バンクーバー・インスピレーション 後編 | プライベートジェット機長が見た「超」大富豪の投資の世界

プライベートジェット機長が見た「超」大富豪の投資の世界

世界を動かす「超」大富豪の投資の世界とはどんな世界か?
大富豪の象徴であるプライベートジェットの機長として日本人で唯一、
世界最速で大富豪を生み出す国・中国でフライトをマネージする
Captain Kayが、日本では決して見ることができない世界へあなたをいざなう。

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50の手習い(笑)。

ジェット機二機種を同時に乗りこなすということ。

 

エアバスという典型的エアライン型fly-by-wireの飛行機と

ボンバルディア・グローバルという最新のアビオニクスを搭載しながらも古い面影もある典型的ビジネスジェット。

 

どうしたらこの二機種を安全に、そして楽に飛ばすことができるか?ということを考え続けている。

「楽に飛ばす」というのは悪いことではない。飛ばすことが毎度苦痛になってしまうとこの仕事自体が嫌いになってしまう。

無駄をなくして飛ばすと言ってもいいかもしれない。

 

かつて若いころ、機長に言われたことがある。

「普段のフライトは60%くらいの力でできるようにならないとだめだぞ」と。

普段のフライトをあっぷあっぷでしているようだと、もし機体のトラブルを抱えたり、ましてや緊急事態が発生してしまったりしたときにはとてもじゃないが対処できなくなってしまうからだ。

 

 

バンクーバー出発の朝、モデルさんのいい横顔が撮れたよ。

 

エアライン在籍中ではもちろんだが、エアバス乗務でも常にメカニックさんが一緒だったので燃料の搭載については意外にもやったことがなかった(苦笑)。

まあ、ほとんど自動なので難しい作業ではないのであるが、このモデルさんの場合は気を使ってパイロットが最後まで燃料の世話をしてやらなくてはならない。

↓燃料搭載のためのコントロールパネル

太平洋横断のため、もちろん燃料は満載でいく。

 

 

タクシーを開始して、

 

すぐ離陸。

 

さようなら、バンクーバー!

 

 

 

 

北西に向けて旋回して航路に入っていく。

 

 

 

 

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北京到着予定は03;37Z(現地時刻で翌日の午前11時37分)だ。

 

 

アラスカ上空は息をのむように美しい。

 

 

 

 

河を流れる流氷だろうか?

 

写真の山は20,300ft(約6,200m)の山だということがわかる。

 

今日のスピードでのfuel flowは約4,000PPH。つまり1時間当たりの消費燃料が4,000ポンド(約1,800kg)ということだ。

もう少しスピードを落とせばfuel flow値を下げてもっと長く飛行することが可能になる。

 

 

 

今回のフライトではシミュレーター訓練(その時の記事)だけでは分かりづらかった実運航とのギャップが埋まってきた。

特にシミュレーターでは不可能であった外部点検の部分や、燃料の搭載など地味だけど重要な部分を実際に見て触ってくることができてよかったと思う。何事も机上だけでなく体で感じないとわからない部分というのはあるものだ。

 

違うチームでの会ったことのないクルー、そして久しぶりの若いファーストオフィサーとの出会い、新たな飛行機での実運航といろいろな意味で様々なインスピレーションを得ることができた。

 

とは言っても早く自分のジェット機が来てほしいものだ。ほかのチームの飛行機だとどうも居心地が悪い(笑)。

 

 

 

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