ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

私もかれこれ四十年近くカープファンをやっているのだが，意外にこの選手を特に御贔屓にするということがなかった。もちろんなり立ての頃はやっぱり山本浩二と高橋慶彦と江夏豊というまああの当時の王道から入ったのであるが，その後は何か特に御贔屓にしている選手がいたというわけではない。いや，ひとりいた。府中市の生んだスーパーヒーロー，片岡光宏である。だから彼が1987年にブレイクしたときは本当にうれしかった。ただ，残念ながらすぐにトレードに出されてしまったので，あっけなく終わってしまった。

と，いうわけで，こと御代が平成に入ってからの三十年間は，人から聞かれるもっとも素朴な質問，カープの中で誰が一番好きか，誰を特に応援しているかという質問には答えられずにいた。ただ，特になしという回答ばかりじゃ能がないので，その時々に応じて先物食いで答えていた。2006年に前田健太が入団したときは，これはきっと球界の天下を取るだけの器量だと見込んでめずらしく一推しで推していたのだが，まあそのくらいだ。

しかし，今年はスタンスを変えた。この選手を応援するという明確なヴィジョン，といったら大げさだが，一生懸命追っかけていく御贔屓選手を持つこととした。もちろんそれが弊ブログのスタンスに反映されるかどうかはなってみないと分からないが，自分の応援スタイルは明確に変わることになろうかと思う。で，その選手は二人いる。

ひとりは，小園海斗。なんだこれまでの先物食いスタンスと同じじゃないかと言われそうだが，それだけではない。やはり彼にはそんなものを凌駕するだけのスター性ありと感じているからである。なんといっても私の地元兵庫県出身であるのがまたよい。兵庫県出身のドラフト1巡目指名といえばもうひとり野間峻祥がいるのだが，ポジションこそ違えど彼と競い合って成長していってもらいたいと思っている。

そしてもうひとり。むしろこちらこそ本命の御贔屓といっていいかもしれない。その名は，ずばり，長野久義である。

あの衝撃のニュースから二週間。最初は彼の本気度がいかほどのものか訝る気持ちもあったのだが，その後出て来た情報を総合するに，彼は本気だ，彼はカープで一旗挙げるために全力を尽くしてくれるであろうという結論に達した。なんといってもカープに他球団のバリバリのレギュラーが加入するのは本当に久し振りである。しかもジャイアンツからの移籍だ。三連覇を達成したとはいえなんとなく甘っちょろいお坊ちゃん集団のようなところがある今のカープを変える最強ピースになるだろうと思われるのだ。

これは，応援せずにはいられない。てゆーか，移籍の経緯に鑑みれば，とにかく応援せんと嘘だろう。ここでカープファンが彼を推さないと，冗談抜きでまた出て行ってしまうぞ。彼は赤ヘル軍団をもう一歩高いステージにあげるための精神的支柱になってもらわなければならないのである。

だから特に今年は，本格的に長野久義推しで行きたい。きっとカープの水でブラッシュアップされて，さらに光り輝くスターダムにのし上がることだろう。ユニは高くて買えないが，とりあえず背番号5のグッズは揃えてもいいと思っている。

Blast！


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（後記）
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