世界史上難攻不落の城、クラック・デ・シュヴァリエ | 鳳山雑記帳アメブロ版

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 場所はシリアのレバノン国境近く、標高650mの山頂にある十字軍の城です。もともとは地元イスラム土侯の城でしたが第一回十字軍(1096年~1099年)の時、ツールーズ伯レイモンに攻め落とされました。その後紆余曲折がありトリポリ伯レイモン2世から1142年聖ヨハネ騎士団に譲られます。

 

 当時の西欧築城術の粋を集めて築城され難攻不落を誇りました。この画像では分かりませんが、城門から内部に至る道も長いトンネルで覆われ、上には日本でいう狭間があり槍や弓矢で攻撃できます。入り口はこの一つしかありませんから、城兵は逃げ道がなく最初から背水の陣で挑まなければならなかったことも落城しなかった理由の一つでした。守るのも十字軍三大騎士修道会(他はテンプル騎士団、ドイツ騎士団)の一つ聖ヨハネ騎士団ですから士気旺盛で攻める側は苦労したと思います。

 

 その戦績も抜群で、1163年ザンギー朝のヌール・ウッディーン、1188年には有名なアイユーブ朝サラーフ・アッディーン(サラディン)の攻撃も撥ね退けています。落城したのは1271年マムルーク朝バイバルスの時ですが、調略によってようやく落としたほどでした。現在世界文化遺産に登録されていますが、シリア内戦でかなり破壊されたそうですから本当に残念です。