カローラは・・・もはや、このツーリングワゴンが主役の車両になったんですねえ・・・
TVCMもこのボディだけだし。というか、見たことあるかなあ・・・この新形カローラのセダンボディ。
やっと長く海外で展開されていたデザインテイストと同じものが日本でも販売されるようになったんですよね。
たぶん・・・カローラスポーツのデザインが本来の姿なんだとは思いますが。
スポーツに比べると、少々無理に左右の膨らみを抑えている感じがします。これ、結局・・・日本専用ボディ・・・なんでしたっけ?
まあ、トヨタの社内では、長年議論があるんだと思います。
「俺たちは、シビックの二の舞にはならない。」
スズキには、海外市場向けのカローラを渡して、ヨーロッパでOEM供給しているそうなので・・・同じことを日本で試してみれば良いのに。
海外版カローラは、スズキで。
日本市場向けカローラは、従来通りトヨタで。
まあ、「カローラに代わるもの」が日本市場で存在しなくなったのですから、トヨタ自身が迷うことはないと思いますよ。全社のモデルラインナップ見直しをやっと始めたのにいつまでも先代のカローラを売り続けるような。ね?
背が比較的低い車両なのですが、三角ウインドウとスタビライジングフィンが装備されている車両です。
リヤドアのデザインが・・・ワゴンボディなので、後席シートバックは折りたためる構造になっているのですが、シートバック位置との兼ね合いを慎重に検討されたデザインになっています。
”無理やり”フルフラットの荷物室が・・・なん・・・というか、トヨタハイブリッドを思い出させ・・・いや、プリウス。あのプリウスよりは、ずっと荷物が積めますよ。そうですよ。カローラスポーツなんて、バックゲートを開けた瞬間にフリーズしていたんですから。このワゴンボディが市場で人気になるはずです。
床をめくってみると・・・ヤリスとだいぶ違って、きちんとツール類が収まる成形になっていました。大丈夫。白い発泡スチロールじゃない。
実際に荷物を積み込むとこんな感じになります。天地方向の寸法が足りない・・・って思う人もいるかもしれないですね。でも、プリウスよりは、ずっと「荷物を積もう」という気になるデザインです。
たぶん・・・フルサイズのゴルフバックも・・・真横における左右寸法だと思います。今回は試さなかったけど。
1500Wのコンセントを装備。ハイブリッドカーだからね。
ただ、ダッシュボード周辺のデザインは・・・ハイブリッドカー感は全くなし。なんていうか・・・マニュアルミッションのシフトレバーが装備されるのを前提としているようなデザインです。
ちょっと不思議だったのは、隠れるような位置に小物入れがあること。ちゃんと滑り止め付です。
センターコンソール裏にもUSB端子の他に1500Wコンセントが装備されています。
ハイブリッドカーと思えないシンプルな計器類。
スピードメータの隣には液晶が装備されていますね。液晶にはハイブリッドカーであることを示すEVECOの表示が・・・この車両・・・4WD???
う〜ん????
このセンタートンネルの大きさで4WDって・・・?マークXとかに比べたら、全然・・・ただのFF車のセンタートンネルデザインだぞ。
念のため、車体の下に潜ってみたけど・・・確かに・・・後輪にドライブシャフトが貫通しているね。
今までのカローラは、走行中にずっとシート位置調整をし続けなければいけなかったけど、今回のカローラは、かなり体の収まりが良いシート。
ボタンがいっぱい装備されたステアリングホイールを動かして出発。
すぐに気がついたのは、これです。これ。
ヤリスでも感心したけど、このカローラもステアリングホイールを直進させている状態の時にすぐにウインカーレバーが届く位置にデザインされています。
走りもヤリスのようになっているか?
う〜ん・・・いや・・・ターンインの時にヤリスのようにクリッピングポイントに向かって旋回はしてくれない。
ただ・・・比較的大きくブレーキングアクションを取って、そうっとブレーキペダルからアクセルペダルに脚を移し替えるようにすると・・・ほら、ヤリスのように旋回してくれる。
クリッピングポイントに向かって、アクセルを踏んでいける。まあ、ヤリスはFF車だったけど、このカローラは、4WD車両だから何か電子制御が絡んでいるのかも。
電子制御といえば、この車両にも「ステアリング操作に制御が入る。」ようになっていました。
アルファードの時に非常に気になりましたが・・・どうにもトヨタのこのステアリング制御は・・・強すぎると思います。
日産のプロパイロットと同様に「おまえのライン取り、本当に信じていいのかよ。」という気分になります。
で、車両側の制御に抵抗するようにステアリングを握っていたので、どうにも疲れたのですが・・・最後の最後の方で、気がつきました。
この制御、「車に委ねる。」ようにステアリングホイールを握っていれば、なんとか折り合いがつけられます。その方が、車もドライバーも緊張状態にならなくて、ゆったり運転ができることに気がつきました。
先代のカローラが登場したとき「なんて貧相なデザインなんだろう。これは営業のみんなが売るのが難しいぞ。」と思った。
径が太くなって、小さくなってしまったステアリングホイールを握って、「こんなのカローラじゃない。」って思った。
ただ、相変わらず少しばかり頼りない接地感の走りだったけど、なにより「すごく視界が広くて、車両感覚がつかみやすい」ことに「カローラであり続けることは大変だ。」とも思っていたんだ。
この「海外と同じような」デザインになったカローラで気になったのは・・・バックの時の視界。
耐衝撃吸収性能を追求していくと、こんな感じでCピラーは、太くしないといけないです。
まあ・・・皆さん、「バックカメラ」で後進してしまう時代なんでしょうね。余り気にならないのかも。
いくつか気になる点があるけれど、今度のカローラは、「どんな人にも受け入れられる。」本来の姿に戻ったカローラ。多分、相当売れる。
大丈夫だよ。
長年「カローラを支えてきたファン」の方々は、もう、運転そのものを諦めるお年頃になったんだよ。
「昭和のカローラ」を引きずるのは、先代までで終わり。
現在のプリウスが登場して以来、トヨタの車は本当に良くなったけど(デザインは別)、このカローラも良い車です。
この車両をビジネスカーとして日々の仕事に使える人たちは・・・かなり贅沢だよ。本当に。
燃費は、14.7km/litterでした。