんでしたが、今は測りたければアプリがありますから簡単に計測出来ます。
ブレイクの速度を測るのは「力試し」とか、ブレイクの強い人が「ステータスとして」とか、そういう場合が多いと思いますが、実用的な利用価値もあると思っています。
ブレイクを強くしようって思っている人は多いと思うんです。「自己満足のため」「ステータスのため」って場合もあるでしょうし、「弱すぎるブレイクを鍛えたい」とか「弱すぎて10ボールブレイクがきまらない」とかいう実用的な必要に迫られた場合もあるでしょうし。
ブレイク強化の練習をして行く中で、強さが数値化されるってのは非常に意味があることだと思います。
私、最もブレイクを撞き込んでいた時期には「スピードガンを使わずとも、ブレイクの速度が耳測定できる」と言っておりました。実際、かなりの精度で音からブレイクの速度を当てることが出来た。
ただ、当時でも精度が高かったのは他人のブレイクの音を聞いた時です。自分のブレイクが一番精度が低いんですよ。恐らく、測定なんかに気を回していられないからだと思います。
撞き方を変えてブレイクをしてみて「強くなった気がする!!」と思って測ってみたら全く変わっていなかったり、時には弱くなっていたり。
逆に「なーんか当たって無いなぁ」「全然力が入っていない」「音がショボい」とか思いながら計測してみたら、スピードアップしていたり。
そんなことが結構ある。ブレイク馬鹿の私でさえそれですから、ブレイクにさほど思い入れが無い皆々様はなおさらだと思います。
「今のは強かった」「今のは弱かった」っていう感覚、あてになりません。
実際には強くなってるのに「当たっていない」と思い込んでしまって撞き方を変えてしまったら勿体ないですし。
実際には弱くなっているのに「よし、いいぞ!」と思って練習を続けてしまったら無駄もいいところですし。
引き球の練習をしている時でしたら、同じ配置にセッティングして練習をしていたら、引けた距離によって成果が分かりますよね。
けどブレイクの場合は「音」は手球の跳ね具合やラックの組め具合、店の反響やタップの違いなどなど、各種要素で結構騙されます。
「割れ方」「1番ボールの転がる距離」も、ちょっとした厚みの違いや手球の回転、手球の跳ね具合、ラックの組め方次第でかなり変わりますから、強さの指標にしようとすると結構な誤差が出ます。
ブレイク上級者からしたら判断が出来るようなことも、これからブレイクを強くしようとしているブレイク初級者にとっては、現状の把握や成長度合いの把握がしづらいと思うんです。ブレイクって。
そこでスピード測定ですよ。数値で出てくれます。これほど分かりやすいものはない。
10ボールや8ボール、ローテーションなどに対応するためにブレイクの練習をしているブレイクを苦手とするA級以上のプレイヤーをしばしば見かけます。
練習の課題は「ブレイクパワーの強化」らしいんです。なのに「ブレイク後の配置の良し悪し」ばっかり気にしている人がいる。
「ブレイクの結果なんて、他のテーブルに移ったら全く変わるのに、、、」「ブレイクのパワーを強化しようとしてんじゃなかったの?」って思いながら私は苦笑してます。
この間どなたかが「何かを変えようとしている時に結果を意識するのは無駄」って仰ってましたが、それはほんとにその通りだと思う。
自分はブレイクが弱いために、配置を作れないことが多い→ブレイクを強くするための練習をしよう→配置が良い時こそが、ブレイクを強く撞けたという証拠だ
みたいに考えている人が一定数いる。いやいやいや、それは違うでしょ。。。っていうね。
ブレイク後の結果なんて水物です。コンディションが変わればガラッと変わります。
10ボールブレイクだって、簡単なテーブルだと本当に簡単ですよ。真正面から軽くポンッて撞けばゴロゴロ入るようなテーブルもありますからね。
けど、多くのテーブルはそうじゃない。対応を考えなきゃいけない。対応するためにブレイクのパワーが必要な場合も多い。だから練習をする。強く撞くための練習をする。
ところが結果を気にしている。特定のテーブルでの結果を。
「今からそのテーブルで勝負をします」っていう時だったら、そりゃそのテーブルでのブレイク対応練習は必要でしょうけど、色んなテーブルに対応したいがためのブレイクパワー強化練習をしてるんでしょ?そのテーブルに対応しようとしてどうすんの??
