あるホロスコープ 小惑星が語るイメージ通りに生きるひと | 星が語る『Star』~Astrology Cafe~

あるホロスコープ 小惑星が語るイメージ通りに生きるひと

ちょっと衝撃的なくらい、面白いことになっているホロスコープを発見する。そもそも、割とよく見知っているホロスコープなのであるが、小惑星を重ねてみて、もう抱腹絶倒である。ホロスコープの持ち主自身までもが、思い当たる節がある、と言い出す始末である。

 
という次第で、本人の承諾を得て、こちらに掲載する。
 
 
小惑星がなくとも、そもそもが相当、偏ったホロスコープである。
 
まず、ライジングの天体しかない。つまり、ホロスコープの左半分にしか、小惑星以外の天体がない。要するに、自己決定性が極端なまでに強く、他者に合わせることが苦手で、自分の思いのままに生きるタイプである。
 
しかも、4天体、リリスやドラゴンヘッドを含めると6の天体や感受点が、乙女座にある。オーバーロードもいいところである。ミュータブルサインに5天体で、自己決定性が極端に強いにも関わらず、環境からの影響を受けやすい。
 
乙女座の4天体には太陽と月が含まれているために、極めて几帳面で、働き者であるが、要求が多く、細かい。仕事は大いにしたいのだが、残業はいやで、有給は必須で、年間休日が多くなくてはいけない。難しいことを言う。
 
おまけに、火星、しかも蟹座の火星がメディウムコエリにコンジャンクションでカルミネートしている。異様なまでに、活動的で、負けず嫌いだが、エネルギーの使いかたに問題がある。
 
そこで、小惑星をネイタルに重ねてみると、相当面白いことになっている。
 
ネイタルの蠍座のパートオブフォーチュンに対して、天秤座のヒダルゴ・イカルスのコンジャンクションがコンジャンクション。
ヒダルゴは、自己主張と自分の信念のために戦うという原則を示している。メキシコ独立の父、説教師で革命家でもあるヒダルゴは、捕らえられ、審問され、キリスト教から破門され、反逆者として射殺されたが、ヒダルゴが国の自由を宣言したのは9月16日で、それは、メキシコの独立記念日となっている。ヒダルゴは、火星と木星の媒体として機能する。自分の信念に従った行動への勇気、献身を象徴する。政治的な大儀への関与、少数派を守りたいという欲求を示し、独断的、武骨、強情、反抗的な性質として特徴づけられる。権威と葛藤、無謀さ、自らのヴィジョンに対する熱狂的な執着、反抗、投獄の可能性等を示す。
イカルスは、水星と天王星の途中の段階を示す。自由や危険を冒すこと、瞑想を好むことを示す。とりわけ、航空、自動車、スピードレース、スキーを通じて、イカルスの人物像は、さまざまなレベルの技術や成功を持ち、制限に対して反抗し、自分の限界を超え、自由へ挑戦しようとする。冒険しようとする面が、他の内部の欲求と調整されるまで、無謀さ、過激主義に陥り、極端になり、飛び出すことと未知の世界を恐れることになる。
 
ネイタルの乙女座の金星と太陽のタイトなコンジャンクションに対して、乙女座のパンドラがコンジャンクションである。
パンドラは、水星と天王星の中間の段階として機能する。パンドラは、革新、予期せぬ発見、論争を好むことを示し、好奇心の強さ、休まない、反抗的な性質によって特徴づけられる。お節介な厄介者や、その反対を示すことがある。
 
リリスに対するリリスの、乙女座の月の遠地点のリリスに対する、乙女座の小惑星のリリスのタイトなコンジャンクションという、冗談のような配置もあるが、小惑星のリリスはネイタルの乙女座の土星ともコンジャンクションである。
小惑星のリリスは、火星と冥王星の中間段階を形成し、個人的な、性的な力と抑圧された怒りの問題をあつかう。個人的な独立の性質を示しており、解決の可能性はもちろん、他者に対して服従することや他者の信念に妥協することを拒否する。
 
ネイタルの乙女座の月に対して、乙女座のトロがコンジャンクションである。
トロは、火星と冥王星の中間の段階を象徴しており、火星のそのままの本能的な欲望を、冥王星の制御され、集中された、浸透していく力へと変える。トロは、暴力的、否定的影響の猛襲に対して、どのように直面し、処理するかということも、内なる力の適切な方向づけが生涯のテーマとなることを示す。この力が正しく扱われると、強さ、力、尋常ではない生命力をあらわす。内なる強さが、よい方向へと利用されるまで、暴力や破壊的な爆発の可能性があることを示す。この力が投影されると、恐怖、パラノイア、犠牲になることを経験することになる。
 
ネイタルの蟹座のメディウムコエリと蟹座の火星に対して、蟹座のアモールがコンジャンクション。小惑星を考慮しなければ、カルミネートしているのは火星であるが、小惑星を考慮するならば、カルミネートしているのはアモールである。
アモールは、金星から海王星への途中の段階として働く。アモールは、評価や見返りを期待しないで与えられる、愛のこもった優しさを表現する。優しさ、好意、ひとに奉仕したい欲求を示す。憐れみ深い、共感的な面を表現することや、慈悲と他の欲求を結びつけることに、困難が潜在していることを示しているかもしれない。
 
ネイタルの天秤座の冥王星に対して、牡羊座のセレスがオポジションである。
セレスは、家庭を大切にし、養育や援助する職業についての適性の中心であり、労働と生産に関係している。
 
ネイタルの蠍座の天王星に対して、牡牛座のキロン・ヴェスタのコンジャンクションががオポジションである。
キロンは、外なる教師である土星と、内なる霊的指導者である天王星であり、知識の保持者である。「負傷したヒーラー」の原型をあらわすキロンは、自分の中に解決法や答えを発見することの大切さを強調する。
ヴェスタは、道や目的に対する専心と大望、目的を達成するために犠牲を払うことを意味する。自己中心的な人物である。蠍座の支配星である。
 
ネイタルの獅子座の水星・木星のコンジャンクションに対して、水瓶座のエロス・パラスのコンジャンクションがオポジションである。
エロスは、火星の高次の存在として機能する。エロスは、情熱、性的に惹かれるもの、性的な好み、生命力の表示体である。恋に落ち、恋愛をすることの興奮をひっきりなしに求める欲求によって特徴づけられる人物像である。積極的に情熱を方向づけるまで、精力や性的な活動における潜在的な困難、ねじ曲げられた情熱、生命力の消耗、また恋愛に対して執拗で、強迫観念にとらわれたような態度を示す。
パラスは、国家の保護者、正義の守護者、人類の擁護者、少数派の保護者である。水瓶座の支配星である。
 
コンジャンクションとオポジションに限って表記したが、これらの小惑星の影響を非常に大きく受けている人物であることは間違いない。ことに、太陽に対してコンジャンクションの位置にあるパンドラと、月に対してコンジャンクションの位置にあるトロ、カルミネートしているアモールの影響は、顕著である。
 
楽しくなければ人生でないと言い、お節介で、自らの力を適切に用いることができずに人生をさまよい、自分が困っているときでも親切で、誰かの役に立ちたいと心から願っている人物のイメージは、パンドラとトロとアモールの影響があると言って間違いはない。
 
 

Instagram