p3ぶろぐ おかわり : 糸井正和経済経営研究所

金融・経済・経営の幅広い分析をお届けします。身近な路地裏経済から陰謀渦巻く国際戦略まで、様々なハナシをお楽しみ下さい。

MNP行き止まり、その次は…

2019-05-02 23:59:59 | 企業・産業
データ通信用スマホと通話用ガラケーの2本持ちは少なくない今日この頃ですが、ワタシもその一人です。
で、令和最初の日である昨日(2019/5/1)、ガラケーの乗り換え手続に行って来ました。
ドコモからソフバンへの乗り換えです。
割引を差っ引いた月の通話料300円チョイというのは、今となってはソフバンだけですからねぇ。
それもケータイ本体0円は無くなっちゃってるので、本体分とMNP手数料行って来いの分を足して換算すると月当たり900円弱になります。
まぁ掛けホーダイプランですのでソレを越えるコトはありませんし、前回契約時(2年前)に0円だった本体を売っ払えば少しは下げられるワケですが。
…前々回MNP時(4年前)に入手したauの0円ケータイも手元に残っていたりしますw

国民のケータイ費用を引き下げるという名目で実施された総務省による「実質0円ケータイ禁止」ですが、ワタシの様にケチケチプランをMNPで渡り歩いて来たニンゲンにとっては、むしろ負担増になっています。
今回の契約が切れる2年後以降は、更にコストアップすることになるんでしょうねぇ (*´Д`)=3
おまけに次の行き先は、今のままならイーモバイルが最安値になっちゃいますか。それでも今回より更にコストアップになるでしょうから、2本持ちを諦めるコトも考えないといけないかもしれませんねぇ。

さて、その旧0円・現低価格(今回ワタシが購入した機種で1万円しないくらい)ケータイ。
最近の機種において、その実態はガラホ=Androidベースのスマホでアプリによってガラケー相当の様々な機能を実現するモノで、言い値(=定価)は4~5万くらい。MNP時の支払価格との差額は、通信・通話費用でカバーされます。スマホもガラケー同様、というよりサポート金額についてはスマホの方が大きかったりします。
“入口”を入り易くするコトで、できるだけ多くのユーザーを囲い込もうという戦略ですネ。ソレがワタシのような“回遊族”にとってお得な状況を生み出していたワケです。

そうした状況を終焉に導いたのは上記の政治的圧力ですが、ソレ以前に“ムリが来ていた”のも事実。
携帯電話契約数の伸びは鈍化し、足下ではほぼ横這い(資料p.1)
流入のためのコストをかけても、ソレに対する効果は出ない、という状況です。
おまけにケータイ本体値引きコストの源泉であった通話料金についても政府からプレッシャーを受けNTTドコモがこれまでより“安価な”プランを導入新規参入の楽天も従来より安価なサービス提供を表明していますし、他2社もいずれは追随せざるを得ないでしょう。
通話料金の引き下げを背景に、ドコモは2019年度(2020年3月期)営業減益の予想(資料頁№24)を出してきました。まぁ、仕方ないトコロでしょう。

今後も従来のビジネスモデルで成長を期待するのはムリがある、と言ってよさげな携帯電話サービス事業。
それでは何を以って成長を図ればいいのかというと、順列組み合わせでイケば国際化と多角化というトコロなのですが…
ドコモは香港・オランダ・イギリス・インド等々で失敗を繰り返していますし、ソフトバンクはアメリカで苦戦。海外戦略はうまくいきません。
多角化については、元々ファンドとしての性格を持つソフトバンクはともかく、上のリンク先業績説明資料に見るようにドコモの金融(決済)やコンテンツ事業が伸びてきています。“その次”の成長モデルは多角化を通じて模索していくというカタチになる可能性が高そうです。
5G世代には通信速度の高速化に伴って、4G以前より幅広いサービスが提供されるコトが予想されます。携帯電話サービス事業者も、ソコに成長機会を求めざるを得ないでしょう。
今のトコロ3社の中ではドコモが一歩リードという感じですが、新規参入の楽天もソッチを志向している風でもあり、当該分野の競争が激化するものと思われます。
その競争を通じて、面白いサービスをどんどん、できるだけお安く提供して頂きたいものですネ。


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