安静にするように言われた時は痛いことだけしないようにトレーニングすればいい

腰痛、ひざ痛で多いのが病院で検査してみても特に骨などに異常がないというものですが、なかには医師から「安静にするように」と言われるケースもあります。

安静と言われるとほとんどの人は何もしないという選択をしますが、腰や膝が痛くても骨などには異常がない、他の部分は問題ない、体の一部だけ動かせないというだけのことです。

良い部分まで何もしないでいると筋肉が萎んでしまったり、持久力も落ちてしまい体力レベルがダウンしてしまいます。
レベルダウンしてしまったものをレベルアップさせるには時間も労力も必要です。
例えば筋肉は使わないとすぐに萎縮してしまいますし、心肺持久力は1つレベルアップするために3ヶ月はかかります。
そうなると元気な部分、問題のない部分は今以上レベルダウンしないようにトレーニングはしておかなければいけません。

そのようなことを言うと「医師から安静にするように言われたのにトレーニングをしても大丈夫なのですか?」と尋ねられることもありますが、“痛いことだけしなければ良い”のです。

痛い部分に何かをして痛みを治すというのは非常に難しいことです。
肩や腰、膝などに痛みが起きているということは既に全身のバランスが崩れています。
それに対して体の一部のバランスを変えて全身のバランスを整えることは困難です。
逆に全身のバランスを整えてしまえば痛みが起きている部分のバランスも整って直接的にアプローチしなくても痛みを軽減、改善できたケースもあります。

今、ギプスや装具で動きや可動域に制限があるケースのトレーニングを見ています。
ギプスや装具を着けている部分は問題がありますが、それ以外の部分は普通に負荷をかけてトレーニングできます。
やってはいけない動きはありますが、ギプスや装具で制限されているのでやってはいけない動きができないため、逆に安全にトレーニングすることができています。
そうしてトレーニングを定期的に行って筋肉が萎縮しないようにしておいたことでギプスや装具が外れた時によくある動かせない、動かすのが大変といった問題もありませんでした。

痛い時は痛くないこと、痛くない動きで体を動かせば良い、トレーニングすれば良いという考え方もあるのです。