Twinkle little star(2) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

ひなたは体育館の床に貼られた、目印のメンディングテープを一生懸命剥がしていた。

 

 

「ねえ、明日ちょっと朝練しない? もう年明けからだもんね。 頑張らないと、」

 

「冬の朝練、つらいけどなー・・」

 

少し離れたところで、みんな盛り上がっている。

 

年明けにあるチアダンスの春季大会予選に向かって

 

新しいレギュラーメンバーが発表された。

 

親友の玲那や、茉衣もレギュラーに選ばれた。

 

怪我をしてから4カ月。

 

ひなたはいまだ体幹トレーニングや、軽い柔軟しかできず、病院でのリハビリも週一で通っている。

 

3か月前と

 

全然変わらない

 

 

焦るな、焦るなと自分に言い聞かせるが

 

全く進んでいない自分にやはり焦ってしまう。

 

「ひなた、帰りにファミレス寄っていかない? みんな行くって、」

 

玲那が声を掛けたが

 

「あ。 今日は帰るわ。 家庭科の宿題まだ終わってないし。明日提出だから、」

 

ひなたは明るくそう言って断った。

 

「そっか。 じゃあ、またね。」

 

「うん、」

 

 

玲那がレギュラーに選ばれて、友達としてもっと喜んであげたいのに。

 

ひなたはまた黙々とテープを剥がした。

 

 

良くなっているどころか。

 

最近、また階段を上る時に、右ひざが痛む。

 

病院で再び精密検査をすると、怪我をする前より身長が5センチ伸びたことでこの前手術した部分がまた不安定になり始めている

 

と言われた。

 

無理は絶対にしないよいうに、と念を押された。

 

なんだか進んでいるどころか後退しているようで。

 

 

もう12月を過ぎた。

 

ひなたはひとり帰宅の途につきながら、ふと奏のことを思った。

 

 

もうすぐコンクールだっけ。

 

頑張ってるよね・・

 

 

このところLINEの少しのやり取りだけのコミュニケーションだった。

 

 

それに。

 

奏の16歳の誕生日は、コンクールの前日。

 

いつもいつもポジティブなひなたが

 

この頃はなんだか前向きになれないでいた。

 

 

駅で電車を待っている間、ひなたは電話をした。

 

 

「ひな? どうしたの? 外?」

 

奏はレッスンから戻ったところだった。

 

「うん・・。 今帰るところ。 ねえ。 カナの誕生日、もうすぐだね。」

 

「え? あー、そうだった・・。 なんかもう忘れてた、」

 

「・・誕生日の日。 ほんの少しだけでもいいから・・会えないかな。 ほんと少しだけでいいから。 渡したいものあるだけだから、」

 

なんだかいつもの彼女と少し違う気がした。

 

「・・うん・・。 その日もレッスンで今ぐらいの時間になるけど、」

 

「部活の帰りに、先生んとこの近くまで行くから、」

 

「・・わかった、」

 

奏はふと笑顔になった。

 

そしてひなたの方は、なかなか怪我をした右足が良くならず落ち込んでいます・・

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村

 


人気ブログランキング

 

↑↑↑↑↑

読んでいただいてありがとうございました。よろしかったらポチお願いします!

 

 

 

 

 

斯波・萌香編ただいま連載中。毎朝7時ごろ更新していますのでよろしくお願いします!

↓↓↓

『My sweet home~恋のカタチ。4』--Moonlight blue--

 

 

 

『My sweet home~恋のカタチ。1 』 --peach blossom--

 

『My sweet home~恋のカタチ。2』 --bitter green--

 ↑↑↑

夏希&高宮編

 

『My sweet home~恋のカタチ。3』--ash gray--

↑↑↑

八神編 

 

 

過去のお話を再掲させていただいています。

 

こちらもよろしくお願いいたします。