エボラ感染拡大の裏には性暴力ですか・・・ | 晴れのち曇り時々Ameブロ

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ノーベル平和賞を受賞したムクウェゲ医師の講演から、色々複雑な事情が分かって来ました。
コンゴという国は、ダイヤモンドやレアメタル等の世界有数の資源産出国であること。
国内には、数千カ所に及ぶ鉱山が存在し、かつてはその多くを武装勢力が支配していて、労働者に対し過酷な労働が虐げられていたこと。
それに対応して、国際社会は人権問題や武装勢力への資金源を断つため、それらの勢力が支配する鉱山からの輸入を規制したことにより、現在はその殆どの鉱山から軍や武装勢力は撤退したということ。

しかしながら、アメリカの輸入規制法に対抗したコンゴ政府による鉱物禁輸政策により鉱物の価格が下落して、鉱山労働者やその周辺で小規模ビジネスに従事していた住民たちが生計手段を失い、更には鉱物絡みのみかじめ料などが得られなくなった武装勢力による住民への略奪行為がエスカレートして、人道状況はますます悪化の一途をたどる。
鉱物資源、貧困、武装勢力の存在、発展途上国ではよく見られる負の連鎖ですよね。
ムクウェゲ医師いわく、コンゴは「扉も窓もない宝石店のようなもの」。
要は、扉も窓もない宝石店を今後どのように管理していくか?
本来は国がそれを行うべきなのですが、そこに立ちはだかるのが20年以上にも及ぶ紛争の歴史と武装勢力の存在。

困りましたね。
蓋を開ければ、エボラ感染拡大よりもそちらの問題のほうが深刻です。
武装勢力は、主に鉱山の多い東部に集中していて、今回のエボラ感染域と正に合致してしまっている状態。
負の連鎖にエボラ熱まで加わり、状況はより複雑化の一途を辿っています。
エボラに関しては、恐らく三次感染からの始まりだと思うので、ある程度時期が経てば収束する気はするのですが、本題を解決するにはどうすればよいのか?

もちろん、武装勢力の撲滅も必要ですが、先ずは中央政府や地方政府内での汚職を正し、各鉱山の管理体制を健全な政府管理下で、しっかり行っていくことが重要かと思います。
国家機関が健全でなければ、当然法整備も抜け穴だらけになり犯罪が蔓延する。
武装勢力が国との和解に応じず未だに多く存在しているのも、そういう理由があるのかもしれませんね。



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