お釈迦様の誕生日である4月8日・・・実は、西洋でも美しき女神がこの世にお姿を現された日でもあるのです。
今からちょうど200年前の今日・1820年4月8日に、エーゲ海に浮かぶキュクラデス諸島(当時はオスマントルコ領)のひとつ 『ミロス島』 で、ギリシャ人の農夫・ヨルゴスが2つの石塊を掘り出しました。
これをたまたま目にして興味を抱いたフランス人水夫のオリブィエ・ブーティエが、更に同僚と周囲を探したところ、6個の石塊を発見。
これを組み立てると、上半身裸体の美しい女性像が姿を現しました。
そう、これこそが
ミロのヴィーナス
the Venus of Milo
だったのです。
高さ202cm、大理石製のアフロディーテ (ギリシャ神話に登場する女神) とされるこの像は、台座に刻まれた文字から、紀元前2世紀後半にアンティオキア市民・アレクサンドロスという人物によって制作されたと考えられています。
この女神像の所有権争い(?)については諸説あるようですが、最終的にはフランス人のリブィエール侯爵が1,000フランでトルコ政府(あるいは農夫?)から買い取って本国に持ち帰り、修復を施した後にルイ18世に献呈。
ルイ18世は後日これをルーブル美術館に寄付し、以来現代に至るまで同美術館に展示・保管されているのです。
さて、この美しき女神像には両腕がないのですが・・・ルイ18世自身を含め、過去様々な芸術家等が復元を試みています。
リンゴを手にしていたという俗説もあるそうですし、実際にそれを試作した人もいるとか。
私はむしろ、無限の創造性・神秘性を保った今のままでいいように感じるのですが・・・。
皆さんは、ヴィーナスの両手・・・どんなポーズだったと思いますか?