キセルⅩ(kiss sell x)の活動

様々なカルチャーを通して生きていく活動日記

裏Resort-6

2020-09-28 16:35:52 | Weblog
ヤングロッジの前で待っていると、渡部篤郎似の色黒の石川さんが作業着のまま迎えに来てくれた。

真っ暗闇の中から、車のライトがこちらに向かってくる。

紺のインプレッサ

「お疲れ様です。乗って」

「あ、ありがとうございます」

残業している自分の更に残業していたのだ。
少しだけ走ると、遊園地へ向かうルートをまっすぐ行って、右折。
知らない森の中を爆走している。

少し経つと、プリンスランドの裏口から公道に出る。

「どちらへ・・・」

「ああ、コンビニに行って買い出しね。」

と、

「あ、あとここから一番近いコンビニ教えてあげるから、道覚えとくといいよ」

「は、はい」

そのまま、くねくねした下り坂を爆走していく。

15-20分経つと、T字路の初めての信号にあたった。
「大前」と書いてある。
右折して、直ぐに
「アローズ」なる飲み屋があって、コンビニ?(見たことないコンビニ)が併設されていた。
そこで、ワインを主に適当な食べ物とお菓子などとタバコを買って、引き返す。

「あの、お金は」

「ああ、いいよ。歓迎会だから」

素直に嬉しかった。

「ありがとうございます」

あまり金に興味なさそうに、お金を払う。
そんな仕草がカッコいいと思った。

そして、プリンスランドに帰るのだが、何回も曲がっていなくて簡単なはずなのに、道が暗くて解らない・・・
そして、真っ暗な坂を上っていくと右側に、一個だけ標識があった。

「これね。これを左折ね」
と目印を教えてくれた。


このように、車が無いと何もできないところなので、社員になったら、車の持ち込みが出来るので、免許があれば100%車を持つ。
ちなみにアルバイトは停めるところが無いので、車の持ち込みは禁止
今後の生活の役に立つことは、全てこの石川さんが教えてくれた。
だから、僕も新入社員の後輩が入ったら、真っ先に買い物に連れて行った。
後から聞くと、みんな僕と同じように山奥で不安だったそうだ。


プリンスランドに帰ると、遊園地の脇を入っていった。
真っ暗な駐車場の奥に、ボロボロの小屋?があった。
そこはまぁまぁでかい別荘だった。
ただ、床が抜けていたり、半分朽ち果てていた。
ここに石川さんは住んでいるという。

昭和の生き残りの建物だ・・・・
聞くところによると、そこは昔スキー場で、そのわきに当時誰かが立てた別荘だそうだ。
中はそこそこ広いが、カビの匂いが半端ない


そこで待っていたのが
男2人 女2人 4人が帰りを待っていた。
その中に、見たことのある顔があった。
ユミちゃんだ。

あの石川さんがデートをしたユミちゃんは、自分と同じ時期に研修生として入った「鈴木ユミ」だった。
彼女とは、この後、色々とあって大変だった。

それはまた次回

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