復讐教室 連鎖 (双葉文庫)

復讐教室の続編。中学3年生の愛川広樹には同級生の恋人がいたが、広樹の目の前で何者かに襲われ、のちに自殺してしまう。怪我をしていた広樹が学校へ戻ると、自分が助かりたいために恋人を売った卑劣な人間だという噂が広まっていた。

自分が犯人ではないことは分かっている。けれど恋人を救えなかったのは事実。複雑な思いを抱きながら中学を卒業した広樹は、高校に入って一人の少女と出会ったことで、クラスメートたちに復讐を始める。

タイトルが「連鎖」とあるように、前作の主人公「藤沢彩菜」と「愛川広樹」には関係があります。これは物語が始まってすぐにわかることなので、ネタバレではないので書きますが広樹は彩菜の友人だった「美穂」の弟です。

前作の悲惨な事件から数年たっており、事件自体は風化していますがあの時のクラスメートたちは「呪組」と呼ばれて未だに伝説として語り継がれています。その呪組のクラスメートだった姉を持つ広樹。彩菜の復讐を受け継ぐのは広樹なのでしょうか・・・。
そして前作の登場人物たちのその後も描かれています。亮や蓮、詩織。みんなそれぞれあの事件の後大きく人生が変わってしまったようです。

いろんな意味で彩菜が彼らにもたらした影響は重かったんだと思います。 なんか本家の小説サイトの著者ページを読むと3部作を想定しているということなので、話自体はこれで完結しているんですが、まだここからもうひと波乱あってもおかしくない展開にも感じます。完結作がどうなるのか楽しみです。


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