テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:ジャズ
安定と安心の1枚
セロニアス・モンク(Thelonious Monk)は、ブルーノート、プレスティジ、リバーサイドと異なるレーベルに録音を残しているが、1960年代に入ってコロンビアと契約した。このコロンビア・レーベルから出された一連の作品群は、演奏面で安定した時期だったと言えるように思う。 本盤『モンク.(Monk.)』は1964年に吹き込まれたもので、コロンビア移籍後の4枚目(実況盤も入れると7枚目)の作品にあたる。ちなみに、ほぼ同じ表題の『Monk』(邦題は『セロニアス・モンク・クインテット』)があるが、そちらは10年前のプレスティジ録音盤で、別物である。よく見ると、本コロンビア盤の方には“ピリオド”がついていて、紛らわしいが、表記が微妙に違うということになる。 プロデュースは同時期の『イッツ・モンクス・タイム』と同様にテオ・マセロが担当。サックス奏者のチャーリー・ラウズは1950年代末からモンクのバンドに参加していて、1960年代にはモンク・サウンドのテナーによる体現者となった。結局のところ、この時期のモンクは、コロンビアで安定してアルバムを作ることができ、なおかつ自身のバンドで安定した演奏していたということになるだろうか。 スタンダード4曲とオリジナル3曲が収められているが、再演の曲も多い。その理由もまた、上に述べたようにバンドとしての安定した演奏を楽しめたことによるではないだろうか。前者では、『ザ・ユニーク』でも演じられた5.「ジャスト・ユー、ジャスト・ミー」、ブルーノート時代の『ジニアス・オブ・モダン・ミュージックVol. 1』にも収録されている2.「パリの4月」といった具合である。後者では、『ブリリアント・コーナーズ』が初演だった6.「パノニカ」がある。この曲の演奏なんかは、本当に安定したメンバーという本盤での演奏スタイルがよくわかるように思う。 ちなみに、オリジナル曲の7.「テオ」は、その表題の通り、プロデューサーのテオ・マセロに捧げられた曲。彼は長年、マイルス・デイヴィスのプロデュースも行ったが、マイルスもまた「テオ」という楽曲を作っている。 [収録曲] 1. Liza (All the Clouds'll Roll Away) 2. April in Paris -take 6- 3. Children's Song (That Old Man) 4. I Love You (Sweetheart Of All My Dreams) 5. Just You, Just Me 6. Pannonica -retake 2- 7. Teo ~以下、CD追加曲~ 8. April in Paris -take 1- 9. Pannonica -take 2- 10. Medley: Just You, Just Me / Liza (All The Clouds'll Roll Away) [パーソネル、録音] Thelonious Monk(p), Charlie Rouse(ts), Larry Gales(b), Ben Riley(ds) 1964年3~10月録音。 [期間限定][限定盤]モンク. +3/セロニアス・モンク[CD]【返品種別A】 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 “ぽち”応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018年12月05日 08時21分43秒
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