伊勢ー白山　道

（記事「いつも心を安心させていることが大事」の続き）

釈尊が続けて返答します。

「欲望の対象から、自分の中で妄想が起こる働きが既に止まっている人。

社会的な自分への風評を気にするという束縛の鎖から、既に脱出している人。

社会の中での地位や快楽を求めることに、喜びを感じる欲望が完全にもう無い人。

そのような人は、転生を繰り返す深い海に、沈没したまま居ることは無い。」

（原始仏典 釈尊の言葉　釈尊の言葉　スッタニパータ編　第1章9節-No.175）

（感想）

・「欲望の対象から、自分の中で妄想が起こる働きが既に止まっている人」

性欲というものを良く観察しますと、自分が見た対象がいくら性的な形象をしているからと言って、その映像を取り込んで欲情するという過程は、すべて自分一人の中で起こっていることなのです。

でも人は、自分が欲情するのは、見た対象のせいだと思っています。他人のせいにしています。
でも真相は、欲情のすべては自分一人の中での出来事なのです。
自分の中に、欲情する火が燃えている間は、何を見ても着火する可能性があります。

その火が、社会の中で火事を起こしたり（性的な事件）。
他人の家庭を壊したりとします（不倫など）。

欲情の火が自分の中で燃えている間は、自分自身の身も焼き焦がして苦しいものです。
この火が燃えている間は、まだまだ来生も繰り返し生まれるべき行為（因果）を、人はしてしまう可能性が有ります。

でも、転生を重ねて来られた現代人を観ますと、
・　自分の中に欲情の火はまだまだ有るが、行動には移さない人。
これが自制心のある社会人として、多くの人に見られます。

これで、良いのです。
この段階ならば、輪廻の海を卒業する可能性が有ります。
転生しても、善徳の有る来生に生まれる可能性もあります。

でも中には、まさに欲情の火が点いたケモノのような欲情の不倫を、他人の家庭を壊しても平気な若い男女が居ます。
これでは来世に、その家族の一人一人が体験した苦しみを、自分が体験するという輪廻の海を抜けることは有り得ません。体験するべき人生の転生が必ず生じます。

でも老化とは良く出来た現象であり、ホルモンバランスの変化は、憑き物が落ちるように、
・　欲情からの妄想の行動も。
・　自分への風評を気にするという束縛の鎖も。
・　社会の中での地位や快楽を求めることに喜びを感じることも。
段々と自然と消えて行くものです。

だから、若い頃の欲情の火が燃え盛る時に、他人への因果となる行為をしてしまったならば、老後に深く反省して、若気の至りの因果を別の方法で上書き修正する期間も、天は人に与えています。
・　思い出せば、心中で謝ること。
・　先祖供養（遺伝子への供養）や、神仏（法則を生む存在）への感謝をすること。
・　出来れば、他人のために成る行為の実行。
・　無理ならば、自分の家族のために成る行為の実践。

とにかく、自分以外の他人（家族を含む）のためになる行為が、善徳の因果と成って、悪い因果を上書き修正することも可能なのがコノ世だけの特典です。
死後には、上書き修正する機会はもうありません。
自分の因果に見合った環境で、長く暮らすことに成ります。

生きる間に気付けて反省する人は、救われて行きます。
でも、生きる間に、反省も出来ない人が多いのもコノ世の特徴です。
そういう人は、こういうブログも嫌で読めません、笑。
ハッキリと分かれて行きます。

転生の海が存在することは、反省の機会が存在するとも言えます。
誰もが因果のプラス・マイナス・ゼロ、これを目指した旅をしている最中が今だと言えます。

釈尊と神霊の問答は、まだまだ続く。



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生かして頂いて 有り難う御座います

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