私がパーソナリティを務めさせていただいている

エフエムあまがさきの番組

「昭和通二丁目ラジオ」木曜日。

 

第2・第4木曜日には「千波留の鑑Showタイム」と題して、

大好きな舞台や映画のお話をするコーナーがあります。

昨日の鑑Showタイムで喋ったことを書きおこしておきます。

ラジオでは喋らなかったことも加えているから長文になってしまうと思うけれど、

お付き合いいただけるとありがたいです。

 

 

 

先日、学生時代の友人がSNSで、

初めて見たミュージカル『ザ・ウィズ』でミュージカルにはまった、

と書いているのを見ました。

そして『ザ・ウィズ』と言えば、マイケル・ジャクソンが出演した

映画版があったよね、とも書いてありました。

 

『ザ・ウィズ』は『オズの魔法使い』を原作としたミュージカルで

1974年にアメリカ ボルチモアで初演されました。

ブロードウェイで上演されたのは1974年、

映画が公開されたのは1978年でした。

 

映画版でドロシー役を務めたのはダイアナ・ロス。

マイケル・ジャクソンは かかし役でした。

二人のデュエットナンバー『Ease On Down The Road』は

軽快で、思わず一緒に踊りたくなります。

 

YouTubeからお借りしました。

アップ主様、ありがとうございます。

 

 

この動画を見たとき、私は

「うわっ!懐かしい!!」

と感じました。

 

でも、すぐにおかしいぞ、と思ったのです。

というのは、私はこの映画を映画館に見に行っていません。

記憶を手繰ると、オリビア・ニュートン=ジョンとジョン・トラボルタが主演の

ミュージカル映画『グリース』がほぼ同時に公開されて、

当時中学生だった私は、おこずかいが足りず、

迷った末『グリース』を選んだのです。

生意気にも、『オズの魔法使い』って子ども向けなんだろう、と

なめていたんですね。

大人になってから『オズの魔法使い』を原作とした

『ウィキッド』を劇団四季で拝見し、

その奥深さに気がつくわけですが、

それが中学生の私にはわからなかったんです。

 

もしかしたら『ザ・ウィズ』を子ども向け映画と思い込んだ人が

多かったのかもしれません。

映画『ザ・ウィズ』は散々な興行成績で終わり、

今となってはマイケル・ジャクソンファンから

カルト映画扱いされているそうです。

 

だから、私がこの曲を聴いて「懐かしい」と感じるのは

おかしいと思うのです。

 

もう一つ妙なことに、私はこの歌を日本語の歌詞で歌えるんですよ。

冒頭の

 

Come on and

Ease on down,ease on down the road

Come on, ease on down 

Ease on down the road

Don't you carry nothin

That might be load

Come on, ease on down 

Ease on down the road

 

の部分を、中学生だった私が

耳で覚えた通りに表記すると

 

カモニン

イゾンダン イゾンダン ロー

カモン イゾンダン イゾンダン ロー

さあ 出かけようよ

苦しみも 悩みも置いて行こう

 

友人曰く、このミュージカルは日本で(日本人キャストで)

上演されているから、その時の記憶では?とのこと。

 

ノンノンノン。

私はその舞台も見ておりません。

 

であれば、可能性はただ一つ。

宝塚歌劇のショーか何かで聞いて覚えたに違いない。

子ども時代の私は洋楽の多くを宝塚歌劇に教えてもらっています。

宝塚のオリジナル曲だと思っていたものが、

あとでカバーだと知って本家本元を聞く、

という逆転現象を何度経験したことか。

 

『Ease on Down The Road』もきっとそうなんだろうけど、

さて、どの作品でどなたが歌っていたのかが

霧の向こう、もやもやとして思い出せません。

ああ、気持ち悪い。

なんとかして正解を知りたい!!

 

記憶をさらに絞った結果、

歌が上手だったいーちゃん(元宝塚歌劇団 寿ひずるさん)が、

洋楽のカバーアルバムを出したことがあり、

そのレコードを買った覚えがあるから、

その中の一曲だったのか、という推理が生まれました。

そのレコードのタイトルは『素顔のままで』だったはず。

アルバムの中で一番印象に残っているのは

『fame』。

今でも『fame』はいーちゃんの声で蘇ってきます。

他にどんな曲が収録されていたっけ……

阪神淡路大震災のあと、

レコードを全て処分したのは一生の不覚であった!


