ちょいと湯河原温泉に行ってきたのでありますよ…といって、

茨城の話を終えてからと書こうと思っていたら、すでに一週間ほどの時が経ってしまいましたが、

まあ、それはそれとして…。

 

 

JR東海道線で湯河原駅に降り立ちますと、このような大屋根に覆われておりまして、

「この木材感は…?!」と想像するに「やっぱりな」という、隈研吾設計によるものでしたなあ。

それでも、先に訪ねた那珂川町馬頭広重美術館京王線・高尾山口駅ほどに強く「主張」してはいないので、

さらっとスルーしてしまいそうですねけれどね。

 

そのことを考えるときに果たして関わりがあるのかどうかですけれど、

湯河原は「さがみの小京都」と言われるようでありますね。まったく知らなかったですが。

 

 

「小京都」を名乗るとなれば、昔ながらの風情を残すことも必要でしょうし…と思うところながら、

この解説板を見て「ほお、そうであったか」と思いましたのは、「小京都」との名乗りは自称ではないのだということ。

「全国京都会議」なるところの認定を受け、晴れて「小京都」と公称できるのでもあるようで。

 

条件として①京都に似た自然景観、町並み、たたずまいがある、②京都と歴史的なつながりがある、

③伝統的な産業、芸能がある、と、この中から一つ以上当てはまる必要があるようですが、

何やらこれも先に見かけた「日本で最も美しい村」連合とも、似たような発想であるなあと思ったりしますなあ。

 

ちなみに「全国京都会議」HPによりますれば、2020年6月現在で全国に41都市あるのか…と見ていましたら、

おや、ここに湯河原が入っていない…。事情はなかなかに複雑なようすでありますよ。

観光の後押しにと小京都推進派が加盟を目指して認定を受けたものの、「どうもそぐわない」と思う向きも多く、

2011年に町としては「小京都」を掲げることをやめることにしたのだとか。

 

されど、駅前にある解説板はやけにきれいなままに立っておりますし、

奥湯河原へと向かうバスからも沿道のあちこちに「さがみの小京都」の文字を見ることができる状況でもあり。

まだまだ揺らぎがあるということなのでしょうかねえ。

 

とまれ、「小京都」といえばNTV「火曜サスペンス劇場」の「小京都ミステリー」ですなあ。

(30話に及ぶシリーズの中で、湯河原が取り上げられたことは無いようですけれど)

その原作を手掛けたミステリ-作家・山村美沙とは双璧とも思われる、

2時間ドラマへの原作供給者がおりますね、西村京太郎という。

 

と、湯河原駅からバスで移動することしばし(歩いても十数分ですが、あいにくの雨模様で)、

その西村京太郎記念館を訪ねてみたというお話をこの次に。