【若紫156-3】古文単語「志」☆
古文単語には、
1.とにかく丸暗記して覚える
2.漢字やイメージで覚える
3.文脈判断で決める
などの覚え方があります。
今回は、現代語にもあるプラスαの幅広古語☆
【今回の源氏物語】
「ともかくも、ただ今は、聞こえむかたなし。もし、御志あらば、いま四、五年を過ぐしてこそは、ともかくも」とのたまへば、
――――――――――――
今回出てきた古文単語
――――――――――――
■【ともかくも】…ともかく
■【ただ今】…今すぐ
■【は】…区別の係助詞
■【聞こえ】…ヤ行下二段動詞「聞こゆ」未然形
※【聞こえゆ】…「言ふ」の謙譲(尼君⇒光源氏)
■【む】…婉曲の助動詞「む」連体形
■【かた】…方法。状況
■【なし】…ク活用形容詞「なし」終止形
■【もし】…もしも
■【御―】…尊敬の接頭語
■【志(こころざし)】…愛情(若紫に対する想い)
■【あら】…ラ変動詞「あり」未然形
■【ば】…順接仮定条件の接続助詞
■【いま】…現在
■【を】…対象の格助詞
■【過ぐし】…サ行四段動詞「過ぐす」連用形
※【過ぐす】…やり過ごす
■【て】…単純接続の接続助詞
■【こそ】…強意の係助詞
■【は】…区別も係助詞
■【ともかくも】…あれこれと
■【と】…引用の格助詞
■【のたまへ】…ハ行四段動詞「のたまふ」已然形
※【のたまふ】…「言ふ」の尊敬((作者⇒尼君)
■【ば】…順接確定条件の接続助詞
◇ 今回は「たまへ」にも注意しましょ♪
―――――――――――――――
☆ 本日の古文単語「志」☆
―――――――――――――――
「ともかくも、ただ今は、聞こえむかたなし。もし、御志あらば、いま四、五年を過ぐしてこそは、ともかくも」とのたまへば、
問)傍線部の意味として最も適当なものを1つ選べ。
1.御礼してくださるならば
2.教えてくださるならば
3.ご供養をしてくださるならば
4.まだ愛情がおありならば
5.ご趣味がおありならば
古文読解のためには
次の3つの知識が必要です。
● 古文単語をきっちり覚える
● 古典文法を押さえる
● 古文常識を理解する
この【重要古語】カテゴリでは
今回出て来た『源氏物語』の一語一語を
詳しく解説しつつ、
特に今回注目したい古語をピックアップして
詳しく解説しています。
今回の古語はこれ☆
【こころざし(心ざし・志)】
【名詞】
①ある事をする心の動き。意志。意向
②相手に寄せる心の動き。誠意。好意。愛情
③相手に対するお礼の気持ち。また、それを表すために贈る金品
④使者の冥福を祈る気持ち。またそのための行い。追善供養
【答え】…4
「ともかくも、ただ今は、聞こえむかたなし。もし、御志あらば、いま四、五年を過ぐしてこそは、ともかくも」とのたまへば、
● 過去記事リンク
■ただ今
■きこゆ
■心ざし
■過ぐす
■こそ
■のたまふ
ーーーーーーーーーーー