17歳 | ナベちゃんの徒然草

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還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

おそらく殆どの方は、今からちょうど20年前の今日起きた

 歌舞伎町ビデオ店爆破事件

 

を憶えていらっしゃらないでしょう。

何故なら、仰々しい事件名の割に死者やケガ人がいなかったから。

 

2000(平成12)年12月4日午後8時過ぎ、師走で賑わう新宿・歌舞伎町にあるビデオ店に男が導火線に百円ライターで点火したソフトボール大の手製爆弾を投げ入れ、それが爆発。

店の壁・天井が崩れるなどしましたが、その時店内にいた店員と客それぞれ1名は咄嗟に外に逃げたため、間一髪で難を免れました。

その後犯人は現場から約300m離れた交番に出向き、自首。

事件はあっさり解決・・・したのですが、問題は犯人が17歳だったこと。

この年は、5月1日に
愛知・豊川で主婦刺殺事件、その僅か2日後に佐賀バスジャック事件、そして翌6月21日には岡山で金属バット殺人事件と、立て続けに17歳の犯行事件が起きていました。

そして当該事件の犯人は、自首した際に別の爆弾を無造作に取り出したばかりか、(祖父所有の)散弾銃と実弾39発を所持しており、応対した警官を驚かせたとか。

       


彼は一体、どんな少年だったのか?

こういう類の事件を起こす被疑者を、(人権派)弁護士は劣悪な家庭環境などを並べ立てて罪を減じようとしますが、彼の場合は全く当て嵌まりませんでした。

実家は栃木県内で大きなブドウ園を経営する裕福な農家で、彼は県内の農業高校に通っていて成績はほぼオール5でしたから。

ではなぜそんな優等生が、こんな事件を起こしたのか?

 

同級生の証言によれば、小学生の頃サバイバル・ゲームが流行りましたが、その時既に彼の銃器に関する知識は尋常でなく、またエアガンやガス銃などを多数所持していたとか。

どうも凝り性というか、一つのことに熱中するととことん極めないと気が済まない性格だったようですが、それは更にエスカレート。


中学生時代にはエアガンでセミや野良猫、更には鎖に繋がれていた他人の家の飼い犬まで撃つように。

そして中学3年の9月、学校近くの山林で最初の爆破事件を起こして厳重注意を受けますが、農業高校に進学した頃から「(人を)殺したい」とか「首を絞めたい」と言うようになり、同級生はドン引き。

 

更に爆弾に対する興味を増した彼は、高校1年時に難関とされる 『危険物取扱者乙種四類』 試験に合格。

しかし2000年8月に受けた 『毒物劇物取扱者試験』 は不合格となり、それに不満を抱いた彼は爆弾を製造すると、それを持って新宿に行ったのです。

 

犯行動機について、彼は「むしゃくしゃして人をやっつけてやろうと思った」「人間をバラバラに壊したかった」と供述。

また「爆発物を爆発させた上で、集まった人たちを散弾銃で撃つつもりだった」、「銃を撃てば良かったと思っている」とも供述したそうですから、一つ間違えば大惨事になっていたでしょう。

彼は殺人未遂罪と銃刀法違反容疑で逮捕されましたが、責任能力有りとし中等少年院送致の保護処分を決定。

しかし私は、彼が生まれながらのサイコパスであり、その衝動を自らの意志で抑えるのは無理だと思っています。

今、彼は37歳。

日本のどこかでひっそりと暮らしているはず。

もしかしたら、貴方の近所に・・・。

 

 

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