朝起きて
《政宗》の顔と体を拭くべくお湯を沸かしにダイニングに行く途中でドアの隙間からバスルームを覗いてみたら
《あっか》の懸命の看護の甲斐があって
《かってに》は昨日までとは打って変わって元気になっておりました
まだ鼻水ぐしゅぐしゅですが、咳はすっかり止まっています
魔女 「《かってに》、念のためもう少し寝ていなさいね」
あっか 「あっかが ちゅいてるから だいじょぶ」
魔女は安心して《政宗》の世話をし
今日からの病院関係で忙しくなるのでリビングで支度をしようとしてテレビをつけました
時間を見るためです
なにせほら、リビングの時計は歯抜けですから
この歯抜けをご存知の読者様は
まだ歯抜けのままかい!!
と呆れられてることでしょうね
はい、いまだに歯抜けです
で、テレビにはね
教師が生徒を殴るまでのいきさつの動画が映し出されていて
あ、そりゃ殴るわね
実際過去に私に向かってナメた(無礼な)口を聞いた生徒に対し、私も暴力でもって制裁を下したことがありましたし
あ、その後、この男子生徒の高校の入学式では
本人に頼まれて亡くなった母親の代わりを務めましたけどね
それにしても最近の子供は性質が悪いわ
で!
昨夜、《かって》が娘たちに連れられてやって来ました!!!
《かって》を連れて来たのは《らっか》と《どったん》
《かって》が嫁に逃げられ
子供たちは母親に置き去りにされて
父子家庭となった時から《かって父子》は助け合いながら生きて来ましたよね
しっかりものの娘たちはいつも父親の《かって》を助けていましたっけ
らっか 「おとうちゃん つれてきた けど さがしつかれた・・」
どったん 「まじょ おとうちゃん けがしてるから おねがいします」
魔女は小躍りして《らっか》と《どったん》を褒め
このふたりと《かって》に大盛ご飯を差し出し
《かって》にはベッドは空いているから食後はそこで寝るように言いました
《かってに》と《あっか》は夜は常に殆どドアが閉まっているバスルームにいるので、この時点で《かって》は気づいていないし
今後、そこのところは私が説得しようと考えていました
暫くして様子を見に行くと
《かって》はベッドでぐっすりと眠っておりました
よっしゃ!!!
魔女は頭の芯が熱くなるほど喜んで
《かって》がゆっくりと眠れるようになるべく廊下には出ず、トイレも我慢しましたよ
だのに・・
だのにだ
《バニャ2号》のヤロウが・・
《かって》が寝ている直ぐ側にはキッチンのドアがあって
よりによってそのドアの前で、《バニャ2号》が突然口が痛いと大騒ぎを始め
恐ろしい悶絶の声をあげて絶叫し
それはまじょねこたちも固まるほど長く続き (いつもは全然短いんです)
魔女が慌てて廊下に出たときには
目を丸くして怯えた様子の《かって》がベッドから飛び出し
そこにバスルームから怯えた《あっか》が飛び出し
《あっか》の後を追うように《かってに》が飛び出し
彼らが飛び乗った洗濯機の上では三つ巴になった猫たちが互いを見てギョッと驚き
全員が押し合い圧し合いして、先を争うように外に逃げ出すという
もう・・
何もかもが台無し状態
その後、じきに不調の《かってに》と、看護猫の《あっか》は戻ってきたものの
《かって》はそのままいなくなってしまい、いまだに姿を見ていません
《バニャ2号》さんよ
なんでこのタイミングでそうなるかな!