って横目で見ながら思っている私。
あぁいう人こそ、ブレイクの速度を計測しながら練習すべきだと思うんだよなぁ。
ブレイクの話からは離れて、数値化することの重要性繋がりで次の話へ。
その昔、メジャーを持ち歩いて、日頃自分が足を運ぶことのある各店各台のテーブルの高さを測ってみたことがありました。
「あの店のテーブルは低い」「あの台は高い」だのなんだの思うことが多かったけれど、実際にどうなのかがそれまでは分からなかったので、実寸してみることにしたわけです。
そうしましたら「低い気がする」「高い気がする」と思っていたテーブルが実際に低かった(高かった)というのが実証されました。
計測してみるまでは「そういう気がする」というだけで、実際にどうなのかは分かっていませんでした。ただの勘違いかもしれない。言い訳かもしれないという思いがありました。
けど測ってみれば実際に違った。実際に違うということが分かりましたので、そこでやっと対応のための練習にも身が入ります。「かもしれない」では勘違いの可能性もあるってことで、対応練習する気が起きませんからね。
また、しばしば「かなり低い気がする」のに実際には慣れたテーブルとほとんど変わらなかったり、「ちょっと低い気がする」と思っていたのに測ってみたら慣れたテーブルに比べて高いことが分かったテーブルもありました。
そうしますと「なぜ低く感じてしまったのだろうか?」という新たな疑問が湧いてきます。
履いていた靴の影響。床の材質の影響(フローリングであったりカーペットであったり、材質で結構感覚が変わる)台間の広さの影響。テーブルの並ベ方などの景色の違いによる影響。
色々ありますね。感覚に影響してしまう原因。
本当はテーブルの高さは一緒なのに「低い!!」って思ってたら、口にしたら言い訳にしかならなくなっちゃうし、いざ対応練習をしようとしたら原因誤認ってことで間違った方向に進んでしまうでしょうから、計測して数値で見ることに意味があるというものです。
常々申しております通り、違いが分かった上で対応出来れば完璧。違いが分かるだけ分かって神経質になるだけで対応出来ないってのが最悪であり、私は最悪側に回ってしまうことが多いんですけどね。。。
最悪になるよりかは、違いに気づかず鈍感なまま撞き続けられる方がマシであると、自分を見てても他人を見てても思います(^^;
なにはともあれ、メジャーを持ち歩いてテーブルの高さを計測して数値を出すことによって、初めてテーブルの高さに実際に違いがあること、どの程度の違いがあるのかが実証されました。
最近は数値では出していませんが、慣れたテーブルの高さをキューにマーキングすることで、慣れないテーブルで撞く時に「低い気がする」「高い気がする」と思ったらそのマーキングした位置と比較してみています。
そうすれば「あれ?勘違いだった。じゃぁ他のところに原因があるのか」とか、「実際に〇cmくらい低いな。じゃぁこういう風に対応しよう」とか考えることが出来ます。
「このテーブル低い!!(気がする)」と言い訳していただけの頃に比べたら、一歩前進です。
ちなみに、私と同じくマーキングしてテーブルの高さを測る人の中に、毎回撞き始める前にテーブルの高さを測っている人がいますが、私は気になった時だけ測ります。たとえ高さが違っても、気にならなかったなら良いじゃないかと思いまして。
たぶん、慣れたテーブルと比べて低かったり高かったりするのに気にならず撞けていることってあると思うんです。そういう時にもし計測しちゃったら気になってしまうわけじゃないですか。だから私は気になった時だけ測ることにしているわけです。
対応を意識せずとも対応出来ている時は、そのまんまで良いだろうってことで。。。
さらに数値化話で別ネタへ。
テーブルの高さに対しては敏感な私ですが、私がかなり鈍感なのはボールの重さやサイズに関してであります。
なんせ、サイクロップすら「音と見た目以外の差が分からん」って思ってた私ですよ。
ボールの違いにはとことん鈍感です。
私ですら「このボール小さくね?」って見た目で気付いてしまうボールが稀にありますが、それはもう相当にヤバイほどに摩耗したボールですね。直近でそう思ったボールは、20年使い続けたボールらしい(;´∀`)
私が普段ボールの径の差に気付くのは、ラックを組む時です。ラックを組む際にボールが小さくなっていると上手くくっつきません。ボールを入れ替えてみたりして上手く組めた時に「あー。このボールは小さいんだな」って気づくわけです。
ただそれは結果から気付いただけで、見た目で気付いているわけじゃない。かつ、撞いていて気づくことなどほぼ全く無い。
私と違って、ボールの差に物凄く敏感な方々がいます。このボールは小さいだの軽いだの、あれは重いだのなんだのと。
私にもテーブルの高さなど敏感で神経質になる対象がありますから「人によって、何に敏感で何に鈍感かが違うんだろうな」「この人はボールに対して敏感なんだな」って思うわけです。相手がボールの差について語っているだけだったら。
ところがしばしば、私がボールの差に対して鈍感であることを馬鹿にしてくる人がいる。そうしたら大戦勃発です。
今まで、ボールの違いに関して私より上手い人から馬鹿にされたことは無いんですよ。たぶん上級者達は口に出さずに憐みの目で私を見ているだけなのでしょうw
口に出して馬鹿にしてくるのは決まってBクラスでしてねぇ。なので、馬鹿にし返す言葉が簡単なんですよ。
「本当にそれだけボールの違いが分かってんなら、とっくにAになってんだろ」
これで終わりです。勝利宣言です。
こういうこと言うから新たな争いの火種を生むことになるのでしょうが、元々喧嘩を売ってきたのは相手なの!
とまぁ、関係のない善良な人達まで巻き込んでしまいそうなネタでしたが、ボールの違いなんぞ分からなくても、とりあえずAにはなれるぞってことで。。。
あ、いやいや、そこで終わりじゃなかった。毒を吐くだけで終わりにするところだった。
ボールのサイズやら重さやらに対して神経質な人は、いっそのことノギスやデジタルスケールでも持ち歩いたらどう?って思ったのです。
かつての私がテーブルの高さに対して感覚だけで判断して言い訳していたように、ボールの違いに敏感な方々も感覚だけで判断していると思うんですね。
実際に測ってみることで検証が進んで、対応もしやすくなるかもしれませんよ?ってことで。いかがでしょう。