今シーズンもそうですが、コーデュロイ生地のスーツがエルメネジルド・ゼニアのプレタコレクション(既製品)で登場しています。
秋冬のシーズンでは見られるコーデュロイ生地ですが、メジャーブランドでは登場しているのに、ファッション雑誌に登場していないので街で見かける事がありません。
エルメネジルド・ゼニア2018AWコレクション
しかも今シーズンはブラウン色が流行なので、オシャレなコーデュロイ生地ですよね。
ジャケットでは無く、スーツというコレクションというところが、ファッションとしてのセンスが無ければ着こなせない雰囲気になっています。
当社でも毎シーズン何着かはコーデュロイ生地が売れますが、スーツが売れた時期は20年ほど前で、今はジャケットばかりです。
しかし、そのコーデュロイ生地のジャケットも、もっと売れると良いと思うのですがなかなか定着しない。
なぜなのかを私なりに考えました。
まずは、「センスが無いと着こなせない」という点。
ジャケットにしてもスーツにしてもコーデュロイ生地になるとカジュアル感が強いのでビジネス向きではありません。
そうなると、着こなしに自信が無ければ、インナーに着るアイテムとか靴など何を合わせるかで生地としてオシャレなコーデュロイが台無しになる可能性があります。
しかも、コーデュロイ生地は色合いが綺麗なタイプも多いですし、鮮やかな色が多かったりして、色の組合せが難しいこともありますので、その部分で躊躇する方も多いのかも。
次に、「お手入れが大変」という点。
ご存じの通り、コーデュロイ生地は畝が大きい物であっても小さい物であっても細かな毛が立っている状態です。
なので、手でなでると毛の流れに目がありますので順目、逆目などがわかります。
そのような繊細な生地なので、椅子などの背もたれ部分にあたる背中の部分や、肘部分などは、その毛並みがつぶれてしまうことも多いです。
スーツになると、パンツの尻部分は完全につぶれますのでそうなると普段使いは難しいスーツになります。
このような点が、オシャレだけど購入に迷いが出る点なのではと思いますね。
でもオシャレなアイテムなので、エルメネジルド・ゼニアのコーデュロイ生地ではなくてもドイツ製などの綺麗なコーデュロイ生地もありますのでそちらでジャケットやスーツを仕立てて欲しいですね。