そこで”寿ひずる””素顔のままで”で検索してみましたが、

知りたい情報には行き着かず。

 

もうこうなったら、あの人たちに聞くしかない!

ご迷惑かもしれないけれど、と、ある姉妹にお問い合わせしました。

お二人は、私がストレッチを教えていただいていた(現在休会中)

元宝塚歌劇団 立ともみ先生のファンの方で、

宝塚の生き字引(古い言い回しですみません)な上に、

出版物をしっかり保存しておられるんです。

 

ご無沙汰しているのでおずおずと(オズだけに)問い合わせたところ、

すぐにお答えが返ってきました。

以下、LINEのやりとりから抜粋しますと……

 

●妹さん

『ル・ピエロ』でオトミさんマッちゃんピンちゃんが3人で歌ってた覚えが…。

🎵さあ ゆこう この道を

🎵さあ ゆこう 仲間たち

🎵この広い空の彼方

🎵さあ ゆこう 歌 歌い

ピンちゃん(パングロス)の声が、耳に こびりついてます。

イーちゃんのは英語詞が入ってるけど、『ル・ピエロ』は日本語詞じゃなかったっけ。

 

●お姉さん

あー

ピンちゃんの節回しも

蘇ってきたなあ

(そして『ル・ピエロ』のプログラムの台本ページを

 写メして送ってくださる)


『ル・ピエロ』は『朱雀門の鬼』との二本立てで、

1977年宝塚大劇場お正月公演でした。

もちろん観に行きました。

原作はフランスの作家ヴォルテールの小説『カンディード』で、

道化師一座のスター ピエロのカンディードが

一座を追放されたあと、行く先々で様々な試練を受けて

人間的に成長する物語です。

『オズの魔法使い』のドロシーには カカシ、ブリキの木こり、ライオン、

『桃太郎』にはサル、キジ、イヌといったお供がいました。

カンディードにはカカンボとパングロスという仲間がいて、

カンディード役は当時の花組トップ 安奈淳さん、

カカンボは松あきらさん、そしてパングロスは みさとけいさんが

演じていたのです。

 

昔の宝塚歌劇のプログラムは、今より紙質は悪いけれど、

台本が全部載っていたのです。

セリフや歌がちゃんと掲載されているので、

帰宅してから、一人ミュージカル、一人芝居をどれほど堪能したか。

中には初日でカットになったセリフも載っていましたっけ。

 

『ル・ピエロ』で歌われていたとわかったものの、

送っていただいたプログラムの歌詞のページを見て

またまた疑問が。

私が覚えている歌詞とちょっと違う。

 

うーん。

またまたお姉さんが調べてくださって、

『Ease on Down The Road』は、

いーちゃんこと寿ひずるさんがシングルレコードとしてリリースしているほか、

舞台では大地真央さんが1983年のバウホール公演『まい・みらくる』

1984年のディナーショーで歌われ、

2000年には元宙組トップスター和央ようかさんがディナーショーで

歌われたことを突き止めてくださいました。

 

でも上記のいずれも見ていない私。

消去法で、私の記憶の中の『Ease on Down The Road』は

これだと判明しました。

 

 

このサイトも お姉さまが見つけてくださったのよ。

 

ちなみに上のスクリーンショットは

ビンテージ・タカラヅカというウェブサイトから

引用させていただいています。

ご興味のある方はどうぞこちらへ。

  ↓

ビンテージ・タカラヅカ/宝塚レコードカタログ

 

お二人とも、私の記憶の掘り起こしにご協力くださって

本当にありがとうございます!!

モヤモヤが晴れてスッキリしました!

 

 

 

【おまけ】

お二人とのご縁をくださったともみ先生(立ともみさん)が

久々にブログを更新されています。

色々な手術をされたようですが、お元気そうです。

 

ちなみに、『ル・ピエロ』の主題歌『ぼくの愛』は

名曲なのに音源が残っておらず、

なかなか聞くことができません。

私はともみ先生がディナーショーをされるときに、

リクエストさせていただいたことがあり、

先生のお声で聞いたときは感無量でした。

 

ともみ先生に久しぶりにお会いしたいなぁ。

  ↓

立ともみ オフィシャルウェブサイト「コロナ蔓延の日々」

 

 

 

 

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