沈黙の鉄槌(2019年) | 勝手に映画紹介!?

沈黙の鉄槌(2019年)

沈黙の鉄槌

 

久しぶりにAmazonへDVDを予約…2020年6月3日リリースの「沈黙の鉄槌」を一日早く、フラゲできたので(発売1か月前に予約したこの前の映画秘宝は、発売日の2日後着だったけど、DVDだと発売3日前の予約でも、発売日前日に届く、Amazonの謎)さっそく鑑賞する。約13か月ぶりのセガールおじさんの新作…平成最後にリリースされた「沈黙の終焉」では、ジャケに“セガール引退”(たぶん役の設定?)と書かれていて、ちょっと不安になってたけど…ホラ、“終焉”どころか、まだまだ“沈黙”は続いてるじゃんと、一安心したファンも多いことだろうよ(笑)

 

都会を離れて田舎暮らしをしている元警官のフランクは…家を訪れたマンス刑事から、息子チャンスの死を告げられる。チャンスとは仲たがいして以来、ずっと音信不通になっていたのだ。やがて、チャンスが死んだ時に暮らしていた部屋で、携帯電話を見つけたフランク。通話履歴から、デズモンド・パッカードという男が、チャンスの死に関りがあると見抜き、情報を集め始めるが…なんとデズモンドは町を牛耳るギャングのボス、フィン・アデアの息子であることが判明する。一方、デズモンドは自分の周囲にフランクがつきまとってることにいら立ち行動を起こすが…。

 

セガールのほか、「DENGEKI 電撃」のDMX、「沈黙の帝王」のジョニー・メスナーと、かつてのセガール共演者が再集結してるのは確かに見どころの一つではあるが、肝心の主役はセガールではなく、息子を殺された元警官のジョニー・メスナーで、セガールは地元を牛耳るギャングのボスの役です。そして息子の事件を捜査している現役刑事がDMXだった。こちらが求めていたセガール映画、沈黙シリーズなのかと問われれば、何かが違う気もするし、思いのほか辛気臭く、地味なアクション映画ではあったんだけど、これはこれで、意外と悪くなかったかな?

 

物語は犯罪組織の金を覆面姿の男たちが奪う場面から始まる…犯人はセガールの息子と、メスナーの息子なんだけど、そういう関係性がわかるのは、もう少し先になってから。そして、セガールが出てきて、自分の組織の金が盗まれている事実にご立腹の様子である。再び、冒頭で金を奪った2人が登場、ちょっとなよっとしているメスナーの息子の方が、隠しておいたはずの金をどこかへやってしまったらしく、それにブチ切れたセガールの息子が、メスナーの息子を殺してしまう。どうやらメスナーの息子はセガールの組織の末端に属してるチンピラだったらしい。

 

やがて上記のようなやりとりが事件として発覚…捜査を担当する刑事DMXは、息子の死を伝えるためメスナーのもとへ。身元確認と葬儀を終えたメスナーは、自分の手で息子を殺した犯人を見つけようと決意する。一方、セガールは、まさか自分の息子が金を盗んだ挙句、部下を殺していたとは思いもよらず…自分の手下に犯人捜しを命じていた。簡単に言うと、元警官の息子も、犯罪組織のボスの息子も、バカだったってことだな。メスナーは息子殺しの犯人に自ら復讐しようとし、セガールもまた真相にたどり着き、こちらは息子に自分でケツをふけと突き放す。

 

ここ最近の他のセガール映画同様…セガール自身はふんぞりかえって成り行きを見守ってることが多く、出番は少な目。メスナーが息子殺しの犯人とその一味相手に暴れまわるというのが基本展開なのだが、直接手を下していなくても、犯罪組織のボス、セガールにだって、息子の死の原因があると考えるのが、常識的な被害者家族の考え方であろう。最終的にメスナーはセガールとの直接対決を望んでいる。そんなわけで、ラスト10分になってからが、セガールの本領発揮である。「沈黙の帝王」の“帝王感”に匹敵する“ボス感”がとにかく半端ないです。

 

結局、おいしいところはお前が持ってくのかよ!と…。裏切者には容赦ない死を望み、そして自分の行く手を阻む相手にも問答無用なセガール。いくらギャングのボスという悪役だって、セガールが死ぬわけないだろうと信じてる一方で…、もしかしたらメスナーにボコボコにやられるなんていう奇跡が起きるかもしれない。いやいや…最後は息子を失った者同士、痛み分けの引き分けなんて拍子抜けのパターンもあるかも?とにかく2人のバトルが完璧に決着がつくまで、結末はどっちに転ぶかわからない。やっぱりそうかと思わせてからのウルトラCがお見事!

 

物語上はとってもシリアスな結末なんだけど…セガール映画を追いかけてる人ほど、思わず“大爆笑”してしまう、オチになっていると思いますぞ。“ボス感”はあったが「沈黙の帝王」とは違ったな。ついでに、思い出したように…実際に消えた金の“現在の持ち主”の話も、最後に描かれるんだけど、すげー後味悪いです。そのくらい目をつぶってやれよって思いたいけど…悪銭身に付かず、楽して儲けようなんて言語道断、ヤバイ奴の金なんか盗むもんじゃないっていう警鐘、教訓として捉えておきましょう。最後にメーカーへの文句で締める…ブルーレイで出せ!

 

 

監督:ジェームズ・カレン・ブレザック

出演:スティーヴン・セガール DMX ジョニー・メスナー ザック・ウォード ビル・コッブス チェスター・ラッシング

 

 

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