第332話)思春期の赤ちゃん返り ~ 甘え(2) | 幸せのDNA …… 学校では教えてくれない大切なこと

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心理相談員/生きがい・子育て講演講師の みやた あきら です

人はひとつでも居場所があると、生きていけるといわれています
居場所とは、ありのままの自分を受け入れてくれる場所、
「今のままでいいんだよ」と言ってもらえる場所です
あなたの居場所はどこですか?

甘えには、4つのステージがあるという話をしました。( 第331話

ステージA)甘えなくもていい状態(しっかり自己肯定感を感じている状態)
ステージB)素直に甘えられる状態
ステージC)素直に甘えられない状態(赤ちゃん返りしたり、嫌われるような行動)
ステージD)甘えられない状態(殻に閉じこもって震えている状態)

思春期になって、「ステージC)素直に甘えられない状態」になることがあります。甘えを受け止めてもらえない経験の積み重ねや、辛い体験があった場合です。

 

赤ちゃん返りをしたかのようにべったり甘えてきたり、困らせるようなちょっかいを出してきたりします。親に暴言を吐いたり、理不尽な要求を突きつけてくることもあります。

これらは「甘え」の表現なのですが、素直な甘え方ではありません。「ステージD)甘えられない状態」からは一歩前進なのですが、親はとまどいます。

 


<Photo AC より>


生まれたばかりの赤ちゃんは、「泣いたら抱いてもらえる」という経験(甘えられる経験)を重ねるなかで、「この世界は安心できる場所だ」という基本的な信頼感覚を持つようになります。同時に、「私は、助けてもらえる価値のある存在なんだ」という、自己肯定感が育ちます。

お母さんが見えなくなると、泣いてお母さんを探していた子も、やがて、お母さんがそばにいなくても遊べるようになります。実はこれ、お母さんがいなくてもよくなったのではありません。

甘えを受入れてもらう経験を重ねる中で、お母さんが目の前にいなくても、心の中でお母さんを感じることができるようになったのです。

赤ちゃん返りをしたかのように甘える子は、「お母さんが見えなくなると泣いてお母さんを探す赤ちゃん」の状態に戻ったと考えられます。


ある高校生は、その時の気持を次のように話してくれました。

「親が自分のことを愛してくれているのは、頭では分かってる。でもまだ、心では納得できていないの」

確かに、頭で分かったとしても、心で感じられるようになるには時間が必要です。私は、そういう子どもには、次のように話しています。

「今は、頭で分かっているだけでいい。しっかり甘えればいい。もし甘えを受け入れてもらえない時には、『甘えを受け入れてもらえなかったけど、私はちゃんと愛されている』とつぶやいてごらん。心ではそう感じられなくても、そうつぶやいてごらん」

そして、お母さんやお父さんには、次のように話します。

「赤ちゃん返りをしてきたら、できるだけ甘えさてあげてください。もし、甘えさせることができない場合は、『○○だから、今はできないけど、あなたのこと、大好きだよ』と伝えてください」


スキンシップも有効です。お勧めは、できるだけ長い時間ハグする「じんわりハグ」です。

君へ(49) 抱きしめてもらってごらん

母と娘の関係の場合は、添い寝も有効です。

スキンシップは、「愛されている」と心で感じる手助けをしてくれると考えると、分かりやすいと思います。

では、親を困らせたり、暴言を吐いたりする場合は、どうすればいいでしょうか。( 「第333話」へ 続く)

 

 

 

 